コロナ第2波で、いよいよ事業の見切りと業態転換が加速
最近のコロナの第2波のような感染者の拡大は、事業継続に暗い影を落としています。
4月5月の緊急事態では政府保証の緊急融資で、その場の資金を何とか確保しました。
そして少しずつ通常モードに切り替えつつあるときに第2波で、また休業を余儀なくされたらお手上げの中小零細企業は多い事でしょう。
また国から違うた価値の融資が出たとして、据置期間があったとしても返済義務がある以上、それ以上の利益を上げなければなりません。
3年後にコロナが終息して経済が元に戻っていればいいですが、そんな楽観主義者は少数のようです。
しかも、コロナだけでなく米中の冷戦と地政学リスク、異常気象による自然災害の激甚化、アフリカ中東から中国まで来ているバッタの大群の食糧リスクなど、ありとあらゆるところにリスクがあります。
悲観主義者として考えれば、今の事業がこのまま復活して稼げるようになるのはムリだ、と結論づけるでしょう。
1、事業の見切りをする経営者が増加
これまでもあまり稼げなかった事業、
借入はしたが今なら何とか仕入先や社員に迷惑を掛けずに畳めるかもしれない。
このまま債務過多で借金に追われる経営なら、早く楽になりたい。
とにかく、今の事業でwithコロナと高リスクの時代ではやっていけない。
そう考えると、事業の見切りをせざる得ません。
そして事業の見切りには、リストラ、清算廃業、譲渡売却、業態転換があります。
これらの意思決定をする経営者に側面かたサポートする専門家のニーズやコンサルティングもまた増えていくでしょう。
2、リストラで事業再構築
複数の部門を持ち、将来の可能性がない事業がある場合、
または複数店舗を持ち採算悪化が避けられない店舗がある場合、
いずれも「リストラ」で固定費削減と「経営資源の選択と集中」をする場合があります。
これまでいろいろなリストラをコンサルティングしてきた経験から、今回のリストラが従来のリストラと少し違う点があります。
「派遣切り」「非正規雇用中止」「正規社員の給与賞与カット」「赤字事業や赤字顧客。赤字商品の可ッと」は今回もありますが、それ以上に「今後の収益可能性部門の人員をシフトする」リストラが増えてる事です。
「機械にできる事は機械に」
「業者にできる事が業者に」
を合言葉に、正規従業員はリモート業務でも生産性の上がる事業の開発とそこへのシフト。
また、ニッチ市場での個人事業主として社内独立、副業 などの推奨など
RPAやクラウドが普及した現代は間接要員を直接部門へシフトさせ、低固定費で現場部門の増強などが考えられます。
単なる人件費の削減から、新収益部門への人員シフトで新たな事業モデルを模索する動きです。
3、清算廃業
仕入先・業者への支払いや従業員の退職金だけは確保して、自己破産を選択するケース、
金融機関にたいして資産売却や担保差出で借入金まで清算するケース
そして最悪はすべての支払いをせずに雲隠れまたは自己破産で法的な確保を求めるケース
先々が見えない中で、これ以上事業はムリと判断した経営者はこれらの選択を増やすでしょう。
4、譲渡売却
今の事業が売れる可能性があるなら早めにM&Aの相談をすべきでしょう。
またMBO(マネジメントバイアウト)として幹部や従業員が事業や株を譲り受け、新体制で再出発する場合もあります。
破産や廃業を選択する前に、もしかしたら売れる経営資源や雇用の維持の可能性があるなら、譲渡売却も検討すべきです。
5、業態転換
今のうちに次の収益ビジネスを見つけ、既存事業を見切る経営者が増えていきそうです。
まだまだ事業意欲がある経営者なら、廃業やM&Aより自分の力で新しい道を切り開きたい事でしょう。
その場合、どんな新規事業に業態転換すべきかじっくり検討する必要があります。
なにせ新型コロナウイルスという前代未聞の中で取り組む訳ですから。
こんな時は「新規事業SWOT分析」をおススメします。
知見も既存顧客もいない全くの新分野での「業態転換」はよほどの覚悟と情報、資金力が必要です。
普通の経営者ならまず今ある経営資源が使えるシナジーが発揮できそうな業態を模索するでしょう。
しかも、今後のニーズは「リモート」「在宅」「個別」です。
それに沿った新規事業をSWOT分析の仕組みから議論して、自分たちなりの答えを見出し仮説と検証を繰り返す事で徐々に育てていく事が望ましいスタイルです。
焦って変なフランチャイズに資金を投入したり、最初から大きな投資が必要なものにおカネをつぎ込んだりしない事です。
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