病院・施設で新人の入職後、早期退職防止と短期教育システムとは
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こんにちは、(株)アールイー経営の嶋田です。
前回、病院・施設で新人が短期退職する理由を書きました。
今回は、短期退職を防ぐ仕組みや具体策についてご紹介します。
1、入職後早期離職を防ぐ動画教育
実は、新人教育の60%は動画にする事で、初期教育の平準化が可能です。
主に知識に関することなので、動画で事前に視聴させる事で、教育時間を効果的に減らすことができます。
動画教育は「技術知識編」「組織ルール編」「価値観基本動作編」に分かれます。
「技術知識編」とは、各作業をチェックリスト化しそれを解説するイメージです。
OJTの補完なので、予習⇒実施⇒復習の予習で活用できます。
どの法人もドラマ仕立ての動画は制作に相当な時間と負担、そしてコストが掛かるので、チェックリストとその解説がベターな選択です。
「組織ルール編」とは各書式の書き方、勤務ルール、届け出、提出関係、PCの使い方等です。
総務経理主体で制作します。これもチェックリストやフォームへの記入事例の解説で十分です。
「価値観基本動作編」では、経営者の方針の解説、人間関係や仕事を円滑に進める各基本動作を解説します。
ものの考え方を教える動画です。
この価値基準が分からないと、後々業務に影響が出ます。
これもチェックリストを経営者クラスが自分の声で収録することが大事です。
2、プリセプター、チューターに任せない 1か月間個別メンタルケアシステム
以前にも書きましたが、新人が短期で辞める理由の一つが、プリセプターやチューターに新人育成を任せっぱなしにしていることでした。
教育上手の良い先輩が担当すれば、新人はラッキーですが、とんでもない先輩が担当すればそれは新人にとっては不幸そのもの。
でも、基礎教育を先輩職員の特性のみに依存することは組織としてあってはならない事です。
そこで、現場教育とメンタル教育を役割分担させる事です。
現場教育は、所属長やチューター・プリセプターの責務です。
しかし、ここで新人が感じる現場業務の矛盾や戸惑いなどの精神面をフォローするのが、メンタル教育です。
そのメンタルケアは、管理職・施設管理者の業務となります。
特に、最初の1か月間は、新人のメンタルやモチベーションは安定しません。
チューターやプリセプター、所属長は直属の上司であり、変に関係性を悪くしたくないという心理が働き、人間関係やメンタル面の相談はしづらいものです。
そこで管理職や上層部が行うメンタルケアとは、1か月間、週に数回毎日の業務終了間際に行う「個別面談」で「やる気を維持する魔法をかける場」に徹することです。
ここで、ある社会福祉法人の事例で、毎日の業務終了後個別面談で離職率が減少したケースをご紹介します。
ここでは、新人が入職後、毎週3~4回、施設長室で管理者と面談(30分)します。
新人とスイーツとコーヒーを飲みながら、管理者から「今日の仕事」「気づいた事」「課題」「指示された事」を
ヒアリングしていきます。
管理者は一つ一つの新人の返答をすべて肯定的に返し「良く気づいたね」「貴方うちにあっているね」等、「ほめほめ作戦」を展開するのです。
そして新人からの問題提起や疑問点、課題などは翌日にはリーダーへ通知されます。
管理者には我々からコーチングの個別研修やロープレを経験してもらっていたので、比較的スムーズに行えました。
こうやって、最初の1か月間は面接をした管理者が徹底してフォローするルールを作っているので、この仕組みの後は短期退職が大幅に減りました。
やはりコミュニケーションが大事ということです。
次回はもう一つの対策「6か月間で0.7人前にする教育カリキュラム」についてご紹介します。
ではまた
嶋田でした
特別に解説動画がご覧いただけます。期間が過ぎたら試聴できません。
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