SWOT分析、KPI監査、事業承継見える化コンサルタントの嶋田です。
常務 「もっと、サッパリ感が欲しいね」
専務 「うん、喉にスッキリする感じでね。」
社長 「何か、デザインもそうだけど、お客様が馴染みのある感じにしないとね」
担当者 「はあー、あのーこのドリンクは若手の喉の渇き向けでして…」
専務 「だから、若手と言っても、いろいろいるだろう。みんなが皆、こんなガツガツした物を欲しいわけではないだろう」
担当者 「はあー、そうですが、それではトンガリがでないので…」
社長 「君、トンガリと言っても、買う層が少ないなら、売れないだろう」
担当者 「はあー・・・」
これはある食品メーカーでの新商品のプレゼンの場面です。
社長役員の意向を聞きながら、何回も試作品を作りました。
そして
専務 「うん、これだね、この味とのど越しが良いね」
社長 「うん、専務の言う通りだよ。だいぶ良くなった。これで行きなさい」
担当者 「はあー・・・」
幾度か試作品のプレゼンをした結果、若者の喉の渇きに絞ったはずのドリンクは、高齢者も喜びそうな味覚に落ち着きました。
何故なら、「新商品チェックをしている役員は皆高齢者」だから。
こうやって、多くの企業の商品開発は、いろいろな立場の人がいろいろな意見や嗜好性で翻弄されるのです。