あなたのMAS監査は、予実以外のチェックと再行動計画指導をしていますか?
SWOT分析、事業再構築、経営承継可視化コンサルタントの嶋田です。
MAS監査を顧問先と契約しているなら、売上・利益などの予実チェックをしているでしょう。
そして、今起こっている経営課題の随時相談、もともと経営計画に入れていた具体策や行動計画もチェックしているかもしれません。
このようにしっかりと計画書に沿って「具体策や内容」の進捗状況をMAS監査として、チェックと再対策や再決定事項を指導しているなら、それは立派なMAS監査と言えます。
しかし、
●本当にそこまでしているのか?
●そこまでの時間を確保しているのか?
●毎月、随時起こる経営課題の相談に忙殺され、計画書のチェックができていないのでは?
はっきり言って、何かを重点的に「チェックや再決定事項、再行動計画の指導」をしない限り、業績改善は難しいもの。
結局毎回、同じような話が行ったり来たりで、具体的な前進が見られない。
そんなMAS監査をしていないでしょうか?
我々が目指すKPI監査はこんなMAS監査の限界の打破からスタートしました。
では、KPI監査では、どんなチェックや指導になるかを見ていきましょう。
1,随時の経営課題に左右され、経営計画のアクションプラン監査ができない
立派な?経営計画書を作成しても、それをPDCAを回さなければ、まさに絵に描いた餅。
当初は経営計画書の予実チェックだけでなく、行動計画もチェックしようとする事でしょう。
しかし、中小零細企業の経営には毎月何らかの事件、イベント、出来事が起こります。
「今日は、経営計画書の行動計画もチェックしよう」
と意気込んで、顧問先での経営会議に臨んでも、
「先生、今日は〇〇があって、それを検討したいの・・・」
と、経営者からすると、眼の前の事が優先事項になり、本来の経営計画書のモニタリングができない事が多々あります。
しかも、経営会議の時間も限られているので、経営計画書のモニタリングの時間が取れないか、または取れても短時間になってしまう。
そんな事が数回あると、経営計画書のアクションプランモニタリングはほぼやらなくなります。
中小零細企業の経営会議又は業績検討会議で大事な事は、業績の予実チェックと同時に「来月以降の修正行動計画を5W2Hで立てる事」なのです。
数字の予実チェックだけで、自ら行動修正できるようなレベルの高い中小零細企業はかなり少数派です。
2,経営計画作成時、業績に直結するKSF、KPIのアクションプランが最重点
業績の予実チェックを行い、経営計画書に書かれた業績に連動する具体策の進捗状況を確認することが本来の姿です。
しかし、他の相談や業績と関係ない話題や外部環境、人材の問題等の「愚痴」や「できない理由」で会議の時間がとられると、MAS監査は機能しません。
だから、経営会議と業績検討会は分ける必要があります。
KPI監査では、経営計画作成時に、クロスSWOT分析の「積極戦略」でKSFを決めて、それに直結するKPIを決めます。
そしてそのKPIが進捗するようなアクションプランを指導し、それをモニタリングしていきます。
そのことだけを議論し、他の要素が入り混じらないようにファシリテーションすることが本来のKPI監査です。
そのKPI監査が機能しているかどうかは、アクションプランの具体的な修正行動計画を見れば分かります。
大事な事はアクションプラン監査で「再決定事項」「修正行動計画」を、顧問先が行動できるレベルにまでアクションプランシートに書かれ、次月のKPI監査でモニタリングすることです。
3,アクションプラン監査とは、再行動計画の作成と決定事項を出すこと
アクションプラン監査では、5W2Hで再決定事項を出すことが基本です。
中小零細企業では、外部環境の変化や社内のヒトの変化(離職、病気、採用難、トラブル等)で、当初の経営計画書の行動計画通りに進まない事が多いのも事実です。
だから、毎月又は四半期ごとの「アクションプラン監査」で、再決定事項や修正行動計画を立てて、変化に対応させていくことが肝要です。
場合によっては、当初計画に書かれた事を破棄することもあります。
その場合は、修正行動計画で新たな対策を入れる事もあるし、具体策を更に深堀して修正行動計画にすることもあります。
要はアクションプランは流動的なのです。
どんなに流動的でも、随時チェックと修正で「なし崩し的にアクションプランをしない」状況を作らないことです。
その為にアクションプランシートへの記入を毎月のノルマにしていきます。
その進め方は、何度も言っている通り「モニターやプロジェクターに投影しながら、アクションプランシートを記入する」事です。
そうしないと、その再決定事項が周知できません。
このようにMAS監査では一般的に網羅的なモニタリングが多いのに対して、KPI監査では重点的なモニタリングを目指しているのです。
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