嶋田利広ブログ

コラム

軸がぶれない経営者と軸ブレしないコンサルタント

SWOT分析、事業再構築、経営承継可視化コンサルタントの嶋田です。

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先日、顧問先経営者と長時間面談をした際に、約20年前に作成した「経営理念と行動規範」から全然ブレてない事に、お互い改めて気づきました。

ちょうど20年前に社長に就任した、その時「クレド」を作成しました。

そのクレドは冊子化し、今でも事あるごとに社長自身も見ているし、役員幹部の指針として活用しています。

この企業も今回の原料・原油インフレと業界固有のトラブルで大きなダメージを受けています。

その中で創業100年という記念すべき節目を迎えます。

100周年記念イベントとして、「100年の歴史と未来へのメッセージ」を動画にするのですが、そこで再度「パーパスとミッション」を振り返ったのです。

1、軸がぶれない経営者は目先を追わない

この経営者は4代目です。

経営に従事して約30年近くなります(私が経営顧問になって25年)

過去から一緒に何回も中期経営計画を作成してきました。

また代表取締役になる少し前に「クレド」を一緒に作成し、それを心の支点にしていろいろな判断をしてきました。

だから、ら言っている事が軸ブレしていません。

確かに事業ドメインや商品開発などでは、市場の動きを応じていろいろ判断してきましたが、基本思想は守っています。

そして、仮に今目先の業績が厳しくとも、常に中長期を見て判断します。

この企業の100年の歴史が「山あり、谷あり、地獄あり」を潜り抜けてきた訳です。

だから「目先を追えば、おかしくなる」とDNAに刻まれているのか知れません。

 

「経営理念の重要性」は誰もが言います。

しかし、いつも経営理念を振り返しながら判断をしているかというと疑問です。

この企業のクレドの小冊子手帳には27ページに渡って、判断指針が書かれています。

それは京セラの「京セラフィロソフィー」を参考にして、一緒に言葉と文章を作成したのでした。

 

、それを支えるコンサルタントも軸ブレはダメ

当然、経営者をサポートする我々コンサルタントも軸ブレをしてはいけません。

我々のような「ヒューマンリソースのソフト」だけが頼りの職業ほど、このパーパスやミッションが大事です。

簡単に言うと、我々には、物理的な資産もないし、悪い言葉で言えば「口だけで仕事をしている」、正直何もないのです。

だからこそ、精神や思いの強さが大変重要になってきます。

しかし、私が知っている「軸ブレコンサルタント」には

●この世界に入って勢いの良いことを言っていたコンサルタントがある日から、職業替えをしていた

●仕事のスタンスが大きく変わり、コンサルタントなのか、ブローカーなのか分からない仕事をしている

●経営コンサルタントではなく、講演屋やスピリチュアルな分野で稼いでいる

状況に応じて宗旨替えする事は否定されることではありません。

しかし、この仕事で生涯、経営者を支援すると決めたら、それに相応しい努力と習慣をつけないと、コンサルタントは直ぐに軸ブレします。

 

3、軸ブレしないコンサルになるパーパスとミッション

経営者と同じようにパーパスとミッションは必要です。

「パーパス」とは、コンサル事務所の経営目的であり、自身の存在意義です。

「ミッション」とはパーパスを実現するための行動指針です。

弊社の場合、1999年創業時に何が経営理念(今でいうパーパス)かを結構真剣に考えました。

その答えが

時代を診る。継栄を創造する。RE-経営

でした。

その言葉の通り、時流に合わせたコンサルティングの開発や経営承継の可視化を徹底しています。

そして、ミッションとしての行動指針として、ちょっと多いのですが「21の基本指針」を作成しました。

しかし、実際にはこの21の指針は相当頭にインプットされているので、実行率は高い方だと自負しています。

いかに「RE経営 21の基本指針」を紹介します。

  • 経営の改革、革新、改善そして再構築を丁寧にサポートする「軍師」に徹する。
  • 環境と共に変わるクライアントとその業種、そしてニーズに柔軟に敏感に適応する。
  • 継続して繁栄する経営の為には、過去や経験のみに固執しないプランを創る。
  • 少数精鋭を基本に、当事者責任が持てる組織ネットワークを構築する。
  • 「眼で見て分かるノウハウ・マネジメント手法」をベースにクライアントへのモチベーションを図る。
  • 「Back to the Basic」テクニックだけに捕らわれず、本質を見抜く。
  • 「獲れる(受注力)」「書ける(執筆力)」「話せる(講演力)」のバランスよい成長が確かなコンサルタントを育成する。
  • 新分野・新規顧客開拓には尻込みせず、果敢に挑戦し収益結果を残す。
  • 幅広く知識・ノウハウを吸収し、顧客仲間へ積極的に公開しつつ、情報の共有化を図る。
  • クライアント、仲間、関係先から「熱意ある仕事」と評価される事が全ての基本である。
  • 新たな分野の顧客・新たなノウハウを経験したら、即ビジュアル化し企画やセミナーでその推進を図る。
  • 社員、ネットワークメンバーには適切な目標を設定し、多少きつい位の志で人材育成を図る。
  • 売上、社員数、利益高等の会社規模や表面的な見栄は一切張らない。堅実経営を美徳とする。
  • 「一発必中」を狙った投資は全てにおいて行わない。投資はそのリターンが継続収入であるかどうかで決める。
  • 自分の理解の浅い他社の商材は手数料があろうとも一切取り扱わず、「努力する」と言う口約束もしない。
  • 6ヶ月間無収入でも資金ショートしないキャッシュを収益の中から積み上げていく。
  • 売上構成比は各部門単位で、債権分散をするよう1社比重を20%以上にはしないようバランスを取る。
  • 企業部門、医療介護福祉部門、講演研修手数料部門の3部門を3本柱として時流の影響を受けない収益構成を維持する。
  • 自前完結型の受注システムだけでなく、提案力強化と講演力による有力な情報代理店を各県1社は構築する。
  • 新分野・新ノウハウの成果として2年に1冊以上の出版を目指す。
  • 信頼・信用の絶対的条件は約束を遵守する事。特に時間と金については徹底的に守り抜く

少し古いので、今で事業ドメインとは少し異なりますが、おおむね今でも同じ発想です。

軸ブレしないコンサルタントになるために「思想を文字化」するのは大変良い事だと思います。

 

 

 

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