病院や介護施設のコンサルティングや研修をしていて、痛切に思う事があります。それは、まじめなリーダー、患者利用者思いのリーダーほど現場業務に入り込み、部下にやってもらう事も自分で行う為、結果、部下が育たない場合が多いようです。しかも、現場比重が高いほど、部下への仕事配分や管理、マネジメントが疎かになります。今回は、管理職研修やセミナーで私が講義をする中身から、いくつか抜粋 します。
就業規則の中に服務規律を挿入している病院・介護施設は多いと思います。問題はその服務規律がしっかり守られているかです。ある介護施設で、賞罰委員会が開かれ、賞罰を決める際の、問題を起こした職員の上司と、施設長との会話です。
「今度の昇給で納得いかなかったら、辞めよう」これは、ある介護施設で働く職員が放った本音です。介護施設だから、低賃金は仕方ないと覚悟の上の人もいます。
しかし、この職員の言葉を借りれば、
「何故、あの人と私の昇給が同じなの?」
「私がどう評価されているのかな?全然教えてくれないけど」
「毎年3000円程度の昇給では、将来、子供の学費も出せない」
「介護の仕事は好きだけど、この施設ではこれ以上働きたくない」
可視化経営が大事な事はいろいろなところで言われています。しかし、その「見える化」のポイントがちょっとズレていると本来の目的を果たしません。「見える化」を、「忘れない為のメモ書き」とか、「単に目に付くところへの掲示」と思っている職員や管理職がいます。そういうチームでは、ほとんど戦略的に「見える化」を活用していないので、継続しないし、いつの間にかホワイトボードはコピーやFAXの貼り出し場になっています。
業務が多忙で疲れ気味の時、『考える余地もないほどバンバン指示を出す上司』と『部下に考えさせるような言い回しで、部下自らが選択したように指示を出す上司』では、どちらが働きやすいでしょうか?
歯科医院へは、主に分院経営をしている医療法人にコンサルティングを長年しています。最近のコンサルティングは、主に組織づくり、ルール作り、業績評価システムの「見える化」や採用戦略を中心に行っています。ある歯科病院から(医院ではなく病院です)「近々、創業80周年を迎えるので、将来像を見据えた、法人のビジョンを作りたい。戦略を決めるのに、SWOT分析というツールがあるらしいが、教えてくれないか」とご相談がありました。
医療介護の現場では、昨今益々管理者がリーダーシップを発揮せねばならないケースが増えているにも関わらず、そのリーダーシップ発揮がなかなかできない管理者や監督者も増えているように感じます。これは医療介護現場に限った事ではありません。一般の企業でも公務員でも起こっている事です。何故、そういう管理監督者が時代的に増えているのでしょうか?端的に言えば、「摩擦や軋轢を恐れ、いい顔をする管理者の増殖」と言えるのではないでしょうか。
部下に上手に仕事が振れず、過重労働とストレスで「いっぱいいっぱい」のリーダー責任者が、病院でも施設でも増殖しています。人手不足の折だけど、増え続ける仕事量をこなすには、若手や部下を育て、仕事を割り振っていかなければ、トラブル続出のチームや部門になっていきます。病院や介護職でも管理職研修で、いろいろな悩みを聞く場がありますが、そこで感じた事整理しました。
職員採用は多くの病院や介護施設で喫緊の課題です。多くの求職者は、ハローワークで就職先を決めるのではなく、公式ホームページや口コミ、評判で意思決定します。しかし、そんな大事な職員採用ページに、ありきたりな募集概要だけ掲載して、
「うちには、応募が全くない」
「やはり、どこも採用が難しいんだ」
と諦めている訳です。そこで、職員採用ページをもっと、「リアルに、求職者に訴求できる内容」にすべきですね。
ビジョンとは将来的展望の意味です。将来にどういう希望を持つかと言う事です。組織にもこのビジョンが絶対必要です。それは、一生懸命に働く最大の動機付けにつながるからです。人間と言うのは、今が苦しくても、先々に夢や希望があれば、耐えることができますが、仮に今が良くても、未来に希望がなければ、モチベーションは落ちてしまいます。ビジョンの必要性は理解していても、昨今の経営環境の変化からビジョンを出しにくい組織も多いようです。
医療介護の現場であれ、一般の企業であれ、組織運営の生命線が「報告連絡相談」略して「報連相(ホウレンソウ)」だと言われています。多くの部門やチームでその重要性がわかっているはずなのに、その漏れや遅延が原因によるヒヤリハットやトラブル、事故が枚挙に暇が無いほど起こっています。
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