「部門間連携」が上手い病院・施設の特徴

部門間連携は上手くいかず、部門長や職員同士が不信感を持っている組織があります。当然、そういう組織は、トラブルやクレームが多発し、結果患者・利用者満足度が低くなる傾向があります。実際に私がコンサルティングしている病院・施設でも「部門間連携」が課題と言うところが多いものです。では、「部門間連携」が上手くいっている所は、何をしているのか、事例をご紹介します。

  • 管理者同士が会議に関係なくいつも情報交換をしている(管理者同士の会議で笑いがある)
    • 「笑いや笑顔の会議やカンファ」をしている組織なら、だいたい連携は上手くいきます。気兼ねなく議論できる風土があるからです。しかめっ面で会議をして、堅苦しい議論や強制的な決定事項を出しても、感情的に納得してない組織は多いですね
  • 他部門の為の、「ひと肌脱ぐ」協力を快く引き受けている
    • 「人肌脱ぐ」とは、部下の貸し借りや、時間の応援、協力体制を言います。「人肌脱いでくれたから、こちらも人肌脱ぐ」が当たりまえに行っています。「してくれないから支援しない」と言う組織と対局にある発想です。
  • 問題が起こった時、迅速な報告連絡があり、情報も「見える化」され関係部門がいつも見える状態
    • 何かあれば、軽微なことでも即伝達され、各部でも情報共有ができている状態です。これはFAXなりグループウェアなり、SNSなりを使った仕組みがあるからです。それと、そういう情報をどこに連絡すれば、どこが一斉に流すかが決まっている訳です。
  • トラブル時には一斉に各部門が協議して、答えをだし行動につなげている
    • 緊急事態ならどこだって協力しますが、ちょっとしたトラブルでも即関連部門長が集まり、議論し即答えを出す風土があるという事です。これは眼の前の業務より優先する風土をつくらないとできません。
  • 他部門にも厳しい要求や注文をするが、議論はしてもケンカにはならない
    • 会議で感情的な議論にならず、トコトン詰めて話し合える事です。上手くいっている組織には必ずファシリテーターがいますね。私たちがその任を受ける事も多いですが。
  • 部門間連携を上手にコントロールする役員がいる
    • 「あの人が言うなら聞くしかない」と思わせる幹部がいます。それが理事長なのか院長なのか、施設長なのか・・・その人の一発号令で動く訳です。但し、これは正しい姿ではありません。その人がいないと動かないという事でもあるから。
  • 他部門から上がってきた課題に、嫌な顔をしない、文句を言わない
    • 他部門から自部門へ問題を指摘されたり、トラブルの責任にされることがあります。しかし、そこで部門長が嫌な顔や反撃をすれば、もう誰も指摘してくれないし、協力もしてくれません。「ダメ出ししてくれてありがとう」の余裕がある部門長には、支援が集まるようです。
  • 管理者同士が定期的に腹蔵なく話し合える合宿研修や終日会議などがある
    • 通常の会議では時間が限られ、トコトンまで話し合えません。半期に1回とか年1回とは終日や宿泊型で目的を決めた研修会議をしている所は、物事がスムーズに行きます。「忙しいからそんな時間が取れない」と考えてトラブルを起こすか、この研修会議の時間が重要だと考え、忙しくても行うか、おのずと結果が異なります。
  • 患者・利用者・家族の声(評価もクレームも)が即、全部門に届く
    • 患者・利用者・家族の声には、クレームもあるけど、評価の声もあります。それを全部門にFAXやネットで流す事で、翌日に朝礼に話題に全分門がすれば、連携のしやすくなるものです。
  • 部門を超えて飲み会やイベント、スポーツ企画がある
    • 最近は、業務時間のズレ、時間削減などから、こういう集まりやイベントを減らす組織もありますが、結構大事なポイントです。非公式のフランクな会話から双方の信頼関係ができる訳ですから。

このように、「部門間連携」が上手くいっている組織は、努力と工夫をしている訳です。

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