SWOT分析と業務フロー作成で企業診断は可能
以前もブログで「診断チェックリスト」についてその功罪を書きました。コンサルタントがその企業の入る時、何らかの現状認識をします。単発の研修や目的が明確なプロジェクトなら、いきなりコンサルティングや研修もあるでしょうが。この現状認識という言葉、診断チェックリストやインタビュー、アンケートなどで、1カ月足らずで、本当に「現状認識」ができるんでしょうか?
本音を言えば、診断後その企業に入って継続的に課題追求や仮説検証を繰り返して、半年くらいして「本当の課題」が見える事もままあります。だから「現状認識」というのは、差しあたって、コンサルタントが行う「仮説」を決めるだけのツールとも言えなくもありません。
そこで、実際にいろいろな企業のコンサルティングを経験して思うのは、「現状認識」をするのは「SWOT分析」と「業務フロー作成」だけで十分ではないかという事です。
1、マーケティングの課題が分かり、未来を考える「SWOT分析」
ご存知の通り、SWOT分析は、機会・脅威とい外部環境と、強み・弱みと言う内部要因を掛け合わせて「積極戦略」とか「致命傷回避撤退縮小戦略」などを導きだします。下手なインタビューやアンケートは後回しにして、先にSWOT分析研修をし、その検証作業としてアンケートや顧客ヒアリングなどを行う方がリアルで、有効な「突破口作戦」が打てます。
コンサルタントが考えて、上から指導した「突破口作戦」をまじめに皆が取り組む時代ではありません。自分たちで決めたことだから実行するのが、今の時代。ならば、SWOT分析を現状認識に使った方が有効だと確信しています。
2、業務フロー作成で社内問題が丸裸に
SWOT分析がマーケティングや営業的な課題と対策を整理するのに対して業務フロー作成とは、社内の問題を整理するのに有効です。
- 利益が出ない理由(ムダなコストが掛かる理由)
- 納期が短縮できない理由
- 横連携ができない理由
- 決まったことが決まったようにできない理由
- 縦横の組織のどこに詰まりがあるか
こういう事が網羅的に分かり、具体策が即でるのが「業務フロー作成」です。
業務フローとは、商談、受注から納品、回収、アフターサービスまでの一連の作業に対して各部門はどの段階で何をどうするかを、それを次の部門(担当)にいつまでにどう渡すかなどを、フローチャートで整理してものです。この検討過程で、
- 各横連携でこんなルールがあれば、問題抑制できる
- 書式を決めて、社内ネットワークで管理出来れば効率化できる
- 受注時にこんな取り決めがあれば早くできる
- こんな「見える化」しておけば、準備ができる
等、コンピュータシステムを導入する時に、やるような作業です。それを、コンサルタントが現状認識時にすれば、「目先の課題解決」が進み始めます。
「目先の課題解決」が大事なのは、そこで成果を出すと、経営者や他の幹部が「このコンサルタントの言う通りやると効果がある」と感じてもらえ、その後の課題解決コンサルタントが円滑に進むからです。協力的な幹部がいる企業なら、成果がでるのは当たり前ですね。
業務フローコンサルティングの実例が有料ダウンロードできます。これは住宅会社の事例です。
受注(営業)から設計、工務、経理、アフターサービスと各部門がどのように連携して、どう決まりの元最終的に、引き渡しとアフターサービスが始まるかが一目瞭然です。この業務フロー作成時に、いろいろな取り決めを行った結果の事例です。
詳しくはこちらをクリックしてください。
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