SWOT分析で結果が出やすい「販売集中キャンペーン」
SWOT分析、KPI監査、事業承継「見える化」コンサルタントの嶋田です。
私が勧めているクロスSWOT分析の「積極戦略」はマーケティング分析のツールとして、主に
●独自の経営戦略、営業戦略の立案
●独自の商品開発の立案
●独自の顧客開拓ターゲットと開拓手法の立案
●根拠のある経営計画書の商材の根拠づくり
●既存商品の付加価値づくりやサービス付加の企画づくり
などに活用されます。
どちらかと言うと、SWOT分析の結果が出るのは、年間とか半年とかの期間が必要なケースが多い。
ところが、販売集中キャンペーンにSWOT分析を使うと、例えば「サマーキャンペーンの企画」「クリスマス企画」「オータムフェスタ」「創業〇周年キャンペーン」等々に使えるのです。
今回はその「期間限定キャンペーン」でのSWOT分析の使い方を紹介します。
1,いつも同じキャンペーンでは顧客は飽き気味
どの企業もいろいろな「狙い」からキャンペーンに取り組みます。
●営業マンのマンネリを鼓舞し、モチベーションを上げる狙い
●マンネリの顧客にフレッシュな提案をする狙い
●ロイヤルカスタマーに特別なお返しをする狙い
●新商品を拡販の為認知度を上げる狙い
●報奨金などのインセンティブを用意し、全社一丸にする狙い
●特別性を打ち出し、顧客に提案しやすい状況をつくる狙い
いずれにしても、何らかの活性化策として「キャンペーン」はあります。
もし、毎年同じようなキャンペーンを企画し、無難に進めているとしたら、恐らく顧客は飽き気味で「またか」と思っている事でしょう。
顧客は変化を求めています。
「いつもながらのキャンペーン企画」に成り下がる要因は、
●同じ担当者任せ
●企画の先行管理不足
●事前に皆で議論検討する時間が欠如
●おカネを使わないとできないという思い込み
●新たな企画は負担が増えるので、現場の抵抗
こんな感じから、「いつもながらのキャンペーン」でお茶を濁しているのです。
だから、せっかくのキャンペーンなのに効果がでない。
しかし、「短期キャンペーンの為のSWOT分析」をすれば、ちょっといつものキャンペーンとはかなり違ってきます。
それは「ターゲットの選択」「サービスの選択」「手法の特化」により、限定的なキャンペーンを組むからです。
2,「強み分析」から特定顧客向けのキャンペーンを立案
「強み分析」では主に、いまの顧客の分析を行います。
どの顧客層が、この季節や自社の得意なキャンペーンに適合できるのか?
ここで具体的な顧客ニーズが思いつかないなら、「機会分析」の後でも構いません。
大事なことは「どの顧客向けにどんなキャンペーンにするか」概要を決めるだけです。
顧客ターゲットは
●ボリュームゾーンを狙う(自社の顧客数の多い層)
●付加価値ゾーンを狙う(顧客単価の高い層)
●新規開拓ゾーン(認知度はあるが取引がない、ある地域の新規客)
●休眠客ゾーン(以前取引があったが、最近ご無沙汰な旧顧客)
●今後強化したい顧客ゾーン(今後の商品構成を鑑み、増やしたい顧客層)
今の顧客から選定します。
目的を持ったキャンペーンにする為に、いろいろな顧客層を混同しない方が結果が出やすい。
売上に短期拡大を狙うなら、全顧客対象のプレゼントキャンペーンなどがありますが、経費の割に「刺さらない」ことが多いのも事実。
キャンペーンは、多くを狙わない方が効果的なのです。
3,「機会分析」から、特定ニーズだけに対応したものをセレクト
キャンペーンの特定ターゲットの顧客層が決まったら、その顧客が現在持っているであろうニーズを深堀します。
これは「機会分析」をします。
機会分析は
この表に沿って上から議論します。
ここで大事なことは「何故その顧客はそんなニーズを言うのか」という深堀です。
ここが浅いとキャンペーン企画が刺さりません。
4, 「特定顧客」×「特定ニーズ」で「期間限定キャンペーン」を決める
販売キャンペーンの特定顧客が決まり、その特定顧客の具体的ニーズと背景も議論しました。
今度は具体的なキャンペーン内容を「積極戦略」で議論します。
キャンペーンを議論する時、どんな方向性があるか、いくつか選択肢を示しましょう。
●ノベルティグッズで販促商品を提供
●抽選方式(抽選券を配布し、当選したら高額商品)
●福引方式(誰でも該当するが景品は松竹梅がある)
●お得な低価格商品提供(在庫品やデモ品を超低価格で販売)
●顧客参加型企画で特別な恩典(参加してくれた顧客に特別なプレゼント)
●代理店に特別なインセンティブ(ディーラーヘルプの一環で、期間限定に高インセンティブ)
●顧客が興味を持つ販促物、商品購入支援につながるグッズの提供
●広告支援(ラジオ、TV、チラシなどでキャンペーン内容を告知)
まだまだいろいろあります。
この積極戦略シートは「キャンペーン」を組む時のキーワードを作るのに便利なフォームです。
これまで飲食店やメーカー営業の「期間限定キャンペーン」の企画ではよく活用してきました。
SWOT分析にはいろいろな使い方があるので、今後このコーナーでも紹介していきます。
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