嶋田利広ブログ

会計事務所の職員教育

嫌われる話し方

「そんなひどい態度と言葉で、経営者と話すなんて、どんな神経しているの?」 「なくて七癖」と言うことわざがあります。自分ではそんなつもりもないが、気づかないうちに、露呈している変な癖の事です。会計事務所のコンサルティングの中で、会話力を高めるロープレを、もう何百回もやっていますが、そこで思うことが、ひどい言葉と態度です。

「そんな態度や言葉で経営者と接していたら、経営者も貴方と会うのが嫌になるのでは?」そんな職員が少なからずいるのです。元来経営者は誇り高き人種です(商店規模の親父さんは別ですが・・)事業に人生と家族をかけて、従業員を雇い、従業員以上にいろいろと考え、責任を果たします。そして、付き合う人たちも、それなりの立場の方が多く、人格の問題はさておいても、「そんじょそこらの人間と一緒にするな」と内心思っている人もいます。

中小企業の経営者がどんな態度や言動をする人が嫌いか

先ず、会計事務所の職員やコンサルタントの人は、中小企業の経営者がどんな態度や言動をする人が嫌いかを知るべきです。

  1. 自分では分からない質問になると「分かりません」とそっけない態度で冷たい雰囲気の会話をする人
  2. 相手の話をあまり聴かずに、自分が話す時間が長く、ピント外れな「答え」を一方的にしゃべる人
  3. もくもくと仕事はするが、自分の専門外の顧問先が悩んでいるテーマに対しては、見てみぬふりをする人
  4. 試算表や税務等の話しばかりで、顧問先が今何にどう取り組もうとしているかを聴こうとしない人
  5. 経営者が言っている事を深堀して聞かず、聞き流す人
  6. 顧問先の為と一生懸命に情報収集し資料を渡すが、ニーズ把握が浅い為喜ばれない事が多い人
  7. 正しい事を言っている割には 会話に柔らさや寛容さがなく「単刀直入」「全面否定」「つっけんどん」等の基本会話であまり好かれない人
  8. 経営者が行なっていることに関心と興味を示さない人
  9. 経営者との面談では税務に関して「聞かれたら答える」のが自分の仕事と思っている人
  10. 経営者以外の人もいる面前で、経営者を否定するような表現を平気で使う人
  11. 経営者が話し終わっていないのに、なんらかのアドバイスをすぐ行なおうとする人
  12. 経営者の話に丁寧にうなづいたり、あいづちを打ったりせず、ただ石仏のように聞いている人
  13. 会社や経営者の問題点ばかり指摘して、改善策を一緒に考えようとしない人
  14. たとえ話や事例で話す内容が大企業や、中小企業にはあまり関係ないおよそ現実とかけ離れた事例を持ち出す人
  15. 経営者が話す抽象的な会話を、抽象的な一般論で返し実のない話に終始する人
  16. 教えるスタンスで、どこか上から目線の人(特に顧問先やクライアントの社長にはリスペクトがあっても、後継者への態度が傲慢の場合 )
  17. とにかく無難に、少しでも確証のないことは言わず、自分の考えも何も言わない消極的な人

他にもいろいろありますが、職員が顧問先の現場でどんな話をしているか、所長も管 理者もなかなか分かりません。クレームが上がって、初めて「そんな態度だったのか」と分かっても遅いのです。大事なことは、職員自身に反省してもらい、態度の改善をしてもらうことです。その為には、気づかせる機会を所内で作らなければなりません。

単発の外部研修ではなく、継続的に反復連打の所内研修の機会を作り、気づくタイミ ングを増やすことです。

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