何故、零細企業に振り回されるコンサルタントになるのか?
コンサルティングスキルを発揮できる規模、社員数30名以上、売上10億円以上の中小企業をクライアントに持っているコンサルタントは一握りです。多くのコンサルタントは、売上3億円未満の零細企業のクライアントばかりで、「貧乏暇なし」状態です。
コンサルタントとしてのスキルをいろいろ発揮したいのに、単なる『よろず相談屋・何でも屋』見たいになっていませんか。しかも、少ないコンサル料金で。おまけに、「決めた事も守らず、いつも同じ課題の繰り返しの経営者」や「経営よりも趣味や遊び好きな社長」に振り回され、あなたも嫌気がさしませんか?そこから抜け出すには、「戦略立案コンサルタント」になって、規模の大きい中小企業のクライアントを確保する事が急務です。
コンサルタントが眼の前の戦術アドバイスばかりだと、クライアントの規模も小さくなる?
中小企業診断士資格を持っているコンサルタント仲間から、こんな相談を受けました。
『中小企業診断士を取って商工会議所中心に相談業務を受けているが、零細企業ばかり時間は取られるし、コンサルティング料金もあまりに低い。コンサルタントとして独立する前にサラリーマン時代の方が実質所得を上だった。何とか、サラリーマン時代並みの安定した収入を得たいけど…。経営相談ではおもにマーケティングを提案したいのだが、そんな事より、「社員が直ぐ辞める」とか「プライベートに忙しくなかなか経営の仕事ができない」とか「いろいろやりたくてもする社員がいないからできない」等の言い訳ばかりの零細企業の社長が多い。
コンサルティングとは程遠い相談ばかりだ。自分の提案や指導で、企業が活性化している、明らかに業績が上がったと言う実感もない。このまま、コンサルタントを続ける事ができるか不安だ。やっぱり自分が大きな視点で提案したり、もっと戦略的な未来の事をアドバイスできないから、クライアントの規模も眼の前の事ばかり考える零細企業が多いのか?どうしたら、もっと規模の大きい企業が振り向いてくれる提案力を伸ばせるのか?』
と言う相談でした。
何故、中小企業診断士の人には、零細企業のクライアントが多いのか?
商工会議所の相談、公的機関からのオファー、金融機関から紹介等が中小企業診断士の受注形態だが、もともと資金に余裕のある中小企業よりも、「役員報酬を削って何とか維持している零細企業」が多いですね。そればかりか、中小企業診断士側も「仕事をする為」に、「低料金
で甘んじている」と言う場合もあります。最初から、受注情報の入口や相談内容が「低料金ありき」なのです。もっと言えば、中小企業診断士やコンサルタントとしての「差別化したブランド」がないから、「仕事を貰う為に何でもする」状況に陥っている訳です。
コンサルタントになる前に見たビジョンと現実はあまりに違う
もしかしたら、あなたもコンサルタントになる前にはもっと夢があり、もっと颯爽と活躍できるイメージを持っていませんでしたか?
でも実態は、
●「まともな会議室もない零細企業の相手ばかり」
●「会社経営ではなく、個人事業主の方がピッタリの企業が多い」
●「約束事を守らない社長に、スケジュールを乱される」
●「いろいろ言い訳して、新たな事に挑戦しない零細企業の社長」
●「仕事より、プライベートや遊びを平気で優先する零細企業の社長」
●「家族経営で、経営より家族の事情が優先される、およそ組織と呼べるものではない零細企業」
●「そんな零細企業振り回され、コンサル自身が貧乏暇なしで、新たな知識を習得する時間もカネもない」
●「仕事を切られない為、コンサルとしては不本意だがやりたくない仕事をする」
●「収入の余裕がない為、本業のコンサル以外の収入源を模索している」
●「私はコンサルタントだ、と胸を張って家族にも、知人にも、自分を説明できない」
言っていけばきりがないほどです。本当は、あなたはそんな零細企業ではなく、もっとしっかりした中小企業で、こんなコンサルティングをしているイメージを持っていませんでしたか?
●「会議室で役員と経営戦略について深い議論を交わしている」
●「コンサルタントスキル、知識を使い、課題解決のアドバイスや仮説検証、研修をしている」
●「あなたの言葉をしっかり聴き、うなずいているクライアント企業の管理職や社員たち」
●「プロジェクトの推進役、オブザーバーとして動機づけやアドバイスをしている」
●「毎月定期的にクライアント企業の会議に参加し、意思決定に参加している」
●「根拠のある経営改善計画書を経営者と共に立案し、それが金融機関から信頼されている姿」
●「従業員100名位、売上も30億円以上あり、常に多くの経営課題を抱えた社長と経営相談を実施している」
●「毎月顧問料・コンサル料が1社から10万~50万円あり、そういう顧問先を10社もち、月間100万円以上の売上がある」
●「新たな経営知識取得やスキルアップをする為、定期的に大都市で行われる研修に参加している」
●「クライアント企業との約束時間も自分の時間に合わせて貰える関係」
しかし、あなたが想像していたこれらのコンサルタントの姿は、「特定のコンサルタント」しかできない訳ではありません。ただ、あなたが【ある事を意識して行動】しない限り、あるべきコンサルタントの姿は実現できないのも事実です。
しっかりした中小企業の経営者はビジョンと経営戦略に興味がある
通常、それなりの企業には顧問として会計士、コンサルタントが入っています。コンサルタントが顧問に入っていなくても、研修やセミナー等を通じて、コンサルタントやコンサルタント会社との付き合いがあります。しっかりした中小企業の社長は、経営の勉強もしています。だから、「普通のコンサルタント」には用はありません。しっかりした中小企業の経営者が常に思っている事、それは「将来も生き残る為に何をすべきか、自社独自の経営戦略や中期ビジョンを構築したい」と言う事です。そして、この未来については、明確な自信がある訳でもありません。レベルの高い経営者は、「経営戦略の是非の判断」を外部に相談したい衝動に駆られます。
無論、「コンサルタントなんて信じられない」と言う経営者もいますが、ココではそういう人は相手にする必要はありません。しかし、経営戦略に知見も、提案もなく、ありきたりの一般論、戦術的な対策しかアドバイスできなければ、「このコンサルタントは相談する相手ではない」と決め付けられてしまいます。
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