SWOT分析現場の「困りごと解決シリーズ」④「準備からフォローまでの実施工程」
SWOT分析、事業再構築、経営承継可視化コンサルタントの嶋田です。
「zoomでSWOT分析ロープレ」や「zoomオンラインサロン」でよく質問が出るのに、
「宿題は出すんですか?」
「SWOT検討会当日までに何を準備しますか?」
「SWOT分析の動機づけ講義って、どんな話をすると良いんですか?」
「SWOT分析に出る人数は何人位が良いですか?」
「機会や強みは模造紙に書いてもらうのですか?」
「SWOT分析が終わったら、どうフォローしますか?」
実際にSWOT分析現場経験がない人は不安な事だらけです。
そこで、今回は「SWOT分析を行う実施工程」について、準備から実施中、フォローまでご紹介します。
1,SWOT分析動機づけ説明
SWOT分析を経営者に提案したい場合、最初の関門は「相手にSWOT分析の知識がない」という事です。
SWOT分析の意義や目的、そこから生まれるアウトプットの事を理解しないと、SWOT分析当日の意見がうまく引き出せません。
本来なら、相手に宿題を出す時の「SWOT分析の内容や目的、宿題の内容」などを説明するのが良いのですが、なかなかそんな時間も取れないし、その説明自体をどうしたらいいか分からない方もいます。
当社の「SWOT分析スキル検定」を受講してもらった方には、私が収録した動画「SWOT分析事前動機づけ講義(45分程度)」のYouTube動画の限定公開アドレスを渡しています。
そのYouTube動画をクライアントに見せて、事前理解を図ってもらっています。
2,SWOT分析実施前に「宿題」の説明と提出
宿題として「強み」「機会」を事前に出す事があります。
宿題を出すなら、SWOT分析検討会の1週間位が妥当です。
「弱み」「脅威」はわざわざ宿題にしなくても結構です。なぜなら当日会議で、出過ぎるくらい出るので。
宿題はまず考えてもらう事が大事で、当日プリントして持参してもらいます。
事前動機づけ講義を聞いているなら、この宿題は説明しなくても分かりますが、事前動機づけがないなら、書き方を説明した方が良いでしょう。
「強み宿題」の簡易verです。
「機会宿題」の簡易verです。
3, SWOT分析内容のおさらい講義
SWOT分析当日は、簡単におさらい講義をします。
そして、当日のSWOT分析のゴールや意見の書き方を説明。
最初には、動機づけ講義の感想や宿題の感想を聞き出して、序章にするのもいいでしょう。
おさらい講義は30分以内にしましょう。
マンツーマンでSWOT分析を行う場合は、おさらい講義は割愛してもいいでしょう。
4,「機会」「強み」聞き出しと入力
基本的にはコンサルタントのノートパソコンとモニターかプロジェクターをつないで、相手に見せながら進めます。
相手に作業をしてもらう研修スタイル以外はすべてこのパターンが円滑に進みます。
コンサルタントは相手から「強み」「機会」をそれぞれ聞き出しながら、眼の前でフレームに入力します。
先方には宿題のプリントを見ながら意見を言ってもらいます。
ここで多くの方が間違った進め方をしているのが、「全員の宿題を書き出して、絞り込み作業(付箋でカテゴリー分類等)」をするという事です。
多くの幹部が参加する研修なら、それもいいですが、その手法はまとめにくく、時間が掛かりすぎるのが問題です。
そこで、コンサルタントが直接、自身のノートパソコンにヒアリングしながら、司会しながら入力していくスタイルを推奨しているのです。
箇条書きした文書がこれでいいか、相手に確認しながら、相手の参加意欲を維持しながら進めていきます。
これはコーチングとファシリテーション技術を使う事になります。
だからSWOT分析の現場は理論知識より「質問力」「ヒント力」「文字化力」が重要と言われるのです。
この手法はテクニック的に厳しいという方は、自分が司会に徹して、誰かに入力を依頼することも可能です。
5,「機会」「強み」が埋まった時点で、いったんプリント
「機会」「強み」が埋まったら、いったんA3でプリントアウトして、そのプリントを見ながら「積極戦略」の議論に入ります。
何故なら、「強み」「機会」「積極戦略」を一つの画面に投影するのは文字が小さくなり過ぎて、見にくいからです。
そのプリントを見ながら「どの【機会】が将来性、取り組みやすさ、収益性面で優位か」を考えてもらいます。
「機会」の優先順位をつけてもらう為です。
SWOT分析は「機会」「強み」の優先順位から「積極戦略」を絞り込むと進めやすいのです。
6,「積極戦略」聞き出しと入力
優先順位の高い「機会」を選択した後、その「機会が活かせる強み」を見つけて 掛け算の積極戦略の枠に詳細を埋めていきます。
現在の「積極戦略」の書き方は、ある程度書き方を絞っているので、下記を参考にして議論しながら、ファシリテートしながら書き込んでいきます。
下記は事業再構築事業計画書時にクロスSWOT分析の書き方パターンです。
7,「脅威」「弱み」「撤退縮小戦略」「改善戦略」「差別化戦略」
「脅威」「弱み」は目的に応じて、やらない場合が多いです。
事業再構築補助金の計画書では必須ですので、「強み」「機会」の時に一緒に書き出します。
またクロス分析の「撤退縮小戦略」「改善戦略」「差別化戦略」は、経営改善計画書なで求められる場合はしっかり議論します。
しかし、多くの中小零細企業では成長戦略や独自戦略を導くための「SWOT分析」なので、ここまで踏み込まない事が多いようです。
8,SWOT分析後の提案
SWOT分析が終わったら、次の提案が必要です。
⑴SWOT分析から単年度経営計画書への展開
⑵SWOT分析から、そのままアクションプラン作成によるモニタリング
⑶SWOT分析からKSF、KPIの展開
⑷SWOT分析から中期ビジョンへの展開
SWOT分析の中身に経営者が満足しているなら、すかさずネクスト提案をしましょう。
そうしないと、せっかく議論したSWOT分析内容を実行しないままに終わる可能性があるからです。
また、指導したコンサルタントもモニタリングという新たなコンサルティング受注をしたいところでしょう。
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