このように「新人が育つ仕組み」を全く作ってない病院施設には、いくら新人の補給をしても、短期退職が後を絶ちません。
ある病院で管理職に対して「ハラスメントアンケート」を取りました。
その結果、明らかなハラスメントの確認はできませんでした。
しかし、この病院では立て続けに若手職員が辞めていっています。
その理由は上司、先輩の一部にある「ハラスメント」にある事は分かっています。
そのため、経営側と看護部長、事務局が相談してこのアンケートを行ったのです。
しかし、ほとんどの管理職にはその自覚もなく、むしろ「若手職員の能力不足」「やる気不足」を嘆くコメントが多数寄せられました。
この結果に経営側は愕然としました。
病院や介護施設ではとにかくクラスターを発生させない為に苦慮しています。
東京大阪などの県外から人と会食や接触をした場合、PCR検査が即受けられない場合、自宅待機を要請する事業所は多いようです。
2週間も必要な職員が来れない訳ですから、現場はてんやわんやです。
しかし、今の病院や介護施設では「自宅待機と休業補償又は有給制度」位しか考えていない訳ですが、自宅待機する職員、急に人手不足になって困る既存職員、双方にいろいろは制度設計をする必要があります。
しかも早急に。
せっかく入職したのにわずかな期間で新人が退職してしまう…
そんな病院や施設にはある共通の特徴があります。
この課題を改善しない限り、いくら新人職員を募集採用しても、「短期退職」は防げません。
むしろ新人が入っては直ぐ辞めるという「期待と絶望」が繰り返される現場の職員やリーダーは益々疲弊し、トラブルやクレームなど品質問題がどんどん悪化します。
MBO(Management By Objectives)とは目標管理制度という意味です。
いろいろな医療法人、社会福祉法人でも「目標管理」を入れて、それを何らかの評価査定に反映していると思います。
しかし、その目標管理にはいろいろな課題があります。
●目標の設定基準がきめられないので、不公平感が出る
●部門や職種で設定基準が異なり、管理者によっても軽重の判断が異なる
●目標管理というノルマ意識で逆にモチベーションダウンになる
●本来は部門で追いかける目標が個人に落とし込みすぎ
●目標管理達成の言葉が曖昧で、到達かどうかの判断ができない
●目標の中間チェックはモニタリングがないと、ただ設定するだけで形骸化してしまう 等々
「目標管理(MBO)を導入しています」と言っても、本当は浸透していない組織は多いものです。
その最たる原因は何か?
当社では「目標管理の一人歩き」だと定義しています。
新入職員がせっかく入職した病院・施設に馴染めず「早期退職」してしまう理由はいろいろあります。
●職場の雰囲気や組織が馴染めない
●その業務の楽しさが分からず辛いだけで未来が見えない
●右も左も分からない新人に動機づけなく仕事をバンバン割り振る
●段階的教育制度がない
●選ばれたチューター(プリセプター)がろくな指導をしない 等々
現場が多忙を極め、余裕がないのは分かりますが、技能やメンタルを継続的にケアしない、いわゆる放置している事による「早期退職」が後を絶たない訳です。
新型コロナウイルスの影響で病院も福祉施設の現場も緊張状態が続いています。
これまでの人手不足で福祉施設の現場は厳しい状態が続きましたが、少しずつ「中途採用」が進んでいるようです。
これはコロナ不況に影響で失業した人が、「介護なら仕事がある」と未経験者が求職しているからです。
しかし、多くは「未経験者の中高年」です。
こういう人たちは「介護や福祉の理念に共感し、献身的に仕事をしたい」という方は少数。
ほとんど、「まず安定した給与を稼ぎたい」「仕事がなくなって生活が困っている」理由から転職した人も相当数います。
しかも、中高年の方が多いので、福祉施設の若いスタッフやリーダーが困惑しているのです。
せっかく職員を採用できても、事業所側の問題か本人の問題かで、入職後早々に退職する方が後を絶ちません。
不適合な人材なら「早く辞めてもらって助かった」と思うでしょうが、「いい人だったのに辞めてしまってもったいない」と悔やまれる人もいます。
何故、入職早々から辞めていくのでしょうか?
そこには病院施設側の問題の方が大きいようです。
KPI(Key Performance Indicator=重要業績指標)の目標設定を最近、いくつかの社会福祉法人で導入しています。 保険制度や各種の制約により収益拡大は、民間企業の努力次第でどのようになるものでもありません。 しかし、その業績プロセスであるKPIは重要なマネジメントだと言えます。
コロナ禍で想像以上に医療介護の現場は疲弊しています。
当社が顧問をしている病院、社会福祉法人でも現場によっては相当な負担が出ています。
そこで今回のコロナ禍が問題なのは「現場の負担増」と「収益」が反比例している事です。
ある病院では今冬の賞与が大幅減を余儀なくされるそうです。
病棟や外来の看護師には「コロナ対応手当」で1日当たり数千円の臨時支給をしていますが、それでも賞与が昨年よりも「大幅に減少」すれば、モチベーションダウンや離職者も増えていくでしょう。
今はコロナウイルス対策で、病院も介護施設も余裕がない状態です。私の社会福祉法人のクライアントのも「会議・研修」は中止状態です。しかし、新型コロナウイルスが終息をしたら、平常状態に戻る筈です。しかし、中小企業はコロナショックの後遺症は、当面(1~2年)続くと予想されます。もしかしたら、企業のコンサルティングのカタチさえ様変わりし、従来のコンサルティングの再開はないかも知れません。そこで、医療介護のコンサルティングです。この分野は、不況の影響は受けません。
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