コロナショック後のサバイバル戦略指導の中身とは?
需要消失から、低温経済に沿った「ダウンサイジング経営」を行うには、SWOTクロス分析で「致命傷回避撤退縮小戦略」から、「事業の選択と集中」を決めた後、事業の再構築(リストラクチャリング)を進めていきます。実はここに、大きな落とし穴があります。
それは従来型の「致命傷回避撤退縮小戦略」にヒントだけでは、通用しないほど「需要消失」による「倒産の危機」が多くの企業に迫っているのです。
1、従来型の「致命傷回避撤退縮小戦略」のヒント
今までのこの戦略を議論する際。下記の要素を中心に具体策を提案してきました。
- 顧客・エリア・チャネル・ルートの選別(利益の出ない顧客からの撤退又はサービス選別)
- 商品の選別(デメリットの多い商品からの撤退)
- 可能性戦略への集中化(積極戦略に集中する為に、赤字事業からの撤退)
- 事業戦略の仕分けと絞り込み(選択と集中)
- 原価コスト見直し、発注先や規格仕様の見直し・経費大幅削減
- 内部から外注・アウトソーシング化
- 人員配置の見直し
- 社内業務の仕分け・職務範囲の見直し(コア業務への人事)
- 資金使途の制限(投資の絞り込み)
- 最終的には人員リストラ
最終的な人員削減を伴う「リストラ」は、最後までやってはいけない対策というのが暗黙の了解でした。
2、コロナショック後の低温経済・縮小経済にあった経営
コ今回のコロナショックでは「リーマンショック」以上に需要の消失で、不況感は戦後最大規模です。こう言う場合、まず生き残る為に、「コア戦略=積極戦略」以外の「ノンコア戦略」は、カットして「ダウンサイジング経営」から再出発する事が求められます。仮にコロナが終息しても、いったん落ちた需要が急拡大するビジネスは一部であり、仮に拡大したとしても多くのB to B、B to Cで「デフレ」が復活していきます。
簡単に言うと、以前のような「平常時代」には戻らない「ニューノーマル」の時代です。だとすると、「縮小経済」「低温経済」にあった「ダウンサイジング経営」が不可欠になります。ですから、相当なリストラ覚悟の戦略で進めないと、水泡に帰す訳です。
例えば、売上が10%不足して、赤字が消えない、という従来の業績不振型企業の「赤字対策」とは意味が違ってきます。売上消失50%とか、赤字より資金繰りの為「返済の事は後回しにして、まず手元流動性を増やす」という、異常事態の経営です。従来型のコストダウンなどの生易しい対策では、即倒産に憂き目にあいます。
そこで、こういう「通常努力」では如何ともしがたい状況で行う「致命傷回避撤退縮小戦略」では、昨今の傾向を踏まえて、複合的にリストラ対策を行う必要があります。
3、ダウンサイジング経営の構造改革提案のポイント
ダウンサイジング経営では、今回の緊急融資の返済資金が確保できないので、長期返済やリスケを想定して、対策を立てる事になるでしょう。
では、どんな荒療治が考えられるか?
- 不採算部門のカット又はスモールM&Aで売却
- 不採算部門の従業員の異動(得手不得手に関係なく、必要部門・可能性のある部門へ配置転換)
- 問題従業員への確実な指導とモニタリングの記録化
- 個人事業主契約による従来社員業務のアウトソーシング化
- 低価格商品・サービスの低粗利でも回せる高回転商品の開発販売と体制づくり
- テレワークに伴う平均給与の削減と個別交渉
- テレワークに伴う賃貸物件の地代家賃の削減
- ダブルワーク副業推奨による人件費削減
- 間接業務のアウトソーシング化
- WebやSNS、ダイレクトマーケティングに人員シフト
「致命傷回避撤退縮小戦略」は本来は「脅威」×「弱み」によって捻出されますが、今回の緊急事態は、上記10対策を、別途検討してそのアクションプランを作成する必要があります。
今こそ中小零細企業に経営戦略が必要な時はありません。今すべきコンサルティングと、今ではなくても良いコンサルティングが区分けされます。
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