だから、マニュアルが使われないんだ!

どんな職場にも『マニュアル』と言うものがあります。作業や業務の仕方を詳細に記した指導書です。業務の品質を安定化、統一基準、業務の効率化を図るのにマニュアルは有効な方法です。しかし、このマニュアルが行き過ぎたり、現実性が乏しい場合、現場で使われないだけでなく、効率も著しく悪化させるのです。まさに本末転倒と言う物です。

 今回は悪いマニュアルの例をいくつかご紹介しましょう。

  1. 枝葉末節まで詳細に書かれたマニュアル丁寧なのは結構だが、あまりに細かく書かれすぎて、ページ数も多くなり、いざと言うときに、持ち運びもしにくく、検索にも時間が掛かる。したがって、見られない典型的なマニュアルのパターンである。
  2. 文字の羅列のマニュアル文書のみを、ただダラダラ書いているマニュアル。じっくり読まなければ、途中からでは分からない。また、絵や表、見易くした図形化がないので、見ていて面白くない。これも、いざと言う時に見たくないマニュアルである。
  3. 言葉や表現、文章の体裁が難しいマニュアル官僚が作るような、小難しい慣用句や四文字熟語、表現が法律を思わせる難解な文章など、実際に拒否されるマニュアルである。大体このようなマニュアルを作成する人は、変な権威主義のある人で、『自分は頭がいいんだ』と他人に思われたい、世間ずれした人が多い。
  4. 逆に簡単すぎて、マニュアルと言うには程遠いマニュアル簡単な方が良いが、それにも限度がある。作業の注意項を大雑把に書いただけのマニュアルや、通達分に近い、2~3枚程度のマニュアルは、標準化どころか、各自のバラバラさを更に強調する事にもなりかねない。
  5. 何でもかんでも、1冊にまとめた総合マニュアル1冊にまとめた方が、保管も管理も し易いのは分かるが、実際に各現場が使用するのは、そのうちの一部である。それなのに、総合マニュアルで重たく、場所を取り、取り扱いも一苦労なのは、やはり活用度が低い。
  6. パソコンだけに入っているマニュアルパソコンやサーバーに保管したり、Web形式でマニュアルをする事は、時代にもあって便利そうである。しかし、見たい時に、パソコンがなかったり、立ち上げまで時間が掛かる事もある。また社員に中にはどうしてもアナログでないと理解しない人もいるし、紙ベースで広げてこそ、理解される事もある。コンピュータは保存には良いが、活用には限界もある。
  7. 現場の意見を無視した本社主導のマニュアル本社主導で、外部の専門家などを活用して作成するマニュアルの中には、理想論ばかりが書かれた物もある。マニュアルは完璧な内容に仕上げれば、教育材料にはなるかも知れないが、現場ではほとんど利用されない。現実と理想の間で、しかも現実より程度の『少しだけ理想』が丁度良い表現である。

これまで述べてきたのは、あまり良くないマニュアルのパターンです。いかがでしょう?結構、思い当たる節があるのではないでしょうか。簡単に言えば、これらと逆にマニュアルづくりをすればいいのです。皆さんが社長や管理者にマニュアルを提案するなら、とにかく現場活用度の高いマニュアルを提案してください。一番使い勝手が良いマニュアルを欲しているのは現場ですから。

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