嶋田利広ブログ

会計事務所の職員教育

会計事務所MAS部門で、年間コンサル売上1200万円/人を上げる必須条件とは?

SWOT分析、事業再構築、経営承継可視化コンサルタントの嶋田です。

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●会計事務所でコンサルタント部門を立ち上げたい

●MAS業務で年間1200万円以上売上たい

●MAS業務専任者をつけるレベルの安定した売り上げを作りたい

 

MAS業務の確立を目指す会計事務所の中でもMAS業務を事務所付加価値レベルの提供を求める事務所と、単独生産性まで上げたい事務所に分かれます。

しかし、単独生産性が1200万円/人を安定して叩き出してる会計事務所のコンサルタントはかなりの少数派。

何故、会計事務所のコンサルタント部門は成り立たないのか?

1,専任者の役職が低い

専任者を育成したいなら、最低でも部長、事業部長の名称が必要です。

できれば、コンサルタント部門の「事業部長」、または別会社の「代表」とか「専務取締役」などの名称がベターです。

経営者と向き合い、本音を言ってもらえるには、コンサルタントの役職は高いほうが良いからです。

コンサルタントの給与は生産性と連動させればいいので、MAS部門責任者として高い役職を与えます。

私が20年以上をコンサルティングをしていた税理士法人では、MAS部門の責任者を子会社の「社長」に抜擢しました。

だから忠誠心も高いし、本人の成長意欲も高く、一人会社ではありますが、1200万円以上を安定して稼いでいます。

 

2,専任者が所長以上にブランディングしていない

MAS部門責任者が安定して生産性を上げるには、その個人のブランディングが不可欠です。

ある意味、所長以上に露出し知名度を上げる事も必要です。

ブランディングで一番強いのが、やはり出版です。

本が売れる売れないに関係なく、出すことに意味があります。

本を出せば、グーグル検索にもアマゾンにも乗るし、著者として名刺代わりのプレゼントもできます。

見込み客も「ほおー、本を出されているのですね」と一目置かれるのもメリットです。

国家資格ではない「コンサルタント」は、実績とイメージが受注に大きな影響を与えるから、本を出すことがとても重要なのです。

だから、所長には「自分以上にMAS部門の責任者を目立たせる」ことを許す度量がないと、MAS部門の自立は難しいのが現状です。

しかも、MAS部門が安定生産性を維持できるまで、数年の時間も掛かり、それまでは経費負担も含めた投資が続きます。

これも所長の覚悟の有無次第で、継続できるかどうかが決まります。

 

3,見込み客へ届ける継続コンテンツがない

MAS部門の見込み客とはまずは会計事務所の顧問先です。

しかし、小規模顧問先が多い会計事務所の顧問先だけでは、すぐに先細りになります。

常に新規開拓が必要なのに、これをやらないMAS部門が多いのが実情。

だから、いつまで経っても安定生産性にならないのです。

仮に実行してもせいぜい年2,3回のセミナー程度で、しかも新規客は皆無。

また一度セミナー受講した見込み客にも、セミナー案内や年賀状程度の郵送物しか送っていない、送ったとしても事務所通信程度。

見込み客に興味を持ってもらい、いつでもアポが取れる関係性を維持することは「定期コンテンツ」を出し続ける事です。

そうしないとせっかくの見込み客から「忘れられる」からです。

定期コンテンツはブログ、メルマガ、SNS、FAX,郵送物なんでも結構です。

MAS部門ではこの定期コンテンツを常に作成することが大事なルーチンなのに、やらない所が多いのは残念なことです。

4,評価基準も労務形態も監査部門とは明らかに違う

監査部門とMAS部門の人事評価基準は全く違います。

生産性結果だけなら、同じでも構いませんが、KPI評価を導入するなら、「安定顧客に守られている監査部門」とは分けて人事評価をする必要があります。

何故なら、今日の売上がないけど

「見込み客リスト収集数」

「セミナー開催数」

「コンテンツ作成数と配信数」

「お呼ばれ講演会数」

「無料勉強会回数」

「企画書提出数」

などの「仕掛け行動」こそ、MAS部門の大事な評価基準です。

また時間も不規則で、クライアントの都合で夜の業務や面談が入ったり、土日研修になることも普通です。

昼間の仕事が終わる監査部門とは労務形態が異なるので、みなし労働にしないと残業代ばかり膨らみます。

その分休日日当などは手厚くしたほうがモチベーションになります。

 

5,MAS部門に協力しない監査部門 

MAS部門が続かない原因の一つに「古巣の監査部門が協力しない」ことがあります。

同じ会計事務所なのに、MAS部門の企画に積極的協力支援しないのです。

ここにも監査部門の本音があります。

同じグループであっても、

●もしMAS部門でクレームがあれば、自分の立場が危ない

●協力しても自分の人事評価にあまり影響しない

●顧問先の収支状況を知っているので、別料金のMAS売上を言いにくい 等々

できない理由を言っていけばきりがありません。

でも、そうやって事務所内の協力支援が貰えないから、外部での顧客開拓を目指していくしかないのです。

それで、挫折していくMAS部門は後を絶ちません。

 

一つのMAS部門の生産性の基準である1200万円/人になるには、いろいろな複合要素が必要です。

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