35年間 毎年一人で3000万円以上のコンサル売上が続いた本当の理由とは?
SWOT分析、事業再構築、経営承継可視化コンサルタントの嶋田です。
2023年でコンサルタント歴38年、2025年には40周年を迎えます。
我ながら長く続いていると思います。
人生ですから、その間にいろいろな紆余曲折がありましたが、やはり「継続は力なり」ですね。
コンサルティング売上としてこの35年間、3000万円を下回ったことがないのが、ちょっとした誇りです。
上を見れば、一人で億以上稼ぐすごいコンサルタントもいますが、35年間という期間で平均3,000万円超を一人で続ける方はそう多くはないでしょう。
(コンサルティングファームならそこそこいるが、事務所経営者として営業、施工、管理をしながらでこの数字は結構大変)
では実際にどんなことを意識し、行動してきたから継続できたのか。
今回は自分なりのコンサルタントとしての歴史を振り返ってみます。
1,5医5商のバランスを重視
「5医5商」って何のことと思った方も多いでしょう。
これはコンサルティングを医療に例えて、クライアントの課題解決に取り組む時間とクライアントから頂くフィーや別途提案は5:5がバランスがいいという意味です。
これがコンサルティング比重が高すぎて「コンサルティング三昧」をしていると、自己満足になり収入確保ができません。
逆に「直ぐおカネ」をいうコンサルタントは商売熱心だが、クライアントに嫌われる。
このバランスの上に立っているということです。
しかも、これは時間配分にも言えます。
「顧問、コンサルティングや研修の時間」と「受注の仕掛け、面談、コンテンツづくり」も5:5がいいのです。
実際の時間は「コンサルティング関連時間」が圧倒的に多いですが、「考える時間」で5:5という意味です。
年商1,000万円未満のコンサルタントは、コンサルティング時間ばかり多く、受注の時間が圧倒的に少ない。
意図的に「受注活動」「コンテンツづくり」の時間を取らないと、いつも収入が厳しくなっていきます。
2,「獲れる」「書ける」「話せる」の3拍子
この3拍子はもう30年以上前からコンサルタント育成時に使っている言葉です。
「獲れる」は、受注ができ、顧客獲得ができる事。即ち「営業力」があることです。
「書ける」は、文書が書ける、マニュアルが書ける、本が書けるという「文章力」を指します。
「話せる」とは、文字通り「講演力」です。最近ではYouTube動画もこれに入ります。
これはコンサルティング力というより、「ビジネススキル」のジャンルです。
だからコンサルタントとしての専門性や知識をいくら習得しても、この「ビジネススキル」がないと、安定生産性が望めないのです。
頭でっかちのコンサルタントは特にこのビジネススキルが必須だと思います。
「俺は凄いんだぞ」とアピールし、いかに知識や強い気持ちで見込み客や同業コンサルタントを論破しても、結局生産性が低いこと自体が、すべての力量の総和を証明しています。
3,継続収入維持を全面に
現在もそうですが、単発の高単価プロジェクトや研修への依存度をいかに下げるかを腐心してきました。
コンサルタントの精神的安定性は「収入の安定性」です。
その為には「継続収入比率」を上げる事でした。
本来なら300万円の短期プロジェクトでも、月額25万円の1年契約にするなど、月次安定性収入を意識します。
短期プロジェクトだと着手金150万円、終了金150万円と1回に入金する金額は大きいのですが、こういう売上の仕方はまさにジェットコースター。
それより、毎月一定額が入る方が先が読めます。
先が読めると、今から先々どんな対策を打つべきかを考える余裕が生まれます。
収入変動が激しいコンサルタントは、余裕をもって先々の仕掛けができず、いつも「刈り取り」ばかりを意識するので、いつまで経っても「見込み客づくり」ができないのです。
4,新しいコンサルティングを常に開発
もともといろいろ考えるのが好きな方です。
だからコンサルティングアイテムをどんどんオリジナルで開発してきました。
誰かのノウハウをそのまま使う事はほとんどありません。
新しいコンサルティングはほぼすべて「アウトプット型」です。
言葉でのコンサルティングではなく、「見せて、参加させて、コーチングをしながら『文字化』していくコンサルティング」の商品化を進めてきました。
だから
●クロスSWOT分析
●根拠ある経営計画書
●経営承継可視化
●採用サイトコンテンツ
●KPI監査
●経営理念直結 行動評価型人事考課
等の独自のコンサルティング商品の開発ができたのです。
また、こういうコンサルティングバリエーションだけでなく、通常のコンサルティングでもいろいろなアウトプットの工夫や独自性を出していきました。
「人まね」ではいつまで経っても「ブランディング」になりませんからね。
USP(独自のウリ)を構築する事や独自性などの創造的業務に専念すべきですね。
5,無料商品の提供
以前のコンサルティングファーム時代にはできなかったこと、それは「無料商品」をどんどん出すことです。
ファーム時代は上に経営者がいて、予算管理も厳しく30名の部下を持つ管理者だった私は、部下を食わせる為には「即提案、即受注」という刈り込み型営業ばかりで、悠長な仕掛けの時間がとりにくい状況でした。
人件費などの固定費が大きい組織は、受注をし続けないとすぐ赤字になります。
当たり前ですが管理職には、常に受注実績が求められていました。
その受注した案件を、部下のコンサルタントやコンサル見習いに振るわけです。
しかし、独立してからはあまり予算を気にしなくても良いので、いつも中期的に物事を考えるようになりました。
その結果、「無料商品」を作り、どんどん提供していったのです。
なぜ「無料商品」を提供し続けたのか?
それは、見込み客リストを手にいれる為。
直ぐに刈り込む営業をすると、見込み客は逃げていきます。
無料商品、例えば小冊子、無料勉強会、無料経営相談、無料テンプレ、無料メルマガを名刺交換した方、セミナーに来られた方に適切に提供し続ければ、いつか先方から問い合わせが来るのです。(これを引き寄せ型営業という)
だからとにかく「無料商品」、主に電子書籍や無料YouTube動画を量産し、それを提供し続けることです。
6, シリーズ出版戦略と新たな人脈
最初の出版は1996年、幹部向けのリーダーシップ本でした。
これがファーム時代に出したものでした。
後は独立後、14冊出版しました。
最初はタイトルも内容も脈絡がありませんでした。
経営戦略本、医療福祉向けなど。
そして経営本のつもりで、初めて2009年に「中小企業のSWOT分析」という本を出版しました。
これは継続支援している会計事務所との共著というカタチでした。
その後、SWOT分析関連本を集中して出版しシリーズ化しました。
その結果、「中小企業のSWOT分析の第一人者」というブランディングが出来て、いろいろなオファーも頂きました。
本を出すということは思うほど難しくありません。
それは書きたい方向性を決めて、大目次、中目次、小目次を書き出し、それの説明文を書き進めるだけです。
後は出版社の人脈があれば大丈夫。
内容さえ良ければ、買取部分だけの費用で書店やアマゾンに出ます(買取部分は出版社との交渉次第)。
SWOT分析関連本をたくさん出版することで、いろいろな方から講演依頼や人脈ができました。
特に、北海道財務局と九州財務局からのオファーで、金融庁職員と地域金融機関幹部に対して講演をしたことが、その後のブランディングにも大きく影響しました。
本を出すことで人脈幅が広がり、顧客開拓や非コンサルティング商品の売上が増えていきます。
7,USPで全国へ打って出る
2017年夏、4冊目のSWOT分析専門書「経営承継を成功させる実践SWOT分析」を出版しました。
その時既に「SWOT分析コンサルティング動画マニュアル」をDVD化しており、それをいかに販売するか、Web戦略や広告戦略、提携戦略を模索していました。
しかし、なかなか売れない。単価も10万円以上のものですので、そう簡単には売れません。
すると、当社のマスターコンサルタント第1号である(有)経創社長の日高氏から
「中小企業のSWOT分析ノウハウは嶋田さんがNO1だから、検定みたいなことをして、その教材としてDVDを販売したほうがいい」
と提案されました。
それまで九州内の顧客開拓しか頭になかった私に全国に眼が向く提案だったのです。
最初は「え!私が全国なんて、東京でセミナーなんかしても誰も来ないよ」と及び腰でした。
そこで検定のプログラムを確定し、始めての「東京でのSWOT分析セミナー」を開催。しかも受講料は2万円位。
敢えて高くしたのは自分の価値を知りたかったから(この価格で来ないなら自分は東京で勝負できないと思っていた)
するとなんと80名の方が関東だけでなく、全国から来られました。
ある税理士の方から
「いつ東京で研修をされるのか待ってました。お会いできてうれしいです」と言われ、自信がついたのを覚えています。
因みに集客はなんと当時のメルマガだけでした。
あの頃、500名くらいのメルマガリストがありました。(このメルマガリストは無料電子書籍のダウンロードからのみの登録からの収集でした)
そこから「SWOT分析スキル検定」や全国でのセミナー、「経営承継戦略アドバイザー検定」そして九州以外の経営顧問がスタートしたのです。
USPがあればいろいろなことができるということです。
35年間、3000万円以上のコンサルティング売上はこのような複合的な取り組みの結果出ているわけで、確かに一朝一夕には無理かもしれません。
しかし、「ブレずに愚直に継続」すれば誰でも可能性がある数字かもしれません。
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