新卒・若手が辞めない 新常識「石の上にも3か月」で実務で実感を持たせる
SWOT分析、事業再構築、経営承継可視化コンサルタントの嶋田です。
新卒や若手が早期退職する理由にはいろいろあります。
若年者の離職状況と離職後のキャリア形成Ⅱ(第2回若年者の能力開発と職場への定着に関する調査)|独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)の調査結果です。
ここで注目したいのが5位の「自分のやりたい仕事とは異なる内容だったため」です。
そのあとの「6位のキャリアアップ」「7位の会社の将来性」「8位の仕事がうまくできず自信を失った」にも関連していると推察できます。
入社前にも説明を受けてホームページなどである程度分かっていたはずです。
なのに、これが理由というのは、実際に現場に配置された業務があまりに「下積み作業」と映り、先輩みたいに実践で活躍するまでに相当な時間がかかる事で、諦めるわけです。
そこを改善するだけで、短期離職はかなり削減できそうです。
1,即現場で若手離職が激減した左官業
ある左官業の画期的な若者定着対策がTVでも紹介されました。
左官業は典型的な職人型で、下働きの見習い期間が長く、先輩職人からは「見て覚えろ」という昔気質のやり方で最初から壁塗りなどがさせてもらえません。
「あれもってこい」「この準備をしておけ」と訳も分からないまま、下働きをしている間にモチベーションが切れてしまうのです。
そんな風土の風穴を開けた手法が「モデリング」という手法でした。
先輩職人の技術を動画で撮影し見ながら、自分もベニヤ板に塗ってみる。それを今度は自分が塗ってみてそれを動画で撮影。
何回も練習して基本的な事を覚えるそうです。
ポイントは、初めに「塗り方」を覚える事で、そのあとの下働きも「意味」が分かり、実践で即使えるようになると、定着率が一気に向上したそうです。
しかも、この手法は女性や外国人にも有効で、定着率が向上することで受注キャパも増えたそうです。
2,若手は修行より、即活躍できるイメージを持っている
昔のように「下働きから一人前になるまで相当な時間がかかる」業界の企業はかなり敬遠されるでしょう。
若手は「即経験したい」「即カッコいい仕事がしたい」と思っています。
昔気質のヒトからみると「職人の世界はそんな甘いものではない。基礎が大事なんだ」と言うでしょう。
しかし、即答えが出るデジタルになれた世代、長期ビジョンの中で目先の苦労はいとわないという意識が薄い世代には、なかなか通用しません。
せっかく入社した若手が無意味に退職していくのは「リクルートコストの無駄遣い」と「現場高齢化に歯止めがかからない」事を意味します。
今の若手は「早く実践したい」「早き技能を上げたい」という人が増えているのです。
3,新常識「石の上にも3か月」を実践
「石の上にも3年」
しかしその3年以内に半数以上が辞めてしまう企業は、早く気付くべきです。
そういう教育スタイルを前述の左官業のように変革しないと、若手も応募しないし、定着もできず「仕事があるのに人がいなくて受注を断る」という何とももったいない事が日常的に起こってしまいます。
そこで「石の上にも3か月」の教育スタイルを構築します。
まず、入社早々「技術練習」をさせます。
失敗してもいいので、練習ツールや練習工房を用意して「模擬実践」をさせる。
ここで「実務の難しさ」とできる事が増える事での「素晴らしさ」を経験してもらいます。
営業なら「商談同行」で、眼の前で見せる。
技術なら「設計CAD」で先輩の図面を短時間で真似る練習等
しかし、いきなり実践経験はムリなので、事前教育が必要です。
その事前教育こそ、動画教育です。
実務動画を見て、「模擬実践」をして、さらに反復練習。
その過程で意味が分かった「下働き」を経験しながら、「早い段階で実践現場に出す」
これが今流の「若手定着のコツ」というものです。
動画教育については、下記に詳説
新人職員の育成はマニュアルから「チェックリスト」「動画」の時代へ - SWOT分析と経営継承可視化の専門コンサルタント RE-経営 (re-keiei.com)
動画教育でドンドン部下が育つ - SWOT分析と経営継承可視化の専門コンサルタント RE-経営 (re-keiei.com)
若手の早期退職を防ぐ為に、発想を変えて短期間でスキルアップを図る事が結局、業績にも好影響していくわけです。
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