SWOT分析、事業再構築、経営承継可視化コンサルタントの嶋田です。

現在第5次の事業再構築補助金の申請が進んでいます。

最近の傾向から採択されそうなものは事例として、中小企業庁のホームページにも掲載されているのでご参照ください。

https://jigyou-saikouchiku.go.jp/cases.php

ところで、せっかく採択されても、新規事業の継続が上手くいかないケースも出ています。

それは当初予定と異なる「異常事態」が発生したからです。

「補助事業開始断念」「補助金の事業報告書提出断念」という厳しい結果になっています。

その理由は・・・

１、当てにしていた販売代理店が動かない

これは、マーケットチャネルがか細く、特定の事業者や代理店に多くを依存していたケース。

計画書申請時は「代理店も売上不振からの脱却になる」からと乗り気でした。

ところがここ数か月の間に、当てにしていた代理店の経営環境が変化し、新規事業の販売協力ができないという事態になったのです。

当然、そうなれば自前で販売チャネル構築を目指しますが、どうしても新規事業の減速、収益貢献は当面望めそうにありません。

これは「特定の販売チャネルへの依存度が高い」ことが原因です。

この販売チャネルは「地域連携」の一環であり、計画段階では「うけのいい」ものでした。

当てにしていた所が当てにできないと、他の関係者もじわーっと温度差が顕在化します。

この辺りは連携の難しさかも知れません。

もともとの「詰めの甘さ」が露呈したのかもしれません。

２、本業の人手不足で新規事業に人員が割けない

新規事業の前にもともとの本業がある訳です。

その本業を止めて新規事業に邁進するならいいですが、通常は当面2足のわらじ状態でしょう。

本業がダメだから事業再構築補助金で新規事業を目指すのですが、そのダメな本業でもそこそこ人手掛かっています。

この事例では、その本業の従業員が退職した事で、新規事業に当て込んでいた人材を本業に戻さざる得ない状況になったケースです。

もともと余裕のある人員体制ではありません。

本業にはナンダカンダと言いながらも既存顧客がいます。

その既存顧客を無視するわけにはいきません。

当然、まだスタータラインにもついてない新規事業より、本業を優先せざる得ません。

そうすると、事業者も心の中で

「本当に新規事業はいけるだろうか？このまま新規事業用の設備を購入して、事業開始をしても大丈夫だろうか？」

と不安になります。

すると、現在はまだ採択されただけで、費用発生が進んでいないからちょっと保留しようか、みたいな気持ちに駆られる場合があるのです。

３、中途半端に本業が忙しくなり、新規事業の時間投入できない

見切りをつけていた本業がにわかに忙しくなり、採択された事業再構築事業に時間が割けない事態です。

コロナ禍で当面、本業の業績は読めないはずだったのに、何故か受注が増えた、こんなケースもあります。

当然、この本業の忙しさは一時的だと分かっていても、リソースが限られている中小零細企業では時間配分が難しくなります。

すると、どうしても本業優先となり、何となく新規事業への熱い思いも尻すぼみになっていくのです。

４、原材料急騰、納期遅延で当初計画と乖離

新規事業に関連する設備投資や購入品が当初予定より大幅に価格上昇をしてケースも増えています。

採択された補助金の枠内では収まりそうにない、かといって自己資金は出せない状況です。

更に悪い事に世界的なサプライチェーンの糞詰まりで、半導体やその他の部品納期が見えず、事業開始時期を見直さざる得ないことも発生しています。

事業計画書を作成している段階では分からなかった事、想定外のことが最近、次々起こっているのです。

何が起こるか分からない状況を見ながら、粛々と行動に移すことが必要なようです。

この解説動画は3月4日夜からご覧頂けます。

-------------------------------------------------------------------------------------------

3月4日(金)19:00～22:00の「zoomオンラインサロン」では、クロスSWOT分析と事業再構築計画書の書き方を解説します。

是非、ご興味のある方はご参加ください。

https://store.re-keiei.com/pages/swot-zoom-online

---------------------------------------------------------------------------------------------

もし、「ヒトデ不足、ヒトが集まらない、ヒトが辞める」事で事業再構築が思うように進まないなら、4月7日の「コロナ禍の人材採用定着化zoomセミナー」がお役に立ちます。

採用ホームページのコンテンツを充実させ、求職者の反応をよくする事です。

詳しくはこちらから

https://store.re-keiei.com/pages/recruitment-seminor

チャンネル登録と高評価をお願いします。

https://www.youtube.com/channel/UCTy_ms3Ctv4QCbm8kPTZoXw