新人職員の育成はマニュアルから「チェックリスト」「動画」の時代へ

 

facebookカスタムネイル 医療介護マニュアルからチェックリスト動画の時代

新型コロナウイルスの影響で病院も福祉施設の現場も緊張状態が続いています。

これまでの人手不足で福祉施設の現場は厳しい状態が続きましたが、少しずつ「中途採用」が進んでいるようです。

これはコロナ不況に影響で失業した人が、「介護なら仕事がある」と未経験者が求職しているからです。

しかし、多くは「未経験者の中高年」です。

こういう人たちは「介護や福祉の理念に共感し、献身的に仕事をしたい」という方は少数。

ほとんど、「まず安定した給与を稼ぎたい」「仕事がなくなって生活が困っている」理由から転職した人も相当数います。

しかも、中高年の方が多いので、福祉施設の若いスタッフやリーダーが困惑しているのです。

1、中途採用した職員がなぜ直ぐ辞めてしまうのか?

先程も述べたように「福祉の理念や意識が乏しい」ことにあります。

しかし自分の親が介護年齢に達した中高年には「疑似体験」や介護をする事の尊さや苦労を経験することで新たな喜びを感じる人はいます。

そういう人も直ぐ辞めてしまうのは、ほとんど受け入れる側の施設の組織や配属された部門のリーダー、スタッフとの人間関係にあります。

一例を言うと、全く未経験の中高年には、介護現場での専門用語も分かりません。

先輩スタッフが「簡単なことだから、これくらい分かるでしょう」といっても、日本語は分かるがその意味する所は分からないから右往左往しているのが実態。

しかも何の教育や動機づけもなく、やらされている仕事や作業は反省点さえ分かりません。

すると、同じ作業を依頼しても「またそれ聞くの?この前やったでしょう(怒)」と言葉強く言われると、更にどうしていいか分からなくなります。

また、未経験者の中高年が、若いスタッフや女性が多い職場で「孤立」する事も多いようです。

これまで男性中心の職場であまり気兼ねなく働いてきた方が、いきなり女性の多い職場、しかも上司も女性。

仕事に慣れていないうえに人間関係の構築すら難しい。すると「孤立化」しやすく仕事ができない、覚えられないと陰口も叩かれる。その積み重ねでリタイアしたくなるのでしょう。

それに若いスタッフは分からないかもしれませんが、中高年になるともの覚えが悪くなることも拍車をかけます。

 

2、マニュアルよりも、チェックリスト

いろいろなマニュアル類を施設は用意していると思いますが、実際にいちいちそれを見ている訳ではありません。

更に入職直後には学習したでしょうが、実際に現場に入らないとマニュアルの意味も分かりません。

しかも多くのマニュアルは文字の羅列で素人が飲み込むには難しい限りです。

私がコンサルティングしている病院や社福には「マニュアルよりもチェックリスト化」を推進しています。

チェックリストは最低限の作業の順番が箇条書きに書かれ、見やすく把握しやすい傾向があります。

マニュアルが100%の品質を求める内容なら、チェックリストは70%の最低限の内容でいいのです。

通常業務では70%の品質で大きな問題もありません。それ以上の難しい問題があれば、それは上司や先輩がすればいいこと。

完璧主義者のチームや部門では「新人に100%品質を求めるから潰れる」という事を理解すべきです。

新人には最低限の品質でまず通常業務に支障がないレベルで構わないというおおらかさが必要でしょう。

 

3、チェックリストより動画

チェックリストは有効な方法ですが、前述したように最低限の品質レベルを要求するもの。

しかも、チェックリストなどの簡単な文字さえ読まない若手も増えています。

すると教育ツールとしては「動画」が必須になります。

多くの方がイメージしている動画は各作業別の現場を撮影し、それを分かりやすいようにテロップ付けたり、ナレーション入れたり。

そんなことをすると1作業の動画だけで撮影から編集まで数十時間かかり、とても現実的でありません。

しかもそれを自施設できないからと業者へ委託すれば作業量によりますが、数百万円もかかるでしょう。

実は簡単な動画教材とは「作業別チェックリスト」をモニターに映し出し、それを横で幹部やベテランが説明する状況を撮影編集することです。

チェックリストに含まれないポイントなどはここで口頭説明します。

編集に慣れてくれば、口頭説明部分をテロップにいれるだけ。

一作業のチェックリスト解説動画、長くて10分程度。

こういうものを必要作業別に用意していきます。

できたらいつでもどこでも見られるようにYouTubeなどに限定公開でアップします。

 

4、動画教育ツールの活かし方

動画教育ツールを各作業別に徐々に用意していきます。

するとOJT(現場教育)が一気に変わります。

例えば、明日の作業予定を新人に伝えます。

そこで上司から「明日、〇〇作業をしてもらうので、今日中にYouTube動画の〇〇を見て予習しといて。」と。

予習動画を見れば、当日の現場業務の飲み込みもよく疑問点も出てきます。

その疑問点を毎回上司に確認するよう仕向ければ、類似業務は確実に覚えていきます。

未経験の中高年でもこのスタイルで動画を活用すれば、「何も分からずいきなり作業を言われ、腑に落ちる前に違う作業を言われ、そのうち何が何か訳が分からなくなる」状態は避けられます。

また上司に何を聞けばいいのかも分かります。

 

今はこういう動画を上手に使って教育する時代です。

職員教育に困っている施設は是非取り組んでください。

 

YouTubeでいろいろな動画を上げています。

是非ご登録ください。

https://www.youtube.com/channel/UCTy_ms3Ctv4QCbm8kPTZoXw/

 

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