嶋田利広ブログ

SWOT分析コンサルタント

「次工程はお客様」価値観の部門SWOT分析で、部門方針が明確に

SWOT分析、KPI監査、事業承継の見える化コンサルタントの嶋田です。

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我々が進めているビジネスSWOT分析で「機会」「脅威」と言うのは、外部環境を想定しています。

外の変化をどう取り込むかが、マーケティング戦略の基本ですから。

顧客のニーズの変化、新たに発生しているニッチニーズ、主役交代から、購買の変化 等々マーケットの変化から「機会」を捻出します。

どの企業も「機会」「脅威」は営業部門が発信して、経営戦略の骨子を作るのが当たり前といえば当たり前です。

実は、他の部門もいろいろな目標設定をしているのですが、それはどこから来ているのか、疑問に思う事があります。

毎年、変わらない部門目標を設定しているのが現状です。

そこで「部門別SWOT分析」を行い、「機会」と「強み」に立脚した部門方針を立てる必要があります。

 

1、次工程はお客様という価値観

「次工程はお客様」とは、生産コンサルタントが良く使う言葉です。

トヨタ生産方式の学習でも、たびたび聞かれる言葉です。

例えば、営業が顧客の前線にいるのなら、営業にとって「前工程」はまさに「顧客」です。

次工程が、設計か製造か、営業事務かで異なりますが、次工程から見れば、前工程である営業は本来「お客様」のはずです。

そこで「前工程がお客様」なら、「前工程のニーズ」がその部門の「機会」となるはずです。

前工程のニーズをくみ取り、そこに自分のどんな「強み」を活かして、具体的な成果を上げたり、貢献をするか。

また、前工程のニーズに答えられないなら、それは「弱み」です。

その改善の為に、どう努力して解決していくか、それが部門方針や計画に反映されなければなりません。

 

2、製造部門SWOT分析は

製造部門(設計も含む)の「機会」とは、「これをすれば営業が受注しやすく、顧客も喜び生産性が上がる」項目は何かを、明らかにすることです。

「うちの設備・人材・技術では、そんなニーズには対応できないと、自部門の課題を全面に出して「機会」を取りに行こうとしない「製造部門」があります。

この製造部門の言い分も分かりますが、「前工程はお客様」とは真逆の思考と言わざるを得ません。

そこで「営業や顧客の要望、ニッチニーズ、可能性」に対応できる「製造部門の小さな経営資源」を見つけ出し「強み」とします。

その「機会」と「強み」を掛け合わせて「積極戦略」ができる訳ですが、その「積極戦略」こそ、「営業部門へ提案するソリューション型製造部門の目標」になるのです。

製造部門は「営業部門から言われものを作る」だけなら、受動的製造部門です。

むしろ営業や顧客のニーズを整理し、「自らソリューション提案ができる製品開発やアイデア提案を行う」というものが製造部門SWOT分析で明確化できたらいいですね。

 

3、総務経理SWOT分析は

総務経理部の目標を見ていると、複雑多岐に渡っている事から、営業や製造部門との関連性が薄く、どちらかと言うと法的な事、事務効率的なことを優先しがちです。

総務経理にとっての前工程とは「経営者であり、社員」そのものです。

だから総務経理にも「機会」があります。

それは

「経営者が総務経理にして欲しい事は何か」

「社員が労働意欲を高める為に何が必要か」

「円滑な資金繰りや将来の資金政策」

「業務効率化と社内のIT化で必要なこと」

「各部からのニーズへの対応」等々

こういう事をリアル調査すれば、自ずと「機会」が整理されます。

それに対して即使える経営資源(強み)があれば、それを掛け合わせて「経営者、各部門の役員や責任者へ提案」ができます。

もし、「機会」に使えない「弱み」が多ければ、それを部門の中期計画にして改善して行動プランができるはずです。

 

4、経営計画作成時に、前工程のニーズを後工程に明確に指示

毎年、経営計画作成時には、この部門SWOT分析を行いましょう。

各部門が明確な「前工程に対しての提案やソリューション」を打ち出すことで、より部門間連携が進みます。

できれば一方的に部門SWOT分析をするのではなく、前工程と一緒に議論すればよりリアルな部門方針と部門目標、行動プロセスの目標設定ができる訳です。

こういう部門SWOT分析をすることで「部門間連携」が円滑になり、組織の壁が少しずつ低くなるわけです。

 

 

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