経営改善計画書用 フルスペックのクロスSWOT分析⑶ 「深堀機会分析シート」
SWOT分析、KPI監査、経営承継可視化コンサルタントの嶋田です。
今回のフルスペッククロスSWOT分析は「機会分析」です。
「機会分析を聞きだすが難しい」という声を聞きます。
「機会」とは
①今後の可能性
②ニッチ市場の動き
③環境の変化で新たな生まれる市場
等、「今後少しでも可能性があるチャンス」的な事を見出す箇所です。
そこで、経営改善計画書用フルスペッククロスSWOT分析の「機会分析」では、機会分析の各質問と何を聞きだせばいいのか?どんなヒントを言えばいいのか詳説したいと思います。
過去「機会の具体的なヒント」をこのブログでも紹介しました。
https://re-keiei.com/blog/swot/1692-swot-120.html
しかし、実際の経営者面談や研修会議の現場では、この実例通りには進みません。
そこで「機会分析」に必要な8項目を上げ、それぞれにどんな質問をすべきかを整理しました。
1、「機会分析」は小さな変化をクローズアップする
「機会分析」は「今後の可能性」です。
だから、今既にビッグな市場ができて競合激しいレッドオーシャンは外すことが多いですね。
但し、そのレッドオーシャン市場に「自社の優れた差別化の「強み」が活かせる」なら、それはレッドオーシャンの中のブルーオーシャンの発見という事で、取り上げることはあります。
一般的には、今顧客や現場で起こっている小さな市場の変化やニーズに変化などの「ニッチ市場」が該当する箇所です。
小さな変化は2つに分かれます。
●いずれ大きなうねりとなって市場拡大するのか
●小さな変化のまま市場規模が伸びないのか
この見極めは難しい所ですが、仮に「小さな変化のまま市場規模が伸びない」としても競合社も少なく、それを徹底して行い差別化する事で、全国展開も可能という場合もあります。
「機会分析」での「小さな変化や可能性」も「強み」と連動して取り上げるべきかどうかを、同時に議論して進めていきます。
2、経営者も幹部も、聞きだせば、必ず「潜在情報」を持っている
経営者や幹部から「機会の意見が出ない」と愚痴るコンサルタントや会計事務所が多いのも事実。
しかし、
●顧客現場を知っている経営者や幹部
●同業者の動きや情報を知っている 〃
●仕入先や関連先から情報を聞いている 〃
等、必ず彼らは情報を持っています。
しかし、「今後の可能性は何かないですか?」とありきたりの質問をしても、「なかなかないね」と一蹴されます。
「機会分析」での質問には、「根掘り葉掘り」質問が不可欠です。
「根掘り葉掘り質問」とは、一つの事を聞いて、相手が反応したら、そのことに5W2Hで再質問を続ける事です。
仮に「顧客から聞いた言葉」を一つ聞いたら
●どんな顧客が言ったのか
●何故、その顧客はそんな事を言ったのか
●その顧客はどんなタイミングでそういったのか
●他に似たような情報を聞いた顧客はいないか
●その顧客の言葉は具現化できそうか、できないなら何故できないのか
こういう事を「根掘り葉掘り」聞くというのです。
「強み分析」でも同じですが、「広く質問するな、深く質問せよ」が金科玉条の言葉です。
3、各質問のヒント
当社では「機会分析」に使う質問を9つに分けています。
これらすべてを順番の説明しながら聞きだすのではなく、相手が言った言葉をこちらで分類しながら書き込み、その背景や理由を聞きだす流れです。
そして下記の大きな質問の詳細ヒントとして、小さなヒントを伝えます。
⑴B.Cランク客の具体的なニーズ
●めったに買いに来ない客が言ったニーズ
●日ごろ購入する業者で買わず少量・臨時の購入で自社に来た理
⑵予期せぬ成功・新たな可能性
●まさかそんな使い方をしているとは・・
●そういうアイデアを顧客が持っているとは・・想定していなかったニーズ
⑶既存客・新規見込み客が使う上でいら立っていること(困りごと)
●なぜそこまで時間がかかるのか、なぜそんなに高いのかの不満は何?
●どこも対応してくれないから仕方なく顧客が諦めている事
⑷そこまで要求しないから、もっと低価格のニーズ(そぎ落としの低価格需要)
●必要な機能スペックはここだけで他はいらないと顧客が思っていること
●無駄な機能スペック、過剰なサービスを減らしても顧客が喜ぶもの
⑸おカネを払うから、もっとここまでしてほしいニーズ(高価格帯需要)
●顧客が困っていることに適応するなら高くても買う理由
●こんな顧客ならこんな高スペックや高品質の商品を買うだろう
⑹こんな商品あったら買いたい・こんな企画ならいけそうというニーズ
●このターゲット顧客なら喜びそうな商品とは
●このターゲット顧客ならこんなイベントや販促、企画、アフターサービスを求めているだろう
⑺他社がやっている企画・商品で真似したい事
●あの同業者のあの商品の類似品ならいけそうだ
●二番煎じでも行けそうな商品とターゲット顧客
⑻知り合い(同業者・関係先・仕入先・コンサル・税理士等)から聞いた善意の提案
●直接の顧客以外から聞いた新たな提案
●新たな気づきの善意の提案は何がある
⑼その他、新しいビジネスモデルでの要望
●コロナで生まれた新たなニーズ
●これからの顧客が求める商品サービスは
これらを整理すると、下記のような表になります。
機会分析は顧客や見込み客の小さな意見から生まれる事もしばしばです。
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