入社時の「理念教育」と「行動規範」の継続がその後を決める
SWOT分析、KPI監査、採用サイト、経営理念浸透型人事評価、事業承継「見える化」コンサルタントの嶋田です。
パーパス経営や理念経営など、モノの考え方のベクトルを合わせることが組織運営には不可欠の要素です。
多くの経営者が「理念経営」を求め、従業員に「理念の尊さや重要性」を語ります。
しかし、その徹底はなかなか難しく、一部の教祖的な経営者(例 京セラ稲盛さん等)しかできていないのが実情です。
ところが軍隊や僧侶、一部のカルト的な宗教では、その理念の徹底が凄いですね。
やり方さえ間違わなければ、その手法は一般企業にも参考になる訳です。
では、どう理念教育を行うのか?
1,レンジャー部隊から聞いた話
以前、レンジャー部隊に所属していた方から聞いた話。
訓練ではリュックサックや銃などの装備(50kg)をもって4日歩き続けるそうです。
普通なら、そんな事は出来ないのですが、レンジャー部隊は配属時の基礎教育で「国を守る使命感意識」を徹底的に教育され、それは洗脳教育に近いもの らしいです。
だから、途中で挫けそうになっても使命感が自らを奮い立たたせ、走破できるそうなのです。
まさに使命感が通常では無理な行為を実現させるということです。
2,カルト教団の異常な行動
カルト教団については言質を待つまでもなく、間違った思想教育がどんな結末を出すか、我々はよく知っています。
彼らは高学歴の人も多く、教祖と経典を骨の髄まで信じてしまえば、「自分たちの思想が正しく世間が間違っている、だから、正義の為に行動を起こす」と言う思想に行きつくのです。
これも入信当初の初期教育の結果、信じ込ませる訳です。
カルト教団を参考にしてはいけませんが、初期教育の段階で「思想教育」 「理念教育」が徹底しているからこそ、ベクトルがあっているのでしょう。
まあ、彼らの洗脳教育は異常教育なので、普通の企業では参考にならないですが。
以前、一般企業の研修で、「精神的に追い込む幹部研修」が持てはやされた時期がありますが、異常な空間での教育は、異常な集団では効果があっても、普通の集団に戻ったら普通になるだけですけどね。
3,理念経営は初期教育が大事
理念の徹底や経営者と価値観を合わせる為には、入社初期段階の教育が大事な事は言うまでもありません。
しかし、多くの中小企業では、社内ルール、就業規則などの管理教育や実務の補助をしながらのOJTを直ぐ行います。
後は先輩上司について勉強せよとばかりに。
その先輩上司が「理念の意識のかけらもない」人だったら、そのピュアな新人も理念も使命感も考えない社員にあっという間に育ってしまいます。
では入社時の理念教育はどうすべきか?
数日の集合教育で「理念の説明」をしている程度で、理念が分かるはずもありません。
理念が腑に落ちるには、現場で起こる様々な出来事や行動、対策に対して、理念を反映した行動規範と連動している瞬間を何回も経験し、その度にフィードバックを受ける事です。
即ち、「理念の解説」の研修だけではダメで、行動規範を細かく説明し、定期的なフィードバックをすることで、理念意識が芽生えるのです。
4,行動規範に沿った日常会話
30年以上前、日本製鉄がまだ新日鉄時代に勤めていた方から聞いたことがあります。
ある工場の幹部が設備投資の稟議を役員にした時、当時の役員から
「その設備投資は国家の為になるのか?」
と質問されたそうです。
普通なら自社の為、自分の工場の為ににどうかを考えるのが普通です。
まさに「鉄は国家なり」の心意気と大義が感じられる言葉です。
経営者や幹部が、日頃から社員に何かを指導する時や問題が発生した時に、「行動規範」に沿った言動を続けたらどうでしょう。
数年のうちに行動規範に沿った判断や行動をする社員が増えるでしょう。
そして行動規範と違う言動や行動、判断をする人が人事評価で厳しく評価されたら、確実に風土が変わるはずです。
5,行動規範を経営者、幹部と一緒に作成
経営理念から生まれる行動規範は、経営者と幹部が一緒に作成する必要があります。
幹部は日常、社員にふれあい、コミュニケーションを取っています。
その幹部が間違った判断や言動をしない為にも、行動規範づくりに参加させ「言葉の意味」をしっかり考えさせなければなりません。
そして、行動規範の徹底度をモニタリングする幹部研修も定期的に開催します。
確かにこういう研修は実務の具体策ではないから、即生産性には影響しません。
しかしこういう研修の継続は後から鈍痛のように響き、効果が徐々に出てきます。
組織の改革や風土改善、人事評価のコンサルティングを依頼されたら、必ず行うのが「経営理念浸透型人事評価コンサルティング」です。
経営理念を現実の行動に移すには、その行動や判断の基準となる「行動規範」は欠かせません。
そして「行動規範」に沿って、「職種別求める人材像」を決めて、それを「人事評価の判断採点基準」にしてしまう手法です。
そして、その評価結果を「行動規範」と照らし合わせて、幹部が自分の言葉で部下にフィードバックするのです。
仮に幹部自身が行動規範を遵守しない事があったとしても、です。
部下に指導する行動規範を言葉にすることで、自省する機会が生まれ行動変容に少しずつつながれば有難い事です。
そうする事によって、経営理念と人事評価が一体となったものに仕上がるのです。
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