クロスSWOT分析の「積極戦略」の書き方ヒントその1「商品戦略」
SWOT分析、事業再構築、経営承継可視化コンサルタントの嶋田です。
「SWOT分析で何が難しいですか?」
と会計事務所の幹部に聞いたら、多くの方が
「積極戦略の具体策を誘導できない」
と答えます。
最新のクロスSWOT分析フレームver4では、「強みヒント」「機会ヒント」も結構網羅したものなので、それを見せながら話せば経営者から意見は引き出せます。
しかし、「積極戦略」になるとちょっと勝手が違うのです。
これも最新のフレームver4では、「積極戦略」のカテゴリーヒントが書かれているので、以前よりは書きやすくなりました。
Ver4のクロスSWOT分析フレーム
しかし、経営者や幹部からの「積極戦略」での具体的なアイデアの声が止まると、適切なヒントや具体例を言えないというのです。
そのヒント力とは「ビジネス・営業雑学知識」「マーケティング知識」が求められます。
しかし、そこが苦手なのが会計事務所だったり、中小企業診断士だったりするのです。
そこで会計事務所の監査担当者がSWOT分析をより使いやすくするために、
「ここまでヒントをだすのか?」
というフレームしました。
1,積極戦略の中身は商品・顧客・価格のみ
積極戦略に書く内容はUSP(独自のウリ)ですが、経営計画書に落とし込むには、「商品」「顧客」「価格」の具体的な内容しかありません。
「根拠ある経営計画書」では、必要経常利益を出す為に逆算で「必要売上」「必要粗利」を出します。
この「必要売上」と「現状の売上」の差額を商材で埋めなければなりません。
だから、ここで記載する「積極戦略」とは
●商品名
●対象顧客名
●価格・数量
●売り方・マーケティング・造り方
●新規開拓先と開拓方法
●既存客の活性化策
●値上げ対策
●キャンペンーン
など具体的でなければならないのです。
ある意味、それ以外の組織論や仕組み論、管理論、コスト削減論は「積極戦略」では不要とも言えます。
2,戦略のカテゴリー分けのヒント
では商品戦略カテゴリーでは、どんなカテゴリー分けとヒントをだすのか?
特にそのヒントこそ具体的なアイデアが出ない経営者・幹部に対して、多少の誘導をしながら意見を落とし込むノウハウと言えます。
「積極戦略」は「商品戦略」「顧客戦略」「価格戦略」に大きく区分けします。
そして、今回は「商品戦略」のカテゴリーは下記のような分類します。
●新商品・新サービス開発
●既存商品リニュアル
●既存商品の新付加価値
●売価アップ策
●重点キャンペーン
●新販促策・新マーケティング戦略
●その他
商品戦略アイデアをこのどれかに分類します。
3,各ヒントの説明のポイント
上記の各分類を相手に見せながら、「積極戦略」を進めますが、各カテゴリーで、相手がイメージしやすいヒントを出さなければなりません。
業種によっては該当しないヒントもありますが、このようなヒントを言うことで、相手の違いや意見を誘発することも期待できます。
新商品・新サービス開発
●今売れている他社の商品
●事業再構築に使える新商品
●今開発中・または仕入れ検討中の商品
既存商品リニュアル
●売れ筋なのに、老朽化して人気がなくなったもの
●中身を変えずにネーミング、容量、パッケージを変えたら売れる可能性
●顧客から聞いた「ここ変えてほしい」と言われたもの"
既存商品の新付加価値
●使い勝手の改善、機能の改善
●アフターやサービスの高機能化
●原材料の変更や仕入れメーカーの変更"
売価アップ策
●原価が上がって、至急値上げが必要なもの
●値上げ時に、どんな交渉をするか、どんな見せる根拠を出すか
●商品リニュアル(ポーションダウン、見た目変更)ステルス値上げができるもの"
重点キャンペーン
●特定の商品を一気に売る為にどんな企画があるか
●顧客拡大につながる紹介、デモ、セミナーなど
●無料提供物で特定商品を売る
●クロスセル、アップセル
新販促策・新マーケティング戦略
●デモ、FAXDM、DM、セミナーでPR
●直販サイトでWeb通販の展開
●新規客が飛びつく「低価格」」「無料」企画
こういうことを各カテゴリーでヒントとして出せば、相手も考えるものです。
下記のようなフォームに記載していくだけです。
次回以降に「顧客戦略」「価格戦略」のヒント付きシートをご紹介しましょう。
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