嶋田利広ブログ

コンサルタント事務所経営


人事評価制度コンサルで受注したいなら「経営理念直結型人事評価」に経営者は反応する

SWOT分析、KPI監査、採用サイト、事業承継「見える化」コンサルタントの嶋田です。

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人事労務系のコンサルティングを手掛けるコンサルや士業は多いと思います。

それでは、あなたが行う人事コンサルは自信がありますか?

もしかしたら、「人事評価制度づくりのコンサルティング」で、いきなり取ってつけたような「コンピテンシー」とか「規律性」「責任感」「積極性」「協調性」などの一般的な情意評価をいきなり指導していませんか?

中小企業で納得のいく評価制度を行い、それが持続あるものにするには「いきなり人事評価制度」では無理があるのです。

 

私も長年、SWOT分析・根拠ある経営計画コンサルなどと並行して人事賃金コンサルをしています。

一般には私は「SWOT分析」「KPI監査」「事業承継「見える化」コンサルタントだと認識している方も多いかと思います。

しかし、ここ数年の顧問先の新規開拓では、「人事賃金コンサル」から入り、SWOT分析、KPI、根拠ある経営計画、事業承継「見える化」コンサルに展開している事が多いのです。

意外でしょう。

何故人事賃金コンサルの依頼が多いのか?

それは「経営理念直結型の人事評価コンサル」を提案しているからです。

その訳と中身とは?

1,多くの経営者が経営理念の浸透をしたがっている

時代が混迷化する中では経営テクニックや手法ではなくもっと根源的な「経営理念」「何故働くか」と言う基本姿勢の構築と浸透を重要視している経営者は増えています。

最終的には「精神」「心の在り方」が大事だからです。これを否定する経営者はそう多くないでしょう。

経営者が経営理念の浸透を願う時、人事評価制度が「経営理念」に直結していたら、とても腑に落ちやすいのです。

 

2,経営理念と整合性が取れる人事評価なら文句が出ない

どの中小企業も「いきなり人事評価」をすると、摩擦や批判、否定的な態度をとる幹部や社員がいます。

しかもそれが「業績優先の成果主義」導入だと反発は更に強くなり、社員の離職やモチベーションダウンにつながっていき、「人事評価制度を導入したばかりに問題が顕在化し、組織の雰囲気がより悪くなった」と言うこともありうるのです。

しかし、経営理念からの流れで人事評価制度を導入すると、この「いきなり感」がなく、社員も理解がしやすくなります。

一つ一つの評価対象や行動評価がすべて、経営理念に結びついている事を理解するし、「経営理念をベースに会社が自分に何を求めているか」が明確になります。

「経営理念直結型の人事評価」は、社員から文句の出にくい制度なのです。

 

3,「査定・課題追求型」から「前向き教育型」の評価制度

「経営理念直結型の人事評価コンサルティング」はそのスタートのアプローチから、一般のコンサルが行う人事評価コンサルとは異なります。

多くの人事評価は給与や賞与を決める為に「評価査定」や「社員の課題や改善点を指摘する」ことがメインです。

しかし「経営理念直結型人事評価」は、「社員を育成する為の前向きな教育型」の為、「フィードバック面談」でも「ダメ出し」が極力少ないのが特徴です。

もっと言うなら「ここが良い点だからもっと伸ばそうよ」とか「ここカイゼンすると君のこの強みがもっと目立つね」などの「ポジティブフィードバック」をすることなのです。

だから「評価制度導入」が実は「教育制度導入」とイコールだという訳です。

導入したほぼすべての事業所で実際にそうなっているから、これは事実です。

 

4,経営理念の分解は「行動規範」

先ず多くの企業には「経営理念」や社是、使命感などの基本的な価値観があります。

それが掲示されているだけであったとしても、です。

またもし明確なものがなければ、「経営理念づくり」からコンサルティングに入ります。

この抽象的な概念に「経営理念」をもっと行動レベルにイメージするよう落とし込むのが「行動規範」です。

「行動規範」の前に「経営基本方針」があるケースもありますが、それも行動規範をつくるうえで重要な要素にします。

この「行動規範」をいくつかのカテゴリー別に価値観や行動指針を具体化していきます。

 

5,「行動規範」から職種別求める人材像を明確化

「行動規範」ができるとそれを受けて「職種別」「部門別」の「求める人材像」を経営者や部門責任者と共に具体化します。

一般の企業ではこの「求める人材像」が明確になってないから、人事評価制度をしようとしても「いきなり感」が強いのです。

しかも「部門別求める人材像」づくりでは、部門責任者とNo2が一緒に議論し「自部門の求める人材の定義」を明確にする事で今後の人材育成方針や価値観も共有できます。

 

6,職種別求める人材像から、職種別評価項目設定

この「職種別・部門別求める人材像」から、職種別部門別に「評価項目」が10個以内で決められます。

ここでは「いきなり感」のある普通の人事考課項目と異なり、この企業独自の表現が明記されます。

何故なら「行動規範」に沿った「職種別部門別求める人材像」からの評価項目だから、「仕事にやる気があるか」とか「責任感があるか」などの「情意評価」の表現が一切ありません

あるのは「職種別部門別求める人材像」に沿った固有の評価項目だけです。

 

7.職種別評価項目ごとに採点基準まで作成

そして普通はここで「職種別評価項目」を決めれば後は簡単に「1,2,3,4,5点」の配点するだけがほとんど。

しかし、そこで「人材評価の価値観の違い」が出て、評価の矛盾が生まれてしまうのです。

我々の仕組みでは、とても時間が掛かり面倒なのですが「職種別評価項目(平均10個くらい)」別に1,2,3,4,5点の「行動結果が分かる採点基準」まで、部門長と一緒に作り込みます。

この採点基準が細かいので、「部下の育成や指導の指針」がかなり具体化していきます。

恐らくこの「配点別行動評価基準」の事例を見ると多くの経営者や同業コンサルも「ここまで小さく指導するのですか?」と皆驚かれます。

8,賞与用人事考課表には「出来事評価」を重点に

行動規範から「職種別部門別求める人材像」に沿った評価項目と「配点別行動評価基準」まで作って、現状の評価を行いますが、それでもまだまだ完全ではありません。

やはり大事なことはこの評価期間(賞与算定期間)にどんな「良かった出来事」「反省すべき出来事」を評価に反映する事です。

具体的には、期間中の「出来事」を明文化し、評価採点結果に「管理者持ち分」として平均点に加減します。

この「出来事評価」はフィードバック面談で重要なファクターです。

何も「出来事評価」がないということは、管理者が何もその部下の事を見ていないという証左になります。

だからこの評価制度導入から幹部は部下をしっかり診ることが求められます。

またそういう姿勢が社員の成長や離職防止にもつながるのです。

 

9.幹部に説明責任を負わせる人事考課調整会議

評価は1次評価2次評価をしないようにしています。

そうしない直接見ていない管理上司の評価に結果が左右され、直属上司の意見が反映されない事が多いからです。

我々は1次評価者、2次評価者が一緒に「談合評価」をするよう指導します。

それは人事考課結果をフィードバック面談で伝え指導する責任を負わせる為です。

自分達がつけた結果を部下に納得のいく説明をさせるのですから、彼らも真剣そのものです。

人事考課調整会議とは、彼らがつけた点数から評価ランク(S,A,B+,B,B-,C,D)確定とフィードバック面談内容を確認する会議です。

部門別に採点をした管理職、リーダーと我々が面談して、平均点結果だけでなく出来事評価や他部門の結果を考慮して、評価ランク決定を促します。

般の人事評価制度ではこの調整会議がないから、各部門長が採点したバラバラの結果を経営者や総務が調整し、ブラックボックスの中で評価ランクが決まります。

すると部門長は評価結果をフィードバック面談で責任ある指導ができません。

この人事考課調整会議があるから、甘い辛い評価結果をそのまま反映させずコントロールできるのです。

この人事考課調整会議は2年目から我々が主導で行いますが、その流れを部門長や総務などに経験してもらい、3年目から自分達で運営してもらいます。

だから定着するのです。

 

10,部門別キャリアパスの作成

上記の「人事考課」は主に賞与評価時に活用します。

しかし、社員のモチベーションやスキルアップはもっと長期的に考えないといけません。

そこでどんな企業でも社員に将来像が分かるキャリアパスを部門別に作ります。

このキャリアパスには各等級の役職、仕事内容、管理項目、ジョブをラダー方式(階段)で図柄化します。

この部門別キャリアパスも部門長やNO2も入れて彼らの思いをベースに作り込みます。

このキャリアパスがないと、次項の「ジョブ型職能評価」ができません。

そしてこのキャリアパスは従業員に採用定着にも大きな効果を発揮します。

 

11、能力技術評価は年1回の「職種別ジョブ型職能評価」で

キャリアパスができたら、職種別等級別ジョブ型職能要件書を作成します。

これは「入社して〇年経ったら、◇の作業がこのレベルでして欲しい」という細かいスキルを決めていく作業です。

同じ作業でも3年社員と10年社員は中身スピードも必要知識も技能も違うべきです。

そういう定義を決めることで「高い等級=高い基本給」社員が「レベルアップしない作業」を何年も続けているばら、警鐘を鳴らすし、評価結果次第では等級を下がってもらうこともあります。

逆に「低等級=低基本給」社員が、該当等級より高いスキルを発揮しているなら、特進して昇格することも制度にします。

最近の等級別職種別職能要件書では、スキルマップレベルの表現で指導するケースが増えてきました。

 

このような「経営理念直結型人事評価コンサルティング」は、クライアントの定着しやすく、クライアント自ら運営できるノウハウです。

当然中身は数年に1回は見直しも必要ですが、それも自主的に行えるものです。

 

 

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