①これからの病院・介護施設の人事考課・職能評価制度
評価
(3)
アールイー経営が提唱する『これからの病院・施設の人事考課・職能評価制度』
中小規模病院・施設で人事評価制度が上手く機能しない理由
- 「人事考課」「査定」と言う言葉に過度に反応し、「人事考課=給与が下がる」「査定されると自分の評価が下がる」と一方的に誤解し、制度自体に導入に抵抗を示し、協力的でない。
- 「悪い評価をつけるとその後の人間関係が難しくなる」「それぞれがそれなりに頑張っている」と、厳しい評価をつけることへの苦手意識がある。
- 具体性のない一般論(本に書いてある)の評価項目では、考課者の価値基準はいつまで経っても平準化できず、部門間で不公平感が残る。
- 被考課者である従業員に対して「何をどう評価したから、その結果になったか」説明できず、モチベーションアップにつながらない。
- 考課者訓練をしても、部門長・リーダー次第で人事考課の結果が異なり、異動すれば、前職場で中評価の職員が低評価になったり、またその逆も生まれる。絶対基準ができない。
- 事務部や外部機関が勝手に作成した評価項目に「法人サイドや現場管理者が求める具体的な評価要素や基準」が入っておらず、最初から形骸化しているので、上手くいかない。
- 「行動結果が評価に反映される客観的な評価」ではなく、管理者の主観や属性が評価のベースになっている(ハロー効果、中心化傾向、寛大化傾向、対比誤差、二極化傾向、近接傾向等の評価に関する傾向)。
- 人事考課は姿勢面、職能評価は技能・技術面で分けて評価すべき事を、混ぜこぜにすることで職能制度も人事考課も現実に反映できないになっている。
- またコンピテンシー(高業績者の行動特性)型の人事考課シートを作成すると、部門別に経験別に作成すると整理するまでに時間と労力がかかり過ぎる。
人事評価制度をスムーズに導入する為に必要なこと
- どの病院・施設も、初めて人事評価制度を導入しようとすると、必ず抵抗感が出てくる。抵抗感をそのまま引きずって、無理やり導入しても直ぐ形骸化する可能性がある。
- 病院・施設職員から極端な抵抗を受ける事なく、受け入れる条件を先に作らねばならない。
- その為には、人事評価が「病院・施設の姿勢・経営方針・行動規範」の流れに沿っているという、「理屈」が必要。
- 先ず、経営陣と「病院・施設の経営方針・行動規範」の文書化を行い、それに「求める職員像」「求めるリーダー像」を箇条書きで明記する。(一般的にクレド手帳と言う)
- クレドの勉強会を行い、その中で、「人事考課の重要性」を伝える。
- その後、「3か年病院・施設ビジョン」(簡素なもので可)を作り、「人事考課制度」の導入スケジュールを入れる。
- 既成事実として、「人事考課」が入り、既に学習もしているので、職員としては「受け入れざるを得ない」状態になる。
RE-経営の「人事考課制度」支援は2つの方向性から導入
- 人間の評価は「姿勢面」と「技術的貢献」の2方面から評価しなければ、公平性や職員のモチベーションが担保できない。
- 「人事考課」のみだと、人間の姿勢はよい、人柄も良い、しかし、仕事はできない。技術がない場合でも、まあまあの評価になる。
- 「能力評価」のみだと、仕事はでき、知識もあるが、人間関係や姿勢面で問題があるのに、評価が高くなる。
- そこで、「人事考課」「職能評価」と言う2つの思考から、具体的に制度を設計する。
- そして、何よりも「査定」と言う考えよりも、「教育的側面」の比重を置く。一般の職員なら評価を通じて、何が不足しているかを明確に指導できる。
- 優秀な職員なら、早くもっと上の立場の仕事ができる指標になり、昇格材料となる。
- 問題職員なら、不足箇所を指摘し、改善されなければ、減給降格の処置が公平なルールとして可能である。
『行動評価型 配点基準付きの人事考課』のメリット
- 一般論・抽象論の評価項目ではなく、現場管理者が「従業員にして欲しい事、やってほしくない事」をベースにした具体的表現の考課項目である。
- 考課項目作成に当っては、現場管理者との検討会を通じて、要望を取り入れた内容になっている。
- 考課要素ごとに5段階の評価配点基準を作成しているので、管理者の評価がしやすい。
- また、その5段階の評価配点基準は、なるべく抽象論を廃して「行動結果内容や数値」で評価できるような表現にしている。
- その結果、毎回のコストと時間負担のかかる「考課者訓練」をせずに、人事評価ができる(事前に勉強会程度は必要)
- 管理者に人事評価も『マネジメント行動評価型 配点基準付き人事考課』になっており、経営陣又は経営幹部が評価し易い。
『職種別等級別(経験別)職能評価』のメリット
- 病棟看護、外来看護、他コメディカル各職、介護各職の『経験年数別(等級別)』に、必要職務技能と技術、貢献度を明確にしている。
- 等級と必要技能がリンクしているので、「自分が等級に相応しい技能を持っているかどうか」が、職員にも理解されやすい。
- キャリアパスと連動する事で、「何年後どういう技能ができるようになれば、〇等級になる」と目標設定が可能…いずれそれが賃金に連動すれば、生活設計と能力開発がリンクできる。
- 必要職務技能は、現場管理者と一緒に検討しながら作成し、あくまでも法人の実態に合った内容にする。但し、他医療法人・介護施設の実例があるので、検討しやすく文書化が迅速にできる。
- 中途採用時の等級を決める際にも、判断基準となる。
- 若手でも職務能力があれば早い段階で昇格昇進の条件が分かり易い。
- ベテランでも等級要件に合わない場合の理論的な降格要件になり、説明もし易い
- 仮に等級に必要な技能の能力は認められても、人事考課の結果が良くなければ昇格はスムーズにいかない仕組みであり、人事考課と関連させて昇格を行う。
『行動評価型 配点基準付き 人事考課』作成の進め方
- 第一段階 : 「協調性」「積極性」「規律性」「責任性」の4つのカテゴリーから、どういう考課要素を期待するか検討
- 第二段階 : 考課要素毎に「どういう考課着眼点・行動を求めるか」具体的に決定(どんな職員の態度や行動を評価したいか)
- 第三段階 : 考課着眼点毎に「5.4.3.2.1の評価配点基準の具体的な行動結果や数値等」を決定
- 第四段階 : 本評価前に、模擬人事考課の実施
- 第五段階 : 本評価での実施及び評価面談訓練実施
- 第六段階 : 本評価後の面談による個人毎次回評価までの改善事項整理
『職種別等級別(経験別)職能評価』の進め方
- 第一段階 : 等級毎の基準フレーム(職能等級資格の基本要件)作成(原則、現状の等級制度に合わせて表現を構築)
- 第二段階 : 部署毎必要職務技能の整理(作業名)
- 第三段階 : 部署毎必要職務技能の中身の検討(具体的な作業内容)
- 第四段階 : 部署毎必要職務技能の等級毎の格差表現の検討(同じ作業でも技能差、経験差での違いがある場合は技能の表現の変更)
- 第五段階 : 現状職員を等級別に仮評価し、該当等級に相応しい技能があるかを確認(等級が決まってない場合はここで仮格付け)
- 第六段階 : 本制度導入前に、職能評価システムに関わる「運用マニュアル」作成(事務局が独自運営できるように)
- 第七段階 : 本制度導入時に再度、正式に職能評価実施(年1回の職能評価では来年までに、「何ができるようになるか」面談で確認)
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