大不況で「機会」が見えない時のSWOT分析の違う切り口と順番

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SWOT分析で「機会分析」は、ニッチ市場や小さな可能性を見出す事です。しかし、ここまで全産業の「需要消失」から先行きが一気に悪化すると、「機会」で可能性を検討しても「売上」に直結しない事で「諦め気分」に陥りがちです。例えば、今一番困っている代表例が飲食業。

TVで言われているように、来店が難しいのでテイクアウトを増やそう、とどの店もトライしています。しかし、テイクアウトでは全く売上が立たないし、むしろ利益的には「あまり売れないでほしい」と思っている店主もいるほど、収益貢献はしません。ただ、何とか顧客との接点を維持したい苦肉の策として取り組んでいるところも多いのです。そういう業種に「機会」をどのようなヒントや検討の角度で出せばいいのか、正直難しい訳です。

 

1、先に「強み」を多角的に再発見する

本来なら「機会」⇒「強み」の順番ですが、ここでは「強み」を先に検討します。

本業の業種でのこれまでの「強み」だけでなく、根本から「経営資源」「ノウハウ資源」「顧客資源」「取引先資源」を整理します。

というのは、「強み」の中に今の業種とは違う「可能性ある経営資源」が眠っているかもしれないからです。

これまでは、既存の本業での「強み」という、顕在的な強みとは何かを見てきて、潜在的な強みや本業と直接関係ない「強み」は傍らに置いていたしれません。

それを掘り起こそうというものです。

その前提には、「もしかしたら、今ある経営資源を使えば、〇〇業種への転換や◇◇商品やサービスをとり扱う事で、新たなビジネスの可能性があるかも?」という業態転換、アイテムアップを視野に入れているのです。

2、新たな「強み」に使えそうな「ニッチ機会」を検討

掘り起こしされた再発見の「強み」から、今度はその「強み」が活かせそうなニッチニーズの「機会」を検討します。ここでも「機会」は通常に本業だけに捕らわれない多様な「機会」が出てきても構いません。

「そんな本業とは関係ない【機会】を見出しても、実際に取り組める「積極戦略」にはならないので、現実的ではない」と考える方もいます。確かに「本業」だけに捕らわれればそうでしょうが、実は本業での「拡大解釈」「多角化」のタネがあるかもしれません。しかも目先だけに話ではなく、中期的な事業構造改革のタネかもしれません。

 3、新たな「新規商品」「新サービス」の開発と導入を進める

今ある掘り起こされた経営資源を使い、今の事業の延長線上としてに「新規商品」「商品アイテムの拡大」で収益構造を変えていきます。

今ある経営資源は多くは、今の顧客です。今の顧客しかも、A客、B客、C客別にニーズも違います。そこで再度思い出してほしいのは、このコロナショック以前に出てきた顧客からの情報です。

それは、

  1. 予期せぬ依頼・予期せぬ使い方・予期せぬニーズ
  2. ニーズと供給者のギャップ・顧客の困り事(時間制約・コスト・イラダチ)です。

⑴の「予期せぬ…」は、こちらが思っている事とは違うニーズがあったという事です。しかし、それは自分たち(供給者側)の常識とは違う事で、恐らく放置していた事です。

そこに大きな潜在ニーズが隠れている可能性があります。

⑵のギャップは、顧客の困りごとに対する供給者側の対応不足で「分かっているけど、できてない分野」を指します。

こうやって、今ある個客資源に深掘りから「新たな商品の拡大」を検討します。

 4、「強み」を活かした「多角化」

本来「多角化」は一番難しい経営戦略とされています。

それは「新商品」×「新市場」という公式で、全く新たなチャレンジだからです。

相乗効果がある「多角化」ならまだまだ可能性はありますが、いきなり「本業がダメだから、事業を乗り換える」というのは大変リスキーです。

しかし、「今ある経営資源」が使える「多角化ビジネス」で、しかも3で紹介した「予期せぬ・・・」や「ニーズと顧客のギャップ・・」から派生した「多角化ビジネス」なら、可能性は高くなります。

いわゆるシナジー効果が高いという事です。

アンゾフマトリックス

アンゾフ成長マトリックスからSWOT分析へ移行して、「強み」から議論する経営戦略も、この全産業不況時代にはあり得る選択です。 

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