商材戦略重視の経営計画書とは?
2月4日に発売される「SWOT分析を活用した根拠ある経営計画書事例集」を一言でいえば、「商材戦略重視の経営計画書」です。経営計画書の元来の機能とは何か?それは、目標と仮説シナリオを設定して、それに沿った行動を進めていくことです。目標とは、誰でも分かる通り、主に業績目標、つまり売上目標と利益目標を指します。まずは損益目標が先にきます。その時、考えてほしいのが、「本当にそんな売上、利益が取れるのか?」と疑う事です。
経営者が概念的に言った言葉を鵜呑みにして、経営計画書作成支援をする会計事務所が多いのが事実。前回でも述べたように、「経営者の言葉の裏取」をしっかりしているとは言い難い職員が多数派です。売上利益の根拠となる「商材戦略」が具体的でなければ、その経営計画書は最初からカタチだけの計画書だという事です。では、その「商材戦略」とは、どういうものか?商材戦略には、「商品戦略」「顧客戦略」「価格戦略」の3つがあります。一つずつ見ていきましょう。
1、商品戦略とは
商品戦略とは、重点強化商品の選定、既存商品の販促強化対策、新たな売り方、新商品開発や改良などの具体策などを細かく見ていきます。
「この商品をこのような売り方で、ここまで売る」
「この商品の企画を変えて、こんな顧客にこのように売って、ここまで数字にする」
「新商品をこのように開発し、このように展開する」
などの具体策を明確化することです。
2、顧客戦略とは
顧客戦略とは、既存客のベース売上はどれ位か、どんな顧客に何を重点的に仕掛ける、どこの顧客を底上げするか、どの地域の顧客を開拓するか、どんな属性の顧客をターゲットにしてどう売るか、などを具体的に考えることです。メイン顧客名や特定の属性の顧客ターゲットの名前が入り、それに対する具体策や数値目標を明記します。
3、価格戦略とは
価格戦略には、戦略のすべてが入る可能性が入ります。上記の商品戦略、顧客戦略と被ることも多々あります。ここで重要視するのは、粗利確保と新規開拓の為の価格戦略です。一律に値上、値下ではなく商品別、顧客別に価格対策を検討します。場合によっては、価格戦略を見直す過程で、原価対策も大幅に検討しなおすこともあります。「値決めは経営」と言われるほど、価格を議論することは大事な要素です。
4、経営計画書の中身を掘り下げる質問・ヒントを準備する
商材戦略重視の経営計画書作成支援するなら、経営者や役員幹部に対して、具体的に聴きだすヒントや質問力が要求されます。特に会計事務所で多いのは、質問が概念的で、経営者から深い意見を聴きだせない事です。私が経営顧問をしている複数の会計事務所の職員に対して、経営計画書の中身を聴きだすロープレを定期的に実施していますが、そこでも彼らからこんな悩みを聞きます。
●再質問や深掘り質問が、なかなか出てこない
●固有名詞と言われるが、どこまでを固有名詞というのか分からない
●適切な事例やヒントをだせないから、相手側も黙ってしまい、それ以上意見が出ない 等々
日頃からそういう面談の仕方に慣れてないとは言え、概念的な聴き方、数値ばかりの聴き方ではとても事業性評価対応の経営計画書とは言えません。
是非、商材戦略重視の経営計画書の支援に向けて努力して頂きたいと思います。
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