アドバイス癖がある会計事務所職員
毎月6つの会計事務所(税理士法人)のコンサルティングを行い、これまでも40事務所のコンサルティングや職員教育を行ってきました。で、一番、所長や管理者が悩んでいるのが「話を聞かない」「話ができない」「会話も質問も心もとない」という職員に実態です。
この話を聞いた一般の方は、「会計事務所は企業を指導する人たちだから、まさかそんなレベルの低いことはないだろう」と思われるでしょう。ふつうの会話はだれでも問題なくできます。ただ、経営者との会話、特に経営者の真意を聞き出す能力となると、かなりギャップがある職員は多いようです。表題の「話しを聞かない」とはどんなことでしょうか?
「経営者から認められない職員の会話力」を事例
- 自分では分からない質問になると、「分かりません」とそっけない態度で冷たい雰囲気の会話をする職員
- 相手の話をあまり聞かずに、自分が話す時間が長く、ピント外れな「答え」を一方的にしゃべる職員
- もくもくと仕事はするが、自分の専門外の顧問先が悩んでいるテーマに対しては、見てみぬふりをする職員
- 試算表や税務等の話しばかりで、顧問先が今何に、どう取り組もうとしているかを聞こうとしない職員
- 経営者が言っている事を深堀して聞かず、聞き流す職員
- 顧問先の為と一生懸命に情報収集し資料を渡すが、ニーズ把握が浅い為、喜ばれない事が多い職員
- 正しい事を言っている割には 会話に柔らさや寛容さがなく、「単刀直入」「全面否定」「つっけんどん」等の基本会話であまり好かれない職員
- 経営者が行なっていることに関心と興味を示さない職員
- 経営者との面談では、税務に関して「聞かれたら答える」のが自分の仕事と思っている職員
- 経営者以外の人がいる面前で、経営者を否定するような表現を平気で使う職員
- 経営者が話し終わっていないのに、なんらかのアドバイスをすぐ行なおうとする職員
- 経営者の話に丁寧にうなずいたり、あいづちを打ったりせず、ただ石仏のように聞いている職員
- 会社や経営者の問題点ばかり指摘して、改善策を一緒に考えようとしない職員
- たとえ話や事例で話す内容が、中小企業にはあまり関係ないおよそ現実とかけ離れた事例を持ち出す職員
- 営者が話す抽象的な会話を、抽象的な一般論で返し実のない話に終始する職員
いかがでしょうか?
この話を多くの会計事務所ですると、みな苦笑いをされます。それだけ思い当たる節があるということです。
アドバイス癖が会話を難しくしている
「話を聞かない」職員の特徴として、「アドバイス癖」がついている人も多いようです。話を聞くとは、簡単に言うと「相手の話に興味を持ち質問する」ことです。質問もあまりせず、持論をすぐ展開してアドバイスをするものだから、相手のニーズに合わないピントずれの会話になるのです。巷間、コーチングがブームですが、コーチング的発想で職員に会話力を鍛えなければ、経営計画書作成などの業務も表面的になっていきます。
会計事務所の今一番の課題は、「話を聞ける職員づくり」かも知れません。
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