②監査時面談のポイント
職員の中には監査業務が終われば、経営者がいようがいまいが、そそくさと関与先を後にする人もいます。関与先経営者は、本当は話を聞いてほしい筈ですが、職員がその気になってないのです。むしろ、そういう面談場面から逃げている人も見受けられます。
どうして、経営者面談ができないのでしょうか?
職員から出る言い訳は
「話をしようと思っても、経営者が応じてくれない」
「監査後に面談しようとしたが、経営者がどこかへ行ったので話せない」
「自分を相談相手だと思ってくれてないから、話してくれない」
「何をどう話していいかわからない」
など、「できない理由」は様々です。
共通しているのは、「話を聞く姿勢に積極性がない」ということです。特に「経営者が話している事を理解していない」場合もあります。その証拠に「質問」が返せないのです。現在、会計事務所の評価はますます厳しくなっています。経営者と話せない職員は、担当替えを請求されるか、顧問料値下げを要求されるか、どっちにしてもいいことはありません。ではどうすれば、会話力が向上するのでしょうか?
その一つに「質問力」を磨くということがあります。「質問」さえできれば、会話がつながります。ただその質問が的を得ていないと、相手が苛立て来ます。「質問」は難しいことではありません。「質問」や「面談」を難しく考えている職員に共通しているのが、「会計や税務以外で何か経営に関する提案しなければならない」というピンとはずれな強迫観念を持っている事です。そういう職員には「本当にご心配なく」「それこそ取り越し苦労ですよ」と申し上げたい。会計事務所の職員に、何か大それた提案を期待している経営者は多くありません。
ただ、自分の経営判断が正しいかどうかの話を聞いてもらって、安心したいだけです。決して、「社長、それは間違ってます」とか「社長、それは無理です」とかの返事が欲しい訳ではありません。まず、話をじっくり聴くことです。その為の質問はそれほど多くはありません。
「何故、そう思われたのですか」
「どうすれば、それが実現できますか」
「まず、何か手を付けますか」
など、相手の考えを促す質問で言い訳です。それでも、経営者は聞いてくれているという実感が持てます。これは、コーチング会話の技法です。実は、私がロープレ等で職員教育をしているのは、このコーチング会話の訓練なのです。通常会話でコーチング会話ができる人は、やはり経営者の評価は高くなります。
こちらのページもいかがですか?
無料電子書籍ダウンロード
「これを無料で渡すんですか?」と同業のコンサルタントがビックリしたマニュアルをご提供!各種コンサルティングマニュアルを揃えております。
コンサルティング現場実例ノウハウ
「こんな実例ノウハウを、こんな価格で売るって正気ですか?」と仲間のコンサルタントがあきれた「コンサルティング現場で活用した実例ノウハウ」があります。クライアントとの面談や会議で、また研修時に「見せるツール」しかも記入実例付きのリアルテンプレートを豊富に掲載。