嶋田利広ブログ

「中小企業のSWOT分析指導の第一人者」が現場からお届け

50代だっていいじゃないか。リスクとって起業しようよ。将来を自分で創れるんだから

SWOT分析、事業再構築、経営承継可視化コンサルタントの嶋田です。

日本経済は失われた30年と揶揄されています。

政府の失策もあるでしょうが、諸外国に比べて新規創業・起業数が圧倒的に少ない(開業率米国17.4%、韓国も14%、日本は5.2%)のも、日本に元気がない理由の一つだと思います。

一般的に言われているのは、米国などでは優秀な学生はベンチャーを選び、日本では優秀な学生は名の通った大企業を選択しがちです。

気質の違い、教育の違い、価値観の違いと言ってしまえばそれまでですが、この寄らば大樹の影の気質が多い日本人も、コロナ不況で一遍しそうです。

もう就職した先に寄りかかって人生を預けること自体がリスクになりつつある現在。

思い切って外の世界へ飛び出すことも重要な選択です。しかも早く決断をすることが。

 

1,50代のリストラが加速

昨年から大企業で早期退職制度の発表が相次いでいます。

そのほとんどが50代を狙ったものです。

「コストが掛かり生産性の低い、将来性のない50代はもう不要」

だと言わんばかりです。しかも割増退職金も相当な額面を提示して。

そこまでして50代を追い出したいのか、と思ってしまいます。

ある企業の人事担当者がこそっと言っていました。

「リスキリングで50代にITスキルやプログラミングの研修や講座を用意しているけど、上層部もそんな急ごしらえで50代が適応できるはずないと分かっている。でもリスキリングをしたという事実と、せっかく教育したのにできないのは、その人が悪いからと、早期退職を促す大義名分ができるから」

と。

恐ろしく闇を感じた次第でした。

2022年もこの早期退職の流れはどんどん加速するでしょう。

 

2,老後資金も年金も厳しい

将来の年金が不安な事は周知の事実。

老後資金2000万円とか、70代まで働かないと老後の生活が苦しいとか、厳しい話ばかりです。

大企業で早期退職制度で応じて、割増含めて4000万円くらい貰える人はまだいいです。

しかし、多くの中小企業ではそんな金額は飛んでもありません。

すると厚生年金だけでは老後の生活はかなり難しい事は分かっています。

さてどうするか?

老体に鞭打って、やりたくもない仕事で、若い者から文句を言われながら70代まで仕事をして、生活補填をするのか。

それともリスクをとって、自主自立で稼いでいくか。

私や多くの起業者は「リスクをとってサラリーマン時代以上に稼ぎ、老後のたくわえ」をしています。

年金もあてにならないなら、なおさらです。

 

3,組織で疲れ切った中高年

50代が早期退職制度のターゲットになっているからと言って、必ずしも法人ばかりが悪いわけではありません。

何故なら50代になると、その企業での自分の限界(能力、意欲、体力)も見えてくるし、組織の煩わしさが骨身に染みてきます。

残り少ない人生を、ここまで自分を押し殺して生きなければならないのか?

老後資金が心配だと言っても、子供にも金がかからなくなったのに、心を砕いてまでこの会社でおカネの為に働く事に意味があるのか?

50代になるといろいろな事が面倒くさくなっていきます。

組織の人間関係や気働きに「疲れた」方も多いのです。

しかし、この年になって組織を飛び出し、一人荒波に揉まれる覚悟もできない、それが揺れ動く50代でしょう。

 

4,起業に年齢関係なし

起業するには若い方が良いのは間違いありません。

体力、気力もあるし、ある意味世間知らずで「無鉄砲」もできる。

しかし、データでみると40代後半から50代で起業した人は結構多いのです。

特にコンサルタント起業なら40代後半以上は、逆に経験の積み重ねを活かす事ができます。

専門ノウハウしかり、企業人脈しかり、企業の意思決定に近いところでの業務経験しかり。

将来老後の資金を計算し、

今の組織での限界が分かり、

これ以上務めてもメリットがなく、

また自分の人生のやり残しを考えた時、

「起業」という選択

は十分ありうるのです。

特に過去の経験を生かした「コンサルタント起業」という道は、やり方次第ではサラリーマン時代以上の収入も可能だし、何より「自由」です。

USPとマーケティングさえしっかりしていれば、結構安定した収入も可能です。

但し「半年で1000万円稼げました」みたいなあおり広告に釣られるて多額の投資をすると、痛い目にあいます。

 

 

5,起業が怖いのは「マーケティングとUSP」がないから

 とは言うものの、「起業は怖い。もし失敗したらどうなるか?」と不安を持つのも分かります。

起業したのに上手くいかないケースはある程度原因が分かっています。だからそれを反対の事をすればいいだけなんですが・・・

①最初から固定費が高い。格好つけすぎ

②営業受注を誰かに依存しすぎ(そこがこけたら地獄になる)

③共同創業・共同経営でけんか

④最初から売上が上がる計算をしている(最初は見込み客づくりに1年は費やす覚悟)

⑤創業融資や運転資金の準備不足

⑥売上が欲しいからといろいろな所の首を突っ込みすぎ(結果、いつまで経ってもUSPが育たない)

⑦一つの師匠で徹底して勉強していない(あれもこれもといろんな師匠に学ぼうと欲張る)

⑧マーケティングやコンテンツづくりへの投資をしていない(自前の見込客づくりの行動がない)

⑨自分なりの中期計画を立てていないからイメージがわかない(将来のイメージがあると行動がブレない)

⑩おカネの公私混同で事業か生活か見えにくい(どんぶり勘定が自滅のもと)

これ以外にもいろいろありますが、要は「マーケティングとUSP」を明確にしていないから、受注もブランディングもうまくいかないのです。

 

これから「起業」を考えている方にお勧めなのが「パーソナルSWOT分析」で冷静に自己分析をすることです。

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