2025.5.19 生成AIが変えるMAS監査の風景
生成AIが
●MAS苦手意識を克服し、
●ベテランでなくても、
●コミュ力が多少苦手でも、
顧問先にMAS業務として役立てる時代がきました。
現在、会計事務所の普通の職員は生成AIをどう活用しているのか、そして今後どう活用すべきかをお話したいと思います。
1,ある若手監査担当が顧問先の評価が一変した出来事
弊社が顧問をしているある会計事務所の若手職員の話です。
彼は会話力も質問力も提案力もお世辞にもあるとは言えない。
所内研修で弊社が行う「SWOT分析ロープレ」も何回して上手くならないし、顧問先社長とも上手く面談できず、「MASは無理」と言うのが、皆の認識でした。
ところが、彼はChatGTPやGeminiの有料版に自費で入り、いろいろな業務に生成AIを普通に使っています。
ある顧問先でのことです。
この顧問先社長は、彼が監査に来ても、顔も出さず、彼が面談を希望しても「それは家内(経理担当)に話しといて」と言って自分の業務を優先してしまいます。
この経営者から見れば、彼は「面談に値しない存在」だったかもしれません(何かあれば前任の課長に電話してくる)
その日は顧問先でたまたまいた経営者から「君の事務所に稟議規定のひな形はあるかい?今度持ってきてよ」と依頼されました。
その時彼は、チャンスとばかりに「社長、一般論は直ぐネットからダウンロードできますが、御社の実態に合うものは生成AIで情報を入れて作成した方が良いです。お時間があるなら、今から一緒に作りましょう。10分位でできますから」と思い切って言ったそうです。
そして社長を自分の横に座らせ、一緒にPCの画面を見ながら作成したのです。
彼は社長に
「どういう目的で稟議規定が欲しいのか」
「稟議書を社員にどう使って欲しいのか」
を聴きだす前に、先にChatGTPで
「社員15名で、営業3名、工務4名、設計3名の建設です。稟議規定を作りたいので、この業種に合った稟議規定や稟議書のプロンプトを教えてください」
と入力し、プロンプトを生成しました。
そして、そのプロンプトに沿って、社長から実態を聞いた情報を入れて、稟議規定を生成したら、この建設会社の実態に近い稟議規定が僅か20分で作成されたのです。
これには社長もビックリして、「○○君、すごいなあ。生成AIを使えば他にもいろいろできるかな。」と聞かれたので彼は「ハイ、社長が欲しいものを教えて頂ければ、それに沿ってプロンプトを作るので、こんな感じは直ぐできます」と。
これ以降、この社長は毎月の税務監査の日には必ず在社し、彼と一緒に生成AIを使っていろいろな相談のアウトプットをするコミュニケーションをしているそうです。
2,今、生成AIを上手く使えない既存の会計事務所が一気に逆転される時代
この事務所でも最近は毎月弊社の研修でも生成AIを使ったアウトプットづくりやプロンプトを作って生成しています。
ここで面白いのは同じプロンプト技術を教えても、必ずしもベテランが上手くて若い担当が下手とは言えない事です。
言葉選びや公式に沿った書き方をすれば誰でも出来るのが生成AI。
しかしむしろベテランの方が言いたいことが多すぎて、プロンプトはまとまらず生成物も大したことない場合が多い。
と言う事は新規開業した事務所や若い事務所が基礎を学習し、それにそって生成AIを使い、いろいろなサービス展開をしていけば、既存の事務所の顧客を取る事は難しくない時代になったという事です。
これからは事業承継で続々と若手経営者にバトンタッチやM&Aも進んでいきます。
こういう若手は生成AIに抵抗もなく、むしろ積極的に使って付加価値づくりや時間短縮、コスト削減を図りたいはず。
会計事務所が従来型のやり方に固執し、生成AI活用に消極的なら、見限られるのは明白です。
生成AIを全面に出せば、ゲームチェンジャーになれる、それが今、という事。
3,プロンプト知識と技術を知れば、結構簡単なMAS監査
会計事務所のMAS監査に生成AIを使う為に、昨年夏ごろから弊社自身もコンサルティングプロンプトをいくつも開発し、顧客先や顧問先の会計事務所でも試してきました。
その検証済みのプロンプトノウハウを当社主催の「生成AIコンサルティングプロンプト研修」を1月と4月、6月に実施。
高額の研修であるにもかかわらず、満席だったことも興味がある方が多い証です。
そのプロンプトノウハウは
●クロスSWOT分析
●KPI監査
●事業承継10か年カレンダー
●経営理念浸透型人事評価
●部門別等級別職能要件書
●中期・経営計画書
●業務マニュアル
●求人票
等多岐に渡ります。
しかもどこにもあるような単発プロンプトではなく、チェーンプロンプトと言われる学習させながら、固有に落とし込むプロンプトなので、精度が高いのです。
このプロンプトの公式とリアルな事例を学習すれば、そこそこのMAS業務ができる事は実証済みです。
生成AIでいろいろなアウトプットを、社長と問答しながら眼の前でチェーンプロンプトを入れて、目的のテキストを生成していく。
だから社長との共同作業の場が生まれ、今までにない新たなコミュニケーションができる訳です。
4,「生成AI継栄塾」で職員も顧問先も一緒に学習
実際に生成AIを監査担当者にMAS業務に使ってもらうには、所内研修をするだけではだめですね。
実際の顧問先経営者を集めて生成AIを体感してもらう場を会計事務所が用意し、そこに顧問先経営者も監査担当者も一緒に勉強し、一緒に生成機会を作る事で双方が学習していく事が望ましいでしょう。
これを弊社では「生成AI継栄塾」と称し、複数回開催で私が講師となり進めています。
顧問先への付加価値を上げる為に「経営塾」を企画開催している事務所はありますが、どこも集客に苦しんでいます。
経営者からすると、必要性は分かるが、喫緊性がないので参加率も悪い。
ところが、タイトルに「生成AI」が付き、ノートPC持参で生成AIが体験でき、参加したらSWOT分析ができたり、経営計画書ができると分かると興味を示す経営者は多いのです。
しかも同時に監査担当者も同じノウハウを学習できるから一石二鳥。
下記は「生成AI継栄塾&セミナー」イメージ図です。
●「まだ生成AIを監査時に使っていない」
●「個人の生成AI登録で、情報をぼろぼろだし、セキュリティに心配がある」
●「使い方が、単発プロンプトばかりで情報収集レベルにとどまっている」
こんな会計事務所は今すぐ、考え直した方が良いです。
ここ2年位でゲームチェンジが起こりそうだから。
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