業務品質が上がる 病院施設の「見える化」①

可視化経営が大事な事はいろいろなところで言われています。しかし、その「見える化」のポイントがちょっとズレていると本来の目的を果たしません。「見える化」を、「忘れない為のメモ書き」とか、「単に目に付くところへの掲示」と思っている職員や管理職がいます。そういうチームでは、ほとんど戦略的に「見える化」を活用していないので、継続しないし、いつの間にかホワイトボードはコピーやFAXの貼り出し場になっています。

1、「見える化」が上手くいっていない職場

ホワイトボードもあり、連絡帳もあり、パソコンの共有ファイルもあるのに、報連相漏れや二度手間、指示待ち、問題放置が起こっている部署があります。その職場の「見える化」のツールやルールが形骸化している訳です。だから、「見える化」の為に、どんな最新式のツールやハードを導入しても、すぐ元の木阿弥に戻ります。何故、そうなるのか?それは元来の「見える化」による効果性が出ていないからです。

例えば

  1. ホワイトボードがFAXや通達、コピーの貼り付けの場所になっている
  2. ホワイトボードの記載、消込がなく、新鮮な情報が記載されていない
  3. ホワイトボードの記載内容のチェックが、朝礼やミーティングなどの仕組みに入っていない
  4. ホワイトボードやPCファイルのチェック担当者が不明
  5. 大事な情報がホワイトボードでもPCでも見られない状況(何のためのツールか)
  6. ホワイトボードやPCファイルに、どんな基準で何をどう記載するかルールがない
  7. ホワイトボードやPCファイルのフォーマットが決まっていない

こういう状態なら「見える化」はほとんど機能していません。だから、「見える化」ではなく、「タイムリーではないメモ書き」又は「紙を押さえるマグネットが張り付く板」と化しているのです。では、病院施設での「見える化」とはどうしたらいいのでしょうか?

2、「見える化」の目的

本来の「見える化」の目的は大きく3点あります。

  1. 問題の「見える化」で自発的に動く「現場力」を高める事
    • 「見える」事で、今どんな問題がリアルタイムに発生しているか、その問題が今どう処理されようとしているかが分かります。すると、指示を待つまでもなく、自分がどう動けばいいかも分かります。その結果、自主的なメンバーが増え、現場の力が高まる訳です。
  2. 課題を積極的に話し合う「課題解決型」にチームを変える事
    • 問題があり、テーマがあるのは当たり前であり、それを批判したり、逆に被害者意識を持たせる事なく、皆で少しでも改善できるように話し合うことができるようになります。
  3. 他人事ではなく、チーム全員を当事者としてまとめる事
    • 「誰かがやってくれるだろう」ではなく、「見える」事で、気づいたら自分がやるという風土にしていきます。「見える化」で、「知ってしまうことで、知らぬふりをさせない」仕組みもできていきます。

この目的に沿って「見える化」を推進するなら、リーダーや管理職はもっと真剣にそのツールを使い、継続させなければなりません。

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