融資部長は困っている。行員の面談スキルが稚拙過ぎて
SWOT分析、KPI監査、採用サイト、事業承継「見える化」コンサルタントの嶋田です。
先日から、ある地方の2つの金融機関の本店にお邪魔し、融資部長と面談をしてきました。
その内の一つの金融機関は、私が塾長をつとめる2023年度「銀行員コンサルティング塾」に渉外担当者を18名参加させ、5か月間研修を受けた金融機関です。
この融資部長との話でいろいろな提案をしてきました。
1,融資部長が困っている事
恐らく、どの金融機関の上層部も同じような問題意識を持っていると思います。
それは「行員の融資先とのコミュニケーション能力とコンサルティング能力が大きく不足」している事です。
この融資部長も嘆いていました。
●大手地銀が見捨てて回収に入るような業績の悪い企業でも、地域金融機関として自分達は簡単に融資先を見捨てられない。
●何とか融資先の経営改善を支援したいが、そのノウハウもスキルもない
●若手行員は低金利と過去の金融検査マニュアル、融資判断ソフトに依存しすぎて、自らの「眼で確認」「経営者から話しを聴く」ことが弱い
●融資先の経営改善より、自分の支店の目標達成に眼がいって、経営者と経営の話をする機会が少ないし、どうやって話を聞き出すかも分かっていない。
●上司も経営者と面談しながら、経営改善支援やモニタリングの経験が乏しく、若手に十分教育できていない
「コンサルティング能力」以前の課題を挙げていました。
実は弊社と取引があるある地銀の支店長代理や担当が、毎年1回私との面談をします。
正直、
何を聴きたいのか?
何故訪問したのか?
銀行が売り込みたい商品を断ったら、次の提案はないのか?
私の話を聞いて、次に提案をもってくるのか?
どれも??な態度でした。しかも担当が変わっても、似たような感じで。
だから、この融資部長の悩みは、地銀レベルでも起こっているという事でしょう。
2,何故「銀行員コンサルティング塾」に行員を参加させたのか
2023年10月から毎月1回(3時間)zoomで5回にわたって、「第1期銀行員コンサルティング塾」を行いました。
学習した項目は
5回に分けて、上記のプログラムを私が講師として行いました。
このプログラムから分かるように、融資部長は「経営者との面談力」と「フレームに沿ったミニコンサル力」をつけさせたいということです。
何もツールもコンテンツもない状態で「ヒアリングせよ」と言っても、世間話や融資関連の話だけで帰ってくるのがおち。
そこでSWOT分析、根拠ある経営計画書、事業承継10か年カレンダー、KPI監査そして、5回目に各種基本フレームワークの使い方と実例を「分かりやすく」研修したのです。
1回だけでは表面的な知識を聞いただけで、習得したとまでは言えないかもしれません。
しかし、それでも知らないよりは「知った知識を経営者との会話に使う」だけでも意味があると思います。
3,融資先の経営改善と行員教育を同時に行う企画
融資部長もzoomセミナーを聞いただけで、行員が直ぐミニコンサルができるとは思っていません。
そこで、私が提案したのは
●融資先経営者を招いて、行員同席の元一緒に学んだ5つのノウハウを実践しよう
というものです。
行員は実際にSWOT分析、KPI監査、根拠ある経営計画書、事業承継10か年カレンダーをつくる場面を知りません。
だから、「継栄塾」として2カ月1回半日の時間、本店会議室に10社程度の経営者後継者を集め、私の講義や巡回指導を受けながら、その場で作成するというもの。
当然、半日では「SWOT分析」も「根拠ある経営計画書」も「KPI設定」も完成しません。
そこで、その間に担当行員がフォローして、一緒に造り上げるという仕組みです。
研修当日も担当行員は、議事録者としてノートパソコンに議論の結果を指定したフレームに入力してもらいます。
恐らく、この同席研修でこれまで全く知らなかった融資先の個別事情を知るはずです。
2024年5月から「第2期銀行員コンサルティング塾」が開講します。
いろいろな金融機関とこういうコラボ支援で、銀行員のミニコンサル力や経営者面談力向上のサポートができればと思います。
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