嶋田利広ブログ

会計事務所の職員教育

2025.5.12 専用の生成AIを使えば、監査担当者のMAS業務のメンタルブロックがなくなる?

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会計事務所の職員教育やMAS技術の指導を始めて、かれこれ30年になります。

この期間に著しくMAS業務へ取り組み成果を出した事務所とそうでない事務所は、本音を言うと「3:7」でくらいです。

MAS業務で、内容もよく、継続し、しかも生産性も高く維持し、該当する職員の数も増えた事務所はそう多くないのが実態です。

もともと、監査担当者はMAS業務やコンサルティング業務よりも、通常業務で間違いがない事を優先しがちです。

MASをしてもさして給与も上がらず、また結果が出にくいMAS業務を敬遠する監査担当者が多いものです。

その心理は「自信がない事はやらない」という選択をしたのです。

そこに所長がどんなに発破をかけようが、人事評価に埋め込もうが、今までのやり方では、思うように行動しない監査担当者がこれからも圧倒的に多いのです。

しかし、ここに救世主として「生成AI」が出てきました。

これまで、経営者への質問やアドバイスに苦手意識がある職員のトークや知識を相当カバーしてくれるわけです。

これを使わない手はありません。

では実際にどう使っているのか?

今、私が支援している会計事務所のケースを紹介しましょう。

1,まず毎月の試算表を読み込ませ、課題抽出

毎月の試算表をPDFでAIに読み込ませます。

そしてその試算表の売上科目や原価経費の勘定科目のここ数か月の推移から、どういう傾向があり、どういう課題が内在しているかをAIに分析させます。

AIは一般的な経営分析をしてくれますが、その結果に顧問先固有の情報を与え、その課題から具体策を誘導することができます。

AIから誘導された課題解決策を経営者と相談して、「方向性のベクトル」が合えば、今度はそこから、具体策案を出させるプロンプトを入れます。

生成AIは今度は、具体策のアイデアを出してくるので、さらに顧問先の固有情報を入れて、「実行可能な対策案」にします。

そうやって、毎月の試算表の推移から、課題と具体策を生成AIに考えさせ、そのネタから経営者面談を進める事で、経営者も意識が高まります。

 

2,現在進行形の課題の進捗チェック後の具体策抽出

毎月の試算表とは別に、その顧問先が現在進行形で取り組んでいる課題があるとします。

何でも結構です。その進捗状況を経営者からヒアリングします。

その課題と課題解決が進まない理由を聞き出し、その対策案を生成AIからヒントをもらいます。

実はこんな抽象的な質問でも、生成AIは忖度していろいろなアドバイスをしてくれます。

例えば、「重点商品のPRが既存客に進んでない」という課題が出たとします。

その原因は「ライバル他社の製品との差別化がなく、価格を下げないと買ってもらえないから」と営業マンが思っているとします。

そこで、生成AIの基本公式に沿って

「商品名、ライバル商品と単価、客先のニーズ、値段を下げずに売りたい、その為の売り方や販促、提案にはどんなものがあるか、10パターンを出して」

こういったプロンプトを入れるだけで、生成AIから具体策やヒントが出ます。

その中からできそうな対策を選択して、その後アクションプランを作ります。

このアクションプランも生成AIに聞きます。

こうやって、社内の課題やできない理由を生成AIを使って、アイデアやヒントを出していくのです。

※コンサルティングチェーンプロンプトの公式を知って、SWOT分析、KPI監査、経営計画書を作成したい方は,6月14日(土)開催の「生成AIコンサルティングプロンプト研修」がおすすめです。

詳しくはこちらから

2025.3.28【追加開催決定】6月14日(土)コンサルティング現場で使う生成AIコンサルティングプロンプト研修実施 - SWOT分析と経営継承可視化の専門コンサルタント RE-経営

3,MAS監査日報が超楽になるAI

監査担当者は毎日、顧問先の監査結果を日報に書きます。

この日報の中で数値ではなく、アナログ部分の情報の書き方が担当者によってバラバラです。

しかも、税務に関わることは監査担当者に直接影響があるのでしっかり書いていますが、顧問先の経営課題や経営者の不満や悩みについては監査担当者の感度次第で書き方が変わります。

所長や監査担当者の上司からすると、アナログ部分の報告こそ大事な顧問先管理です。

そこで、MAS監査日報AIを使います。

これは生成AIの方から、今日の訪問先での会話に対してあれこれ質問が来ます。

担当者はそれに答えていくだけで、最後には表形式で「顧問先の課題や次回監査までに準備すること、次回監査で経営者と一緒に取り組むこと」が生成されます。

その日報を見れば、所長や上司はその報告書を見て、監査担当者が顧問先経営者とどういう会話をして、監査後面談で生成AIをどう使っているかが分かります。

いい使い方をしている監査担当者の事例は、会議などで他の職員にも横展開の教育をすればいいのです。

特に、顧問先の面談で活用した生成AIのプロンプトなどは他の職員にも参考になります。

 

4,個人任せでは生成AIは自費で使う職員はいない

chatGPT、Geminiにしても現場でバンバン使うとなると無料版はすぐに限界が来ます。

やはり有料版がいいですが、顧問先の為に使っているのに、自費で有料版に入ることに職員は抵抗感があるようです。

しかも、顧問先の固有情報を普通に生成AIに学習させることはセキュリティー上も問題です。

だから「法人専用GPT」を作る必要がありますが、そんなものを自事務所で一から構築しようとするとすぐに数千万掛かるそうです。

だから大企業しか「自社専用GPT」を構築していません。

しかし、今は生成AIのIT企業が開発した生成AIのユーザーインターフェースを使う事で、その法人専用GPTを、しかもchatGPT4o(有料版)が使えます。

という事は職員個人任せではなく、事務所としてその仕組みを使えば、セキュリティーも担保されたうえで、コストも低く抑えられるのです。

そうすれば、監査担当者も遠慮なく監査現場で生成AIを使えます。

 

 

7月に弊社が生成AIのIT企業のOEM開発をして「経営ナビAI」がリリースされます。

これは法人専用GPTで、監査担当者全員が簡単にMAS業務が使える生成AIです。

しかも事務所職員が何名でも使え、一般の個人加盟の費用より低コストです。

先ほども言ったように、顧問先の各種の経営課題についての回答も、生成AIから質問が来て、それに答えるカタチでChatリレーが進み、最終的に必要成果物が出る優れものです。

監査担当者も所長も安心して使える「法人専用GPT」である「経営ナビAI」はWebサイトができ次第、案内します。

 

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