コンサルタントの営業クロージングをしなくても契約できるテクニック

この話は、私の知り合いのコンサルタントのドキュメントです。彼は長年コンサルタント業界にいますが、どうしてもクロージングが弱く、低単価受注に困っていました。新規の見込客との接点開発も上手く、面談でもラポール(融和状態)づくりも決して下手ではありません。いろいろ提案して、いつもいい所まで行くそうです。ところが、最後のクロージングでガタガタになり、受注が決まってもスポットや低価格のコンサルティングが多いということです。

1、経営計画書作成コンサルティングを提案する話法が・・・

彼は会計事務所出身ということもあり、経営計画書の提案とそのコンサルティングを主体に営業しています。緻密な計画で収支計画だけでなく、商品別得意先別の売上計画も仕上げています。また、収支の予実のモニタリングも心得ています。中小企業の経営者に彼が推進している経営計画書の作成方法の提案をします。

ところが、多くの経営者は大なり小なり自前の経営計画書はもっています。彼の財務から作成する経営計画書には、必要性は感じても、それ以上の行動にまで行きません。また彼が使う話法にも、経営者がなかなか首を縦に振らない原因もあります。それは、「経営計画書の必要性」が、一般論の域を出ない事です。彼は真剣に

  • 経営計画書がないと金融機関の眼が厳しい
  • 経営計画書がないと行き当たりばったりになる
  • 経営計画書がないと、従業員も目標を出しづらい
  • 経営計画書がないと、経営者の夢や行動に弾みがつかない  等々

こんな「あるべき論」を言うそうです。しかし、中小零細企業の経営者は、そんな総論では食いつかない事もわかっているけど、なかなか新たな話法の組み立てができない、というのです。挙句の果てには、経営者が納得も関心も示してない中で「社長、経営計画書を一緒に作りませんか?」と焦ったクロージングを掛けて失敗したこともかなりあるそうです。

2、ある経営者から言われた言葉で、気づく

彼のクロージングが大きく変わるきっかけになったのは、ある経営者の言葉だそうです。それは「先生のご提案はごもっともだが、経営計画を立てると具体的にどんな結果が出るかイメージが沸かない。融資も計画書がなくても問題ないし、数値は結果だから、それを後からああだこうだと言っても、あまり生産性的でないですよね」と。

更にこんなことも言われたそうです。「経営計画書作成のプロセスも方法もわかるが、その結果どんなアウトプットがあり、それで何がよくなるのか、分からない」と。

そこで、初めて彼は、経営計画書受注のクロージングで、アウトプットをイメージさせてなかったから、思い通りの高価格の継続コンサルティング契約にならなかった、ということに気づいたそうです。

3、受注成功率が高いシンプル経営計画書のあるパターンとは?

私は日頃から多くのクライアント先で使っている「経営計画書4シート」というノウハウツールがあります。それを彼にプレゼントしました。しかも、提案トークも添えて。

4シートとは

  • 中期ビジョンシート(3か年の経営方針、戦略などを具体化。時間とコストをかけるならここでSWOT分析を実施)
  • 前期反省と事業概況シート(前期の出来事、反省、数値結果の中身を整理。決算書では見えない昨年1年間の通簿)
  • 今年度収支計画とその根拠一覧(売上、原価、経費予定とその数値なる根拠の具体策、商品対策、顧客対策、原価対策、経費対策を固有名詞で整理)
  • 計画達成の為のアクションプランシート(今年度の収支につながる具体策を、四半期単位で行動プロセスに落とし込み、期限、担当どの会議でチェックするかまで記載。行動のモニタリングができるもの)

です。

4、経営者が関心を示した「アクションプランシート」を徹底して説明した結果・・

彼の今までの経営計画書は数値中心の計画書であり、行動具体策が欠けていたわけです。行動具体策をアクションプランでモニタリングでできる事例を見せて説明する習慣をつけるようにした結果、彼の経営計画書の受注単価と成約率が大きく変化したというのです。

彼曰く「これまで経営計画書の必要性とあるべき論、数値中心の計画書に対して、経営者の反応はいま一つでした。しかし、独自の戦略の見つけ方と事例、アクションプランの書き方と事例を見せて説明した結果、経営者の反応が以前とまったく違ってきました。だから成約が増えてんですね」と。

5、クロージングは「見せる実例」と「こういうものが合ったらいいと思いませんか?」

コンサルティング受注のクロージングは、実際の経営計画書の実例を見せて、その使い方と効果を解説。そして先方が興味を持ってきたら「社長、こんな形式で御社独自で計画書、アクションプランを作りませんか」と切り出すと、多くの経営者から「この作成のお手伝いをしてもらうには、期間と費用はだいたいどれくらいかかりますか?」と、先方から言われるようになる訳です。そして、こんな効果がありそうなものなら、結構高いんじゃないのかなと思わせる事が、大事です。実際の価格が「そんなに高くない」と思われれば、成約可能性は一気に高まります。

 彼はこれまで「見せる事例」が少なかったので、見込み客の経営者にイメージさせることが上手くいかなかっただけでした。能力もあり、人間としても尊敬されるコンサルタントなら、誰でも「実例」を自分なりに咀嚼して解説する事で成約率は高まると思います。


  • 経営計画書のパターンをどうすべきか?
  • モニタリングしやすい経営計画書ってどんなもの?
  • 経営者が納得する経営計画書の中身とは?

こんな疑問をお持ちのコンサルタントや会計事務所職員は、「コンサルティング現場実例ノウハウ」を低価格でしかもデータでダウンロードできる【コンサルティングノウハウ市場】のサイトをご覧下さい。経営計画書の事例では、製造業、観光ホテル、仕出し業、調剤薬局、社会福祉法人の各事例を掲載。更にこの事例の使い方から、トークマニュアルまで記載されています。

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