嶋田利広ブログ

会計事務所の職員教育

会計事務所の研修会議にて

地元の会計事務所で職員研修会議をしてきました。職員研修会議とは、研修方式ですが、実際の決定事項を出していく形式です。

テーマは、経営計画書を関与先に提案し、作成する為の技術向上です。「数値に具体策と根拠を持たせる経営計画書」が主題で毎回ロープレをやっているのですが、職員によってだんだん上手になっている人とそうでない人の差が開いていきます。共通しているのは、ヒアリング能力(コーチング)力の差です。とにかくアドバイスしようとする職員は、具体策や関与先経営者が望んでいる対策を導き出すことができません。アドバイスは職員自身の経験則や価値観から発するのであり、経営者が納得してないことが多いからです。

経営者は職員の流れるような質問の中で、気づきや閃きを言葉にだし、その結果、経営戦略や具体策を出していきます。実際に経営コンサルタントの中にも、この手のアドバイスがコンサルティングだと誤解している人も結構多いようです。アドバイスではなく、相手から対策を聞き出すようなヒントや可能性を質問することがコンサルティングの基本です。

ですから、今、この会計事務所では、経営計画書作成支援と並行して、「ロジカルに、関与先の課題整理と解決策の導くロープレ」を展開しています。

ロジカルとは、「原因ロジック」においては「現状の課題」と「それが、何故起こったか」を固有名詞で整理します。それも外部要因ではなく、「やるべきだったのにやらなかった内部の要因」に絞って、物理的にフローチャート方式で質問を進めていき、その状況をパソコンに記入していきます。その「なぜできなかったか」の裏側が対策になります。「対策ロジック」も、「それをするためには、何をどうするか」を何回か物理的に、段取り別に固有名詞で決めていきます。

こういう学習を繰り返すことで、論理的な質問が徐々にできる習慣ができていきます。

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