嶋田利広ブログ

コンサルタント事務所経営

「コロナ禍」でのコンサル起業は「もっとトンガリ」が必要

 

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今回のコロナショックを受けて、もともと独立志向のあった方や、リストラで見切りをつけた方たちがコンサル起業を目指しているようです。

但し、今までの「コンサル起業」とコロナ禍でのコンサル起業は、かなり違いがあります。

それは全業種の市場が冷え込んでいることです。

アベノミクスが続いている間なら、まだまだ経済はプラス成長でした(経済成長率2%には届かなくても)

しかし、今は年率換算で27.8%の落ち込みになるそうです。

観光産業、飲食店などからいろいろな分野で「縮小経済」が現実になっています。

無論、コンサルタント市場もその影響を受けています。

その中での「コンサル起業」です。

当然、従来以上にとんがった差別化が必要だし、しっかりしたUSPを決めずに起業する事は大変危険です。

1、本当に「貴方は何ができる」か自問自答してほしい

外からコンサルタント業界やコンサルタントの仕事を見ると、「自分でもできそう」と思う事でしょう。

事実、誰にでもできる仕事です。

しかし、高い報酬と長期の継続を維持するのは、そう簡単な事ではありません。

多くのコンサル起業者が生産性や報酬面がそう高くない実態があります。

中小企業診断士の平均売上は800万円前後だとか。平均という事はそれ以下も相当あるという事。

実質可処分所得ベースなら500万円程度という事になります。

ネットで見かける売上2000万円以上の人はかなり少数派だという事です。

多くのコンサルタントはそういう状況の中で活動している状況で起こった「コロナ禍」です。

コンサルタント業の売上が激減していると言われます。

コンサルティング契約の解約、セミナー研修の中止などで、これまで1000万円以上の売上があったコンサルタントも収入激減状態です。

しかも、それが続きそうな雰囲気です。

だから、

「本当にあなたは何ができるのか」

「この不況時に経営者に直接の貢献ができる項目は何か」

を問い詰めてほしいのです。

私がこう言っても 「経営戦略なら分かります」とか「営業の教育ならできます」「売上アップの指導ならできます」 と言われる方がいます。

しかし、経営者は「何故、そう言い切れるのか」「その根拠は何か」を気にしています。

いわゆる「コンサルティングにおける論理的な根拠」が必要です。

素人がコンサルタント養成講座で少し勉強した位で、知識を教えるレベルではないという事です。

 

2、あなたのノウハウを買いたい人、指導を望む人は本当におカネを払うか

仮にあなたのコンサルティングを受けても良いという人、こちらが提案したら「是非とも協力してほしい」と言われたとします。

あなたは喜ぶでしょう。

問題は相手は「いくらでそのコンサルティングを受けたい」と思ったかです。

貴方は10万円/月とおもっていた、先方が3万円というなら、その価値が伝わっていません。

また「コンサル起業仕立てだから、最初はその金額でも良いか」と思い受諾します。

価格の安い請負は問題だらけだという事の後から気づきます。

「安い上に時間が相当とられる」

「安い上に要望は多い」

「他の顧客を紹介されても、同じような価格で小さな規模の顧客ばかり」

等々 自分の値打ちが伝わらない状況が「コンサル起業時」には起こります。

それは、先にブランディングをしてないからです。

簡単に言うと「おカネの取れないコンサルタント」なら誰でもできるという事です。

しかし、そこそこのおカネを取れるコンサルタントになるには、相応の努力が必須です。

 

3、同業先発の類似コンサルタントと何が違うのか

これはUSP(ユニークセリングプロポジション=独自のウリ)が何か、という事です。

既に多くの先輩コンサルタントが市場には溢れています。

巷では10万人位自称コンサルタント含めて、日本にはいるそうです。

その中で「あなたは類似のサービスを提供するコンサルタントと何が違うか」を示さない限り、受注は難しいでしょう。

営業教育コンサルタント、接客教育コンサルタントなどのカテゴリーは差別化しにくい。

また飲食コンサルタント、業種別コンサルタントも不況の中で簡単には生産性を上げさせることが難しいでしょう。

今はやりのWebマーケティングやSNSコンサルタントなどうか。

これはリモートが増えた事でニーズは高まりますがそのノウハウがあるかどうか。

経営改善計画コンサルタントなどのテーマ別コンサルタントは実績やブランドイメージが大事で、この同業者はコンサルタントだけでなく会計事務所などライバルが多い分野です。

ここで「あなたでしかできない〇〇専門コンサルティング」とは何でしょうか?

このUSP又は自分自身のポジショニングを明確にして、それに沿ったホームページづくりやSNS記事などの一貫性が必要です。

実は苦戦しているコンサルタントの多くは「ポジショニングが曖昧」なまま、何でも請け負っている方です。

特に地方のコンサル起業に多いパターンです。

これではコンサル受注はなかなかできませんし、セミナーをしても集客ができません。

セミナーもできないコロナ禍では、オンラインセミナーをしても集客は厳しいでしょう。

 

4、そのノウハウはどんなアウトプットができるのか

コンサルタントの指導とはどういうものでしょうか?

口先ばかりの指導で実際に行動するのはクライアントという構図がほとんどです。

「パートナーとして一緒に考え抜きます」と言っても、時間は取ってもアイデアやノウハウを提供するだけです。

恐らくコロナ禍のコンサルティングはそれだけでは評価されないはずです。

具体的なアウトプットがより求められます。

アウトプットとは、コンサルティングの結果、文書、図形、動画などのカタチで先方に提供できる事です。

例えばマニュアル作成にしても「作り方を教えるのではなく、その場でコンサルタント自ら作成する」ことです。

何故なら、コンサルタントを採用するという事は指導を仰ぐだけでなく、自分達だけでは時間がかかることをコンサルタントにしてもらい時短をすれる狙いもあります。

これを「コンサルティングアウトソーシング」と言います。

口先ばかりのコンサルタントから「コンサルティングアウトソーシング」になると、実用性や効果性が高くなります。

一つの事例として、クライアントが「ある商品のランディングページを作って通販をしたい」といったら、「Web業者に発注しましょう」という答えをコンサルタントには求めません。

通販ページの構成やキャッチコピー、訴求ポイントそしてWeb業者に発注する際の依頼事項まで、作り出すことを求めています。

「そんな専門的なノウハウは自分にはない」と諦めることは、継続契約を失うことを意味します。

「相手(クライアント)の話を聞いて文字化する技術」それが「コンサルティングアウトソーシング」のコツです。

 

5、どんなきっかけから受注を取るか(フロントエンドは何か)

コンサルティングスキルはそれなりあったとしても、問題はどうやって見込み客を創るかです。

コロナ禍では「おカネを払うクライアントが極端に少なく」なっています。

普通に紹介依頼やセミナーでの集客をしても反応はイマイチ。何せセミナーもまともにできない状況です。

元々コンサルタントの営業は「引き寄せ型」と言って、相手から問い合わせが来るように仕向けることです。

相手が困っているからこそ、その道の専門家の話を聞きたいと思うのです。

しかも、その困りごとは大きなテーマではなく、どんどんセグメントされた専門的なテーマになっています。

仮に「〇〇分野で◇◇の課題を△△のメソッドで解決する第一人者」と言われるように、ホームページ、電子書籍、SNS記事、動画、メルマガを継続して出し続けます。

その延長線上に「見込み客からの問い合わせ」があります。

しかし、「新規見込み客からいきなりコンサルティング受注」は現実的ではありません。

まずフロントエンド商品(きっかけ)を見て、「このコンサルタントは信頼できそうだ」と思われて、ミドルエンド商品(少額から中価格の研修やスポット支援)を依頼します。

そのミドルエンドが良ければ、やっとバックエンド商品として「コンサルティング契約」になるのが一般的な流れです。

まずはフロントエンド商品がなければ次のステップには進めません。

それでフロントエンド商品とは、無料電子書籍、小額セミナー、動画、紙ベースのノウハウなどがそれに該当します。

そのフロントエンド商品がUSPにつながっている事です。

すべてのフロントエンド商品、ミドルエンド商品、そしてバックエンド商品は同一のUSPになる事がブランディングのポイントです。

だから最初からコンサルティングの幅を広げず、徹底してUSPを深掘りする事が大事です。

 

6、ターゲットを絞っているか(小さなターゲットほどPRしやすい事実)

 ターゲットを絞ると見込み客の絶対数が小さくなるから困る、と思っている人がまだ相変わらず多いですね。

今の時代、特定ターゲットに刺さらないUSPでは、相当な知名度やその分野の著名人出ない限り反応は取れないでしょう。

ターゲットの考え方は3次元で考える必要があります。

縦軸に業種、横軸に機能や要素、そして3次元目に得意な業種課題と具体的困り事への「提供ノウハウ」を整理します。

下記の表は「zoomで個別のコンサル起業者や既に活躍しているコンサルタントの生産性向上の個別アドバイス」をする際に使うノウハウです。

 

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こうやって具体的なターゲットとそこに提供できるノウハウから「差別化されたUSP」を作っていきます。

すると、今後のSNSの情報提供、zoomセミナー、FAXDM、リアルセミナー、無料電子書籍などのコンテンツの方向性が決まります。

その方向性に沿ってブレずに粛々とコンテンツ作成や活動をしていく事で、将来の可能性を広げていきます。

逆に「的が絞れてないPR」は効果がないという事です。

 

コロナ禍での「コンサル起業」は相当な逆風が予想されます。

安易なコンサル起業は貯金を使い果たし家族を路頭に迷わせることになります。

ここは在職中にしっかり検討しておきましょう。

また、リストラされたり、転職もままならずに「コンサル起業」をする人は上記の事をしっかり議論するか、信頼できる先輩コンサルタントに相談しましょう。

但し、その先輩コンサルタントがコロナ禍でも高い生産性を維持している人の意見を聞くべきですね(年収1000万円以下で顧問契約比率が50%以下、USPが明確でない「何でも屋」コンサルはwithコロナ時代では廃業の可能性があります)

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現在、「これからのコンサル起業者」「コロナ禍を生き抜く既存コンサル」向けに、オンラインサロン形式で6か月間私が直接zoom面談でのQ&Aのアドバイス、コンサルの武器・ツール類の提供を行う(仮称)「経営コンサルタント生産性向上クラブ 嶋田塾」開講に向けて準備中です。

でき次第ご案内します。

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