会計事務所職員の面談成否は「質問力」で決まる
毎月6会計事務所のコンサルティングをしています。ほとんどの事務所で「他事務所とは差別化できる経営計画発表会作成能力の向上」をテーマに、経営計画ノウハウを教育しています。経営計画といっても、一般に会計事務所が作成するような「数値羅列型経営計画」ではありません。
数値を実現する為に戦略、具体策とそれを実行する為のアクションプランまで作成するノウハウです。ところが、多くの会計事務所の職員に共通しているのは、顧問先社長と経営計画を作成する為に必要な会話、トークができてないという事です。「会計事務所は経営コンサルタントが作成するような経営計画書はできません」という時代ではありません。
恐らく経営コンサルタントと一般の会計事務所の職員のつくる経営計画書はの違いは、「質問力」の違いだと思います。コンサルタントは戦略やアクションプランにつながるような質問をいろいろな角度から質問をして、経営計画に必要な文書を作成します。ところが、一般的な会計事務所の職員は、その質問力に具体性や相手が考えやすいヒントトークがない方が多く、抽象的な表現の文書が多いわけです。
質問力とは?
質問はコーチングメソッドを使わない限り、上手に進みません。下記に会計事務所の職員が使う質問コーチングの事例を紹介します。
1、 質問コーチング会話ができる条件
- 【質問上手は聴き出し上手】を理解する
- 相手のアンサー(返事)に、問題意識を持つ事
- 相手の答えに「興味」と「疑問」を持って聴く
- 問題意識は、「Why」が基本
- 質問は、相手の答えに常にリンクさせる⇒質問内容を急に変えない
2、 質問コーチング会話のバリエーション
「質問」の基本は
- 「何故、社長はそう思ったのですか」「何故、それをやりたいのですか」と、その真意を聞くことから始める(人間の判断には必ず理由がある)
- 相手が答えた内容に、さらに疑問点を質問する。「何故ですか」「それでどうした方がいいと社長は思っているのか」と、相手の返答に乗って畳み掛ける。
- 一番やってはいけないのが、相手が話している事に注力せず、次に自分の質問を考える事である。
- 人は、聞かれていないと思えば、それ以上胸襟は開かない。
「Why」の後、相手から更に意見を聴きだす「質問」
- 「そういう事があったんですね。それでどうしました?」
- 「その時、他の選択肢はありましたか?」
- 「ほお、何故、その選択肢もあったのに、そちらを優先したんですか?」
- 「その時、どんな事が起こりましたか。どんな反応がありましたか?」
- 「そう判断ざる得なかった理由は何ですか?」
相手の答えに対して、相手に考えさせる「質問」
- 「それが一番だと社長は思ったんですね。その判断は自分では正しかったと思いますか?」
- 「もし、どんな条件があれば、それが可能だと思いますか?」
- 「それが徹底できる為に、今、自社に必要な仕組みや対策は何だと思いますか」
- 「その問題解決を阻害している原因は何だと思いますか」
相手に意思決定を考えさせる「質問」
- 「それを実現する為には、どんな行動が必要ですか?」
- 「その為には、先ず何から着手した方が良いですか?」
- 「それを実施する為には、誰にどんな協力を貰わないといけませんか?」」
- 「この問題解決の為に、一歩踏み出そうとすれば、今月中にどんな行動をしたいですか?」
これらの質問を適宜適切に繰り出し、経営者や役員幹部の具体的な意見や考えを聴きだすのが「質問力」につながっていくわけですね。
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