2025.5.9 会計事務所のMAS業務に使う生成AIのポイント
会計事務所職員のMAS業務への抵抗感について、このブログでも何回も取り上げています。
MAS業務の要諦は「監査担当者の経営者への深堀質問の有無」に尽きると思います。
先日も、ある税理士法人のコンサルティング部門の社長から、こんな話を聞きました。
「どんなに所長が『MASをやれ』とケツを叩いても、監査担当者はいろいろ理由をつけてやりません。
しかしとどのつまりは、顧問先経営者との経営の会話ができないから、苦手意識も相まって、面倒くさがって、やらないだけなんです」と。
そこで私が聞きました。
「じゃあ、もしその経営の会話で、質問すべきことをどんどん深堀していく会話を生成AIがサポートしたら、監査担当者はやりやすくなるよね?」と。
するとそのコンサルティング部門の社長は
「そうなんです。質問を一から自分で考え、ゴールの見えない会話は監査担当者は苦手です。しかし生成AIが、質問や会話をどんどん出してくれるなら、それに沿って経営者は答えてくれて、最終的なアウトプットがでる。それだったら、監査担当者も前向きになりますね」と。
そこから、今開発中の「法人向けGPT」である「経営ナビAI」の内容は機能の話をしました。
すると、そのコンサルティング部門の社長は
「嶋田先生、これなら監査担当者は考えることなく、生成AIから質問が来るので、それに答えるだけで、目的のアウトプットがでますね。このカテゴリーに会計事務所MAS業務専用のAIを組み入れたら、いいじゃないですか」と、興奮気味に話してくれました。
では、会計事務所のMAS業務を生成AIでどのように活用すべきでしょうか?
1,監査担当者が使う生成AIのプロンプトは断片的、単発プロンプトばかり
多くの監査担当者も現場や事務所作業で生成AIを使っています。
但し、質問への回答、議事録要約、情報収集が中心です。
だからプロンプトも断片的で単発プロンプトがほとんど。
内容に不満があれば、少しだけ「もっと具体的に」とか「〇〇の場合はどう」などの追加プロンプトをする程度でしょう。
だから「生成AIは便利で助かるなあ」というレベルです。
しかも、プロンプト次第で結果が違うから、プロンプトが下手な方はいつまでも大して生成ができません。
Chatリレーを何回も行ったり、専門の質問できたチェーンプロンプトで目的の生成物につなげている担当者はそう多くないようです。
だから、情報収集が中心になっているのです。
しかし、生成AIの本領が発揮はChatリレーであり、チェーンプロンプトで生成される「リアル事例」です。
2, 生成AIから目的の課題について、段階的な質問に答える「経営ナビAI」
私たちがベンチャー系のITベンダーの生成AIシステムのOEM供給で開発した「経営ナビAI」は、一からプロンプトを考える必要がありません。
生成AIからいろいろ尋ねてくるので、それに答える内に必要な生成物ができます。
そしてChatリレーを繰り返す中で、徐々に学習したAIが目的の成果物を出します。
そうすること、より多くの人が簡単に生成AIを使って業務効率化や必要なアウトプットの時間短縮ができる事が目的です。
しかも監査担当者が経営者から出される困りごとに「目的別AIカテゴリー」があるので、最初からその目的に応じて、生成AIを使うことができます。
現在の目的別AIカテゴリーは
今後、会計事務所のMAS業務用の「目的AI」をどんどん開発していきます。
これから増える「会計事務所MAS業務用の生成AI」は
会計事務所MAS業務
- 経営者面談技術向上AI(販促・マーケティング支援編)
- 経営者面談技術向上AI(顧客対策支援編)
- 経営者面談技術向上AI(価格戦略支援編)
- 経営者面談技術向上AI(労務人事、採用支援編)
- 経営者面談技術向上AI(財務・資金繰り支援編)
- 経営者面談技術向上AI(新規事業・設備投資支援編)
- 経営者面談技術向上AI(事業縮小、M&A、リストラ支援編)
- クロスSWOT分析支援AI
- 経営計画書作成支援AI
- 監査担当者顧問先別12か月間経営助言トークAI
- 事業承継「見える」計画作成AI
労務人事・採用
- 部署別等級別職能要件書作成(販売・営業部門)AI
- 部署別等級別職能要件書作成(生産部門)AI
- 部署別等級別職能要件書作成(設計開発部門)AI
- 部署別等級別職能要件書作成(管理部門)AI
- 部門別人事評価項目作成(販売・営業部門)AI
- 部門別人事評価項目作成(生産部門)AI
- 部門別人事評価項目作成(設計開発部門)AI
- 部門別人事評価項目作成(管理部門)AI
- 初級管理職人事評価項目作成AI
- 課長・部長職人事評価項目作成AI
- 職種別目標設定・KPI設定(販売・営業部門)AI
- 職種別目標設定・KPI設定(生産部門)AI
- 職種別目標設定・KPI設定(設計技術部門)AI
- 職種別目標設定・KPI設定(管理部門)AI
等が追加されます。
これらはすべて、生成AIから質問が来て、それに答えるカタチで生成AIから回答が徐々に出てくるものです。
だから一からプロンプトを考える必要がないわけです。
3,監査担当者と経営者が一緒に生成AIを使い共通体験で関係性が向上
目的の生成物を目指して、経営者と一緒に画面を見ながら、どんどん生成AIからの質問に答えていくと、経営者の眼の前で生成されます。
監査担当者は生成AIから出てくる質問を読み上げ、経営者が答える。
それを入力していく。それを繰り返すと生成AIが答えを出してくるシステムです。
だから、監査担当者の悩みである「経営者と経営の話をしたいが、何をどう、どんな流れで質問したり、アドバイスすればいいか分からない」という基本的な課題に対応できるのです。
しかも、一般の監査担当者の思い付きにプロンプトではなく、バックのしっかりと設計されたプロンプトシステムに沿って、生成される回答なので、説得力も高まります。
こうやって経営者と生成AIを使った共通体験こそ、これからの「監査担当者と経営者の人間関係」かもしれません。
いずれにしても、監査担当者が思い付きのプロンプトで生成AIを使うのではなく、バックでしっかりと設計されちゃプロンプトで生成AIを使い、経営者とのコミュニケーションを図っていく時代になりました。
経営ナビAIは、近々リリースします。
低価格で多くのスタッフが使え、しかもセキュリティもしっかりしている「法人向けGPT」は必須の時代になりました。
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