嶋田利広ブログ

事業承継のコンサルティング

同族企業を200年企業にする「ファミリーの家訓商訓づくり」のススメ

SWOT。分析、事業再構築、経営承継可視化コンサルタントの嶋田です

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私が経営顧問やコンサルティングで取り組んでいる企業に実は100年企業が3社あります。

それぞれ同族経営です。

やはり100年以上続く企業には、単に業績が良いの悪いのだけではない、「会社を潰さない同族経営の秘訣」があります。

ただ、それがしっかり明文化されているところはそう多くないようです。

そこで、この3社にも「〇〇家の掟」を今後作成していく予定なので、その考え方を書きたいと思います。

1.100年超企業には、眼に見えない暗黙のルール(家族の掟)がある

例えば旧財閥であり、現在の三井グループの源流である「三井越後屋」を創業した三井高利は、子供たちに向けて「三井家の家訓【宗竺遺書】」というものを残しています。

三井広報委員会のホームページを見ると、その内容は一族の団結、総領家の地位、権限、幕府御用など50項目の及ぶもののようです。

それが明治33年「三井家家憲」として改訂されるまで、200年間規範として守られたという事です。

自動車2輪メーカーの「ホンダ」も、身内を入れない事は有名です。これも「掟」です。

長く経営を子々孫々まで維持するには、その間に必ず起こる内紛やトラブル、様々な環境変化や天変地異を乗り越えていかなければなりません。

一番、歴史ある企業をダメにするのは「お家騒動」です。

お家騒動が起こるのが、「家訓商訓」を守らないからです。

「家訓商訓」とは、眼に見えないけど、「精神」として血脈に流れていくものです。

 

100年企業が200年企業になるには、現社長を「中興の祖」として「〇〇家家訓」「〇〇家の掟」を明確にし、後継者や同族社員に教育していくことが肝要です。

 

2.同族が内紛しない為のルールとは、「◯◯家の家訓」

家訓商訓として、どんな事が必要でしょうか。

私なりに素案を作り、それを経営者と揉んでいくものが下記です。

 

 ①長子が跡取り(長子が該当しないなら、社長の指名する)

 ②嫁は取締役にしない

 ③他人がはいる役員会で社長に批判的な言動は取らない(マンツーマンで行う)

 ④後継者は社員の模範.、社長には人格が最優先

 ⑤社員の嫌ごとは、自ら背おう

 ⑥兄、姉を立てる。兄、姉は弟妹をサポートすら

 ⑦兄弟で最後まで意見が割れたら、社長の判断に従う

 ⑧社長は同族、社員からの意見を聞く耳を持つ

 ⑨社長が暴走を繰り返し、会社が危うくなったら、株主総会で罷免する

 ⑩社長は株の40%以内を持つ

 ⑪ 各兄弟の子供の入社は一人だけ

 ⑫.長子が能力不足、承継拒否の場合。家族会議で後継者を決める

 ⑬.承継順位を守る

 ⑭.各兄弟の子供には株は持たせない。社長家以外は金庫株として会社が買い取る

 ⑮祖業に拘らず、時流に沿って事業形態を臨機応変に変えていく

 ⑯本業利益を考え、投資、投機による利殖は図らない。

 ⑰地域貢献、地域行事は率先して行う

 ⑱選挙応援をしなければならない時は目立たず応援する

 ⑲社長と専務(NO2)は同じ飛行機には乗らない

 ⑳社長は毎年、正月に最新の遺言書を書く

これらは過去いろいろな経営者と話してきた「長続きする同族経営の秘訣」から整理しました。

ご参考に。

 

これからは「経営承継の可視化コンサルティング」のニーズが更に高まります。

これらの家訓商訓の「見える化」指導もその一つ。

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