何故、会計事務所職員は「コーチング質問」ができないのか?

SWOT分析、事業再構築、経営承継可視化コンサルタントの嶋田です。

何故会計事務所職員はコーチング質問ができないのか.jpg

毎月何らかの会計事務所での研修兼コンサルティングをしています。

先日もある会計事務所の監査担当者向けの研修をしました。

テーマは「経営者とのコミュニケーションを深める『コーチング会話』」です。

しかし、過去何回も研修しているにもかかわらず、この事務所の所長からも

「最近、また職員が現地でコーチング質問ができてないようだ。今回も徹底してコーチング質問の重要性を理解させてほしい」

というオーダーが入りました。

では、どうしたら監査担当者が経営者と密なコミュニケーションである「コーチング」ができるようになるのか?

コーチング会話については下記を参考に

https://re-keiei.com/blog/consultant-office/1696-2022-07-05-01-59-03.html

1、監査担当者のマインドブロック

顧問先経営者との「コーチング会話」ができない職員にはマインドブロックが働いています。

このマインドブロックがある限り、所長がいくら口を酸っぱく「経営者とコーチング会話しなさい」といっても響きません。

一方監査担当者には、下記のマインドブロックがあります。

⑴「そんなことも知らないのか」といわれそうで今更、質問できない

⑵いろいろ経営者に聞いたところで、意味があるのか分からない

⑶経営者から質問されると、ついついアドバイスや自分の意見が先に出てしまう

⑷経営者との会話で適切なヒントや事例を出せないから、ただ聞くだけになってしまう

⑸経営者も自分と話すことに重きを置いてないから、監査時不在がち

⑹できれば経営者とは会話せず、経理の人たちと話す方が気がラク

⑺あまりしゃべらない経営者とは、会話の間が持たない

⑻そもそもコーチング技術自体がよく分からない

こういうマインドブロックがあることは監査担当者のヒアリングやアンケートで分かっています。

このマインドブロックを外すには、「反復連打にロープレ研修」しかありません。

 

2、すべての質問はWhyから始まる

監査担当者に必ず伝えるのは、「経営者の会話で一番大事な事はことあるごとにWhyを聞くこと」と言っています。

自分のアドバイスや意見をぐっと堪えて、今経営者が言った言葉に対して、「Why」さえ言えれば次の会話に進む事ができます。

この「Why(何故)」を聞くことで、経営者自身もその出来事や思いを冷静に振り返ることができるのです。

ところがある監査担当者から

「Whyは分かるが、その結果どこにゴールがあるのか?会話のゴールが見えないから、Whyを聞き出しても意味がないように思える」

と質問されました。

実はコーチング会話にはゴールを求める場合もありますが、ゴールなど関係なく、意思決定やアイデア、思いをコーチング会話で振り返る機会を持つ事自体が「コーチング会話」の有効性でも言えます。

何もいつも「ゴール」や「意思決定の結果」を出すことばかりではないのです。

この本質が分かれば、「無理して答えを誘導するコーチング会話」なんてことはなくなります。

そして、そのすべての質問の入り口が「Why」なのです。

 

3、アドバイス癖を自覚する「ロープレ」での反復連打

アドバイス癖はコンサルタントにも往々にしてあります。

以前のブログでも紹介しましたが、アドバイス癖がついつい出てしまう背景は、

⑴先ず「教えるのが仕事」だと思い込んでいる

⑵質問されたら、いい答え・いい知識・いい提案を言わなければとマインドが働く

⑶質問に答えて、適切な提案をしないと、自分の存在価値が認められないと思っている

⑷この人(目の前の経営者など)は分かってないから、何とか分からせようと、指導モードが強くなる

⑸「自分がいろいろ知っています」と自己アピールしたくなる

からです。

そこでこれらの「アドバイス癖」を軽減させるには、日頃自分がいかに「アドバイス癖」がこびり付いているかの事実を理解する必要があります。

その為に有効なのが「ロープレ」です。

社長役、監査担当者役、他はオブザーバーに分かれて、1セッション10~30分のロープレを何回も経験します。

できればそれをスマホで録画して、後から視聴してもらうと更に効果的です。

「癖」は意識して発症しないようにする為、定期的にロープレ研修をすることをお勧めします。

https://www.re-keiei.com/blog/swot/1238-100.html

 

4、 「再質問」教育の徹底

経営者が話す言葉に対して、第一質問である「Why」は意識すれば何とか言えます(継続は別として)

問題は、Whyの後が続かない事です。

経営者との関係性が強ければ、「Why」をそのまま連続3回でも5回でも聞けます。

しかし、そこまでに人間関係がない場合、連続して「Why」ばかり聞かれると、経営者もうざくなります。

そこで「再質問」のバリエーションがどれくらい持てるかがポイントになります。

「再質問」とは、経営者が言った言葉に対して、更に的を絞って「5W2H」で掘り下げる質問です。

 

SWOT分析での「機会ヒアリング」を参考にしてみましょう。

例えば、こちらからの第一質問で「最近の注文依頼で、珍しい注文や依頼が何かありますか?」と聞いたとします。

それに対して、経営者が何らかの答えを言います。

すると、「再質問」では、

⑴そのニーズはどんな顧客(特性)ですか規模、商圏、営業方法、対象顧客等属性を聴きだす)

⑵何故、その顧客層はそんなニーズを言うのでしょうか(顧客先のニーズの変化理由を聴きだす)

⑶その顧客層には、どんな商材を用意すれば「きっかけ」になりますか(新たなニーズのきっかけ商品を聴きだす)

⑷その顧客層は、この地域では何社位が潜在的にいますか?地域を拡げれたらどれ位になりますか(そのニーズの市場規模を知り、他地域展開を考える)

⑸それをWebやSNSを使って、PRしようとしたらどんな事ができますか(営業人員が限られている中小零細企業にはネット活用の可能性を聴きだす)

 

このように経営者の言葉から、「再質問」を言う事で、更に経営者の思いや考え、アイデアを聞き出すことができます。

この「再質問」を身体に染み込ませるには、やはり「ロープレでの反復連打」しかないようです。

 

コロナ融資据置期間終了の資金対策、コロナ・物価高不況などで経営者の判断は益々厳しくなります。

経営者は誰かに相談したいし、自分の意見を聞いてほしいと思っています。

その一番近いところいるのが会計事務所です。

 

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9月3日㈯ SWOT分析ヒアリング技術を高める「zoomでのSWOT分析ロープレ」を開催します。

ロープレとはどういうものかを知りたい方も参加OKです。

オブザーバー参加だけでも構いません。

少人数で皆練習のつもりで参加します。だから恥ずかしい思いもしません。

ロープレを通じて、経営者に対して「強み質問」「機会質問」そして「積極戦略」への誘導方法を体感してください。

https://store.re-keiei.com/pages/zoom-swot-basic-ver

211026_zoomSWOT分析ロープレベーシックQR.png

 

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