嶋田利広ブログ

コンサルタント事務所経営

私の失敗経験④「イメージがホットなうちに文書化せず、ピンぼけな企画書に」

SWOT分析、事業再構築、経営承継可視化コンサルタントの嶋田です。

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これは、まだコンサルティングファームにいた時の話。

たくさんのコンサルティング業務と受注、そして社内業務に忙殺されていました。

まだ若いこともあり、忙しいことは苦ではありませんでしたが、ある大事な事をせずに受注の為の企画書が弱く、受注できなかった事が多々あります。

どうかすると、今でもあり得る話です。

それは

「受注提案の為の企画書を提出する為、ファーストコンタクトで経営者からいろいろな経営課題や聞き出し、コンサルティングニーズを探る面談の後」

です。

というのも、「企画書」には、一般論ではなくその企業固有の課題と、それを改善する為の固有のコンサルティングがある訳です。

だからどのクライアントでも通用する汎用的な内容に、一工夫、二工夫が必要です。

しかし、ある大事な事を「手抜き」した為、「心に刺さらない企画書」になってしまい、失注したのです。

1、頭が一番ホットな時は、ヒアリング直後

我々コンサルタントは、ファーストコンタクトで見込み客経営者と面談し、いろいろなニーズを聞き出します。

そのニーズに対して適切な「コンサルティング内容」を提案します。

「受注面談」は誰でも神経を研ぎ澄まし、頭をフル回転しながら、経営者の主訴や出来事、背景を聞いているはずです。

だから「受注面談」直後は、

⑴経営者の主訴や一番の課題は何か

⑵どんな目的と狙いが妥当か

⑶コンサルティングの進め方はどれが適切か

等、細かいイメージがあります。

そこで、その直後に提案企画書の為の体系図や文書整理をしておけばいいのです。

ファーストコンタクトでの面談では、通常の定期訪問のコンサルティング以上に情報収集のアンテナが敏感です。

だから、その直後に「企画書」を書くのがベストタイミングなのです。

 

2、ファーストコンタクト直後に、違うコンサルティングのアポを入れてしまった

失敗というのは、ファーストコンタクト直後が、一番イメージがあり相手のニーズも論理的に把握しているにも関わらず、時間をおいてしまったことです。

事実を言うと、ファーストコンタクト面談の直後に、通常のコンサルティングや会議を入れてしまい、「ホットなイメージの状態」を強制的に冷却させたことです。

時間配分の都合もあったのですが、問題は、少しでもメモに整理する時間があればよかったのですが、クルマで次の訪問先に行ってしまったのです。

こんな事はこれまでも何十回もあったのに、やはりやってしまいます。

自らホットなイメージを壊しているのです。

バカですね。

 

3、数日後のメモを見ても、経営者の主訴が思い返せず

いろいろな仕事が重なり、ファーストコンタクト面談からの企画書作成が数日後とか、次回訪問前(2週間後)なんてこともあります。

すると、面談メモを見ても、その時感じた経営者の主訴や具体的課題の背景、そのリテールが思い出せません。

仮に「SWOT分析研修」の企画書を出そうとした場合、企画書の「目的と狙い」や「課題」を書く箇所で、その企業固有の課題や背景が書けず、一般的な内容になってしまうのです。

面談の瞬間に感じたリテールを思い出せないのです。

 

4、普通の企画書を出して、失注

結果、企画書では一般的な「目的と狙い」の表現や過去の企画書のコピペで作成する始末。

その結果は・・・

「失注」

企画書だけが悪い訳ではなく、価格の問題、タイミングの問題、マインドブロックの問題等、いろいろ失注の理由はあります。

ただ、こちら側の反省としては、

「何故、ホットなイメージの内に、企画書を書かなかったのか」

と反省しきりです。

 

5、経営診断のチームへの指示が曖昧に

受注時よりも、チームで行う経営診断などでこのミスが起こると「診断報告書の品質問題」になります。

これはコンサルタントファーム時代、何回も経験した事です。

プロジェクトのリーダーは経営診断の各種分析やインタビューの初期段階で、調査分析の方向性を指示します。

いわゆる「仮説」を立てるのです。

そして、営業マーケティング担当、製造設計担当、人事労務、総務経理担当のコンサルタントへ、診断の方向性や仮説ゴールの指示を出します。

(本来ならミーティングを開いて、各部門から意見を聞きながら進めるのだが、この当時多くのコンサルタントが経験が少なく、私が全部門へ細かく指示をしていた)

各担当はリーダーの指示のもと、調査分析や「仮説の裏取り」、新たな情報からの再分析、再仮説などを繰り返します。

この時、リーダーである私が他の多くの案件で忙しく、インタビュー直後のホットなイメージのうちに「具体的な指示や部門別診断方針を出さない」ことが続いたのです。

そして、1週間後ミーティングをしても、全然仮説検証が進んでいないし、診断のイメージも忘れている。

すると、訪問インタビューで「聞くべきことが聞けない」「新たに聞くために、再訪の必要性がでる」など非効率な事が起こります。

これはすべてリーダーの責任です。

 

この失敗というか、「出遅れ感」はコンサルタントのホットなイメージがあるうちに、迅速に整理していないから起こることです。

今ではファーストコンタクト直後に必ず、体系的に整理時間を取るので問題ありませんが、「コンサルタントあるある」なので注意したいものです。

 

 

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