嶋田利広ブログ

コラム

業界経験者でも未経験者でも「刺さる採用企画」のコツ

SWOT分析、事業再構築、経営承継可視化コンサルタントの嶋田です。

 業界経験者でも未経験者でも刺さる採用企画のコツ.jpg

どこもかしこも人手不足です。

弊社のコンサルティングの中に、「採用サイトコンテンツコンサルティング」というものがあります。

これは、ターゲットとする求職者が反応するよう、「採用サイト」に掲載するコンテンツを作り、後はWeb業者に任せてデザインしてもらうものです。

このベースになっているのが、2022年4月に出版した拙著「社長、そんな採用サイトでは絶対良い人材は獲得できませんよ」のノウハウです。

人材採用定着20のコンテンツ本画質ダウン.jpg

この本の中では、下記の20項目の実例とノウハウ掲載されています。

220201_人材採用20コンテンツ一覧.jpg

そこで、どんな業種でも求職者の反応数を増やすには、自社の「採用面での強み」ターゲット求職者のニーズを整理して、その掛け算である「採用の積極戦略」で、独自の採用PRの方向性」を見出す必要があります。

ハローワーク、求人誌、求人広告サイトに依頼しても、結果反応がないのは、「ターゲットに刺さる採用戦略」ではないからです。

1、ターゲットである求職者はどんなニーズがあるか

仮に高卒新卒を確保したい企業の場合、多くの高卒者は大卒と異なり就職担当の先生や担任の先生の意見に左右され、就職先を意思決定します。

そうすると高校の先生が望む企業とは、どんなものかを考えます。

●新卒が直ぐに辞めない仕組みや教育制度はあるか

●人間関係についていけるか

●ブラック企業ではないか  

●ハラスメント対策があるか  等々

可愛い生徒の進路に、少しでもプラスな職場かどうかを見ることでしょう。

以前、高卒採用での職場体験や実習生からそのまま就職してもらう事を念頭に、あることをしたら先生たちの反応がすこぶるよかった事があります。

それは、

実習中の生徒の行動や取組み、性格、言動を小さなところや潜在的なところまで「褒めちぎった報告書」を先生に提出しました。

すると、先生はこの事業所に対して好印象を持ち、高校生にプッシュしたようです。

 

2、経験者が欲しいなら、業界の「あるある」をなくした対策をメインに

業界経験者の転職者の多くは、この業界の「あるある」や常識、労働環境が嫌で辞めています。

同業種なら「この会社もまたこんな事があるだろうなあ」と、ある程度は覚悟はあるでしょう。

しかし、その業界の「あるある」を払拭した取組みをしている事を前面に出したらどうでしょう?

「同じ業種だが、この会社は何か違うようだ。面接だけでも受けてみようか」

となる可能性があります。

例えば、私も長年顧問をしている住宅業界。

営業は土日にショールームで商談をすることが多く、休日が変則的になります。

子供や家族との時間が取れないことで、住宅営業から足を洗う場合もあります。

しかし、もともと住宅営業をしているので、他の業種より働きなれた住宅営業で転職したいと思うでしょう。

もし、ある住宅会社の営業採用の広告に「ついに土日祝日、70%休日実現」と書いたらどうでしょう?

確かに全休は難しいが、月10日の土日祝日の内、7日は家族や子供と過ごせるなら、考えるかもしれません。

ただ、それが実現できるには営業手法やシフトを考えなければなりません。

バーチャル展示場やオンライン営業、営業以外のヒトもショールーム案内するなど、対策が先になります。

 

3、新しいゾーンの求職者・未経験者を攻める

未経験者でも採用したい場合、自社の仕事の特性を整理し、特定ニーズの未経験者に刺さる表現を意識します。

例えば、人間関係に嫌気がさして転職したい中途向けには、「他人との人間関係の煩わしさがない職場で、コミュニケーションが最低限でも構わない職場」などをアピールします。

 

実際に「人手不足が激しいトラックドライバー」を定年後のセカンドライフでやりたいという方がいます。

その人に何故「60歳を超えてトラックドライバーになりたいのか?」聞いたら、

「サラリーマン時代の人間関係、組織対応がもう嫌で、一人で仕事をしたいし、年金だけでは食べられないので、少しくらいの賃金も欲しいから」

と答えが返ってきました。

定年前サラリーマンには、「もう人間関係にうんざり」だと言う人は相当数いると思われます。

だったら、そういう所にフォーカスしたPRをします。

 

また、いかに法律でパワハラ対策が決まったとは言え、中小零細企業ではパワハラが原因で転職を決意した人も一定数いることでしょう。

そこで、自社のパワハラが起きにくい制度とか、仕組みを前面に出すことで、「もうそんな辛いことを味わう必要がない」とPRします。

 

50代や定年で、全く新たな職場に転職する人のセカンドライフでは「給与は大したことなくても良いから、いかに他人に役立つ仕事や、喜ばれる仕事、孫に誇れる仕事をしたい」という人がいます。

これまでは給与の為、会社の利益の為に「お客様より自社利益優先」の仕事を長年してきたとします。

心の中で「人をだますような仕事はしたくない」「経営理念とは裏腹に、全然顧客の事を考えていない」など、自己矛盾を抱えながら「家族の為、給与の為」仕事をしてきた方も一定数いるでしょう。

しかし、子供にもおカネが掛からなくなる年代、家のローンもエンドが見えてきて、同年代の知り合いや友人が病気などで鬼籍にはいると、「このままの仕事の人生でいいのか」と考えるようになります。

そこで、SDGsのように「社会に貢献する自分」「他人の役に立つ自分」という事を意識した採用ページにしてみます。

一番効果的なのが、異職種から転職してきた先輩の「あるあるの生のメッセージ」です。

 

50代になると「自分の仕事人生」を見直す機会が増えます。

同窓会に行っても

「嬉々として働いている友人」

「くすんでいる友人」

「セカンドライフで何か意義を見つけた友人」などなど

触発されるケースが多い訳です。

 

4、素人を短期間で育成する

素人や未経験者が転職する場合、一番の心配は「自分にできるだろうか」「この年で新たな職場になじむだろうか」という事。

そこに「短期間で職場や業務になれる仕組みや教育制度があること」を丁寧にPRします。

そのためには「6か月間教育カリキュラム」やマニュアル、チェックリストなどをかなり具体的に採用サイトに掲載する必要があります。

また、未経験者の先輩がどうやって職場に馴染んだか、動画で話してもらう事も効果があります。

業種によってはできないこともありますが、動画を使った「モデリング」という手法を使い、建築現場関係、工場など「手を動かす作業」では効果的です。

モデリングについては、下記に解説

https://re-keiei.com/blog/smallbusiness/1568-2021-11-08-02-18-58.html

 

これまでの「仕事の楽しさを覚えるには3年は掛かる」とか「一人前になるには10年掛かる」などの教育では、もう人が採用できないし、定着もできない時代です。

 

採用戦略はターゲットに刺さる表現と仕組みを整えることで、求職者の反応は全く違ってきます。

 

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