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先週、ある製造業での課題から「幹部の口ぐせ」を作るコンサルティングの話をしました。
実際にどんな「幹部の口ぐせ」を幹部全員が意識するようになったのか?
今回は具体的な内容を公開します。
全部で17項目ありますが、それぞれの意味合いが分かり、3日坊主の連続でも良いので、思い出しながら、忘れながらを繰り返す事で組織風土が変わっていくのです。
1,50点主義でいいから、直ぐやろう
腰が重い部下や最初からある程度完全な状態にしたい性格の部下には、この言葉で「粗くても良いから迅速性」を要求することを言い続ける。
2,他人は変えられないから、自分のやり方を変えてみよう
あの人がこうだ、ああだと他人の問題を上げても、他人と過去は変えられないことを何回も言う。自分の在り方をどう変えるかを考えさせる。
3,具体的な代案を持った、否定意見、反対意見大いに結構。
反対意見、否定意見をどんどん出させる。しかし代案を言わない反対は認めない。これも大事風土。
4,結果報告には必ず課題を付け加えよ。良い報告、普通の報告でも必ず「気づき」を付け足せ
単に何らかの仕事の経過や結果を報告するだけで上司は終わらせてないけない。必ず「それで、どんな事に気づいた?次に似た仕事をする時どんな工夫をする?」と毎回聞くと、面倒くさい上司だけで、考えざる得ない。
5,報告は「結論」「経過・原因」「対策」の順番で言う。対策案なき報告は認めない
報告のさせ方も訓練。ダラダラ報告をしたら毎回、これを言う。
6,何故を3回繰り返せ、ヒトを責めるな、仕組みや設備やルールに問題点を見出せ
何故?は問題の本質を考える機会を与える。しかも何回も。そして他人の属性にその責任を詰めるのではなく、改善かのうな仕組みや設備、ルールに問題点を見出す。
7,「誰かが言っている」ではなく自ら現場をくまなく見て判断せよ
又聞き報告を鵜呑みしてはならない。上司は事実をその眼でしっかり見て判断しないとバカにされる。
8,議論や対策案が混迷した時、「目的は何だっけ」と毎回確認
議論が袋小路にはいったり、枝葉末節になった時、本筋を意識させる質問がこれ。
9,作業を指示する時、必す仕事の目的とゴールの姿をつたえよ
どんな作業指示も「分かっているだろう。これくらい」が一番誤解を生む。慣れた人、慣れた仕事でも毎回言う習慣が大事。
10、カイゼンに終わりはない。一度カイゼンしたら必ず次の課題が見えたはず
あるカイゼンをしたら必ず、次の課題が見えたはず。だからこれを言うことで改善が連綿と続き、より高みに上がっていくのだ。
11.部下の報告で、いい仕事をしたなら、「その思考やプロセスが良いね」と過程を褒める
部下が成長するきっかけは「結果を評価する」よりは「プロセスや思考を評価する」方が再現性がある。
12.トラブルや問題が起こっても、怒らず最後まで部下の話を聴け。感情的になるな。感情的になると部下はそれ以上報告しない
上司は常に我慢強く部下の話を聴く。部下の話は最後まで聞いてから質問する。それがマネジメントの基本。
13、「後工程はお客様」、自分の作業はいい加減にしない
社内で自分の次に作業や業務をする人を「お客様」と思うか、「後が何とかしてくれるから、これくらいでも」と軽んじるのか。
14、通常業務での報告を受けた時「何か新たな工夫や挑戦はしたか」と聞く。常に何らかのプラスαを意識
どんな仕事であれ、いつもの仕事であれ、いつも通り終わらせるだけでなく、そこに新たな気づきや小さな挑戦、工夫があったかを聞き出す。その習慣が人を育てる。
15、「皆が言っています」と言う部下の報告には誰が言ったのか聴こう。皆ではなく1人か2人の場合がほとんど
「みんな言っています。」は信じるな
16、感情や情に流れで判断はしない。3現主義の事実で判断する
可哀そうだから、きつそうだから、彼はやる気がないから、それは事実か?情に流されず、現地現場現品の事実が大事。
17、部下の妥協要請、できない理由を簡単に認めない。できる方法を一緒にロジックで考える(部下が困った時に与えた知恵やアドバイスはリスペクトにつながる)
ネガティブな部下はできない理由をいう。人手不足、スキル不足等正当化できる言い訳をするものだ。しかし物わかりの良い上司はダメ。その問題点を一緒にロジカルで考え一緒に答えや、最初の一歩を出す支援をする。そこ信頼関係が生まれる。
これらの「口ぐせ」事例から、各幹部が大事にする「自分の口ぐせ」を決めてもらう訳です。
幹部の口ぐせは日ごろの価値観の表れ。
だから、それを続けると徐々に部門に浸透していくのです。