会計事務所職員のトークレベルを上げる

これまでも多くの会計事務所のコンサルティングをしてきました。 現在も毎月8事務所の指導に参っています。 現在のコンサルの中心は、「職員の提案力。トークレベルの向上」です。 認定支援機関に登録している事務所ばかりですが、実際に経営改善計画書の引き合い は皆無に等しく、またそういう案件が来ても、果たしてどこまでできるか、どの事務所 も手さぐり状態です。 しかし、そういう難しい案件ではなく、日常の監査時の経営者との面談は、顧問先の満足 が行くレベルなのかどうかが重要だと思っています。

何故、こう思うのか? それは、あまりに「経営者の話をじっくり聴かない職員が多い」からです。 どの事務所でも私のコンサルはロールプレイングをしてもらいます。私が顧問先社長役に なることもあれば、職員同士に社長役、職員役に分かれてロープレをすることもあります。 多くの事務所で特徴的なのは、「聞きこむ力が弱く、アドバイス癖がついている」ことです。 アドバイス癖とは、顧問先から質問されれば、何らかの答えを探し、自分なりの見解を伝える ということです。 しかし、どうもここに落とし穴があるように思います。

経営者の真意や背景を十分聞かずに、アドバイスしても経営者の心には響かないのでは、 ということです。 つまり、経営者が何らかの相談をしたり、質問するには「理由」があるはずです。 「なぜ、そんなことを聞くのか」「なぜ、そんなことを社長は思ったのか」など、背景を聞いて から何らかのアドバイスをしても遅くはありません。 しかし、「なぜ」をじっくり聞かず、アドバイスや自己の見解に先走る職員が多いのが、この業界 かも知れません。

そして、もう一つ思うのが、経営者との会話の中で世間話は多いが「具体的な事実の聞き込みが 弱い」ということです。 総論、抽象論で会話して、何の建設的な会話がないのを世間話と言います。 「深く聴く」「なぜを聴く」「具体的に聴く」「事実を聴く」 こういうトークのレベルアップが進めば、職員の意識も上がり、経営者からの評価も上がって きます。 今月も何回もこのロープレを各事務所で行います。 実際に経営計画書を顧問先と一緒に作成してもらってますが、数値だけの帳尻合わせの事業計画では なく、その根拠の商品、数量、顧客、売り方、営業政策、開発等の具体的な内容、スケジュール、 まで指導するように職員にはコンサルしています。 具体的に落とし込んで計画を立てないとモニタリングも表面的になってきます。

こういう具体的な内容は、しっかり聞き込みしないと、顧問先から意見も出てきません。 これが聞けるためのトーク訓練と言ってもいいくらいです。 最初は多くの職員が日頃の会話と異なるので、戸惑いますが、そのうちにほどほどのレベルまで にはなっていきます。 ハイレベルになるには、相当の意識改革も必要ですし、目標意識がないと簡単にできないかも 知れません。 また、報告します。

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