こんな後継者なら、社長は安心
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私のスタイルは、1社に長くお付き合いするコンサルティングです。すると、事業承継期を迎えるクライアントもかなりの数がいます。これまでいろいろな後継者を見てきて、またコンサルティングにおいて教育指導もしています。その中で、「この人は優秀だな」と思う人がいます。ダメな後継者の特徴は、敢えて言わなくても大体分かりますよね。しかし、優秀な後継者が何をしているのか、なかなか分かりにくいものです。これまで、私が触れ合った「優秀な後継者」はどんな人なのか、整理してみました。
1、「信頼される後継者」と言われる為に気を付けること
- 「能力も大事だが、先ずは人格が優先である」
- 人格とは「人様から信頼できるかどうか」で決まる
- 後継者以前に「人間」として信頼を失ってはいけない
- 「二枚舌」 は信頼をなくす元
- 「陰日向」も他人はよく見ている
- 「乱れた私生活」は社長業も崩れる
- 「激昂する性格」は部下から逃げていく
- 「直ぐ部下の責任にする姿勢」は、フォローなければ責任転嫁体質である
- 「言い訳が先行する」他人から見ると見苦しく映る
- 「問題があると、逃げ腰になる」 尊敬されないリーダーの証拠
- 「嘘をつく」 人としてダメ
- 「時間を守らない」 社会人としても欠陥
- 「カネに汚い」多分意地も汚い
- 「約束をすぐ忘れる」無責任の象徴
- 「ハッキリ方針を言わない」 優柔不断な性格
- 「目の前に何らかのトラブルやその種があるのに見て見ぬふり」後から倍返しのトラブルが起こる
- 「悪い事を素直に謝らない」 性格的欠陥
- 「プライドが高い」人がついてこない
2、現社長を否定する態度、言動は自身の否定につながる
- 親子喧嘩はいいが、それは社員がいない時にする
- 社長の方針に異を唱えるなら、直接社長と議論する(影で愚痴らない)
- 会議や第3者がいるのに、社長を全面否定した態度や言動は慎む
3、社員側でも、社長側でもなく「法人側」で判断するポジション
- 法人の使命、方針、業績を考えると、何が今必要かをベースに考える
- 社員側の考えに偏る場合、自身がまだサラリーマン意識だから
- 社長の方針をそのまま、社員に伝えるだけでは、後継者の存 在意義が薄くなる
- 会社の問題をすぐ「組織論」のせいにせず、何が不足いるか冷 静に分析する(中小零細企業では、組織を多少変えても結果 は大きく変わらない場合が多い)
4、 ただ現場で一生懸命に働くだけではダメ
- 社員以上に一生懸命に現場で働き、社員の模範になることは大事
- 後継者は現場実務をしながらも、自分は後継者であるという意識を持ち、常に原理原則 に立ち返った判断をする(目の前の利益や楽に走らない)
- 業績、利益との兼ね合い、起こっている問題の本質など、社長の立場で自分なりに判断 し、経営者と意見調整を行う
5、現場・顧客重視の姿勢
- 何かあれば、いの一番に現場や客先に出向き、自分の眼で判断する
- 現地・現場・現品の3現主義が基本
- 顧客のニーズや真意を聞き出すのは後継者の仕事
- 現場で働く従業員の労いを忘れず、常にアドバイスや提案を行う
6、 判断に合理性のある根拠を示す事
- 具体的な根拠を持たず、感覚論でいう対策は、皆 からバカにされる
- 問題点の原因追究もロジカルに行う(Whyロジック。 Howロジックでいつも考える)
- 現実とギャップがある改善の対策が実行されるまでの 、段取りやプロセス(過程)を明示できる
- 新たなビジネスプランの合理性が分かる資料を用意する
7、 明確なビジョンを持ち、話す(自分にも言い聞かせる・イメトレ)事
- 自分の時代の戦略・ビジネスプランを作成する
- ビジネスプランは抽象的なものではなく、その実 現の可能性が他人からも分かるものである
- 自分が責任者となって、そのビジネスプランが確実 に進捗させている事
- それを、いつも社員に語る事
8、新たな戦略を是が非でも軌道に乗せる
- 自身の決意を見せ、社員からの信頼を集める為にも、時間が掛っても必ず具現化する事
- 「あれは、後継者が基盤を作った」と後年言われる実績を残す
- 新商材、新顧客で、結果を出す
- 組織改革や制度づくりばかりに現を抜かすと、いつまでも結果が出ない
これは、後継者セミナーなどで話すレジメから持ってきました。後継者に「スーパーマンになれ」と言っている訳ではありませんが常に社員や第3者から見られている事を意識すべきだという事ですね。
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