どんな企業にも【強み】が出る理由
『うちには特別な強みはないですよ』
『そんな差別化見たいな事がないから、苦労しているんです』
SWOT分析検討会をすると、多くの企業でこんな回答が出てきます。そして、「良い点」=「強み」と思い込んだ受講者からは
「うちは、社員が明るいです」
「うちは事務所の4S(整理整頓清潔清掃)が結構良いレベルです」
「うちは、変な社員がいないからアットホームです」
等と、およそ「顧客の買う理由にならない」点を言われます。
挨拶や明るさ、4Sはその企業の「良い点」である事は間違いありません。しかし、それが「顧客の買う理由」になるかと言うと、直結しにくいのです。「強み」とは、今後のマーケットの変化やあるニッチ分野、特定の顧客層が喜ぶものでなければ、「強み」とは言えません。ですが、多くの企業では、この「強み」を広く捉えすぎているように思います。
どういうことか?誰からも評価されるようなことが「強み」と思い込んでいるのです。いわゆる八方から好かれたいみたいな感じです。
そんな、誰からも評価される「強み」を持っている中小企業や事業所はかなり少数派だと思います。SWOT分析で重要な「強み分析」は、その企業が持っている資産、ノウハウ、ソフト、スキル、技術が、特定の顧客層、特定のゾーンの市場から、買う理由になる事であれば、すべて「強み」なのです。SWOT分析検討会で、ある質問をすると、「強み」の出方が大きく変化します。「このニーズの顧客だけが喜ぶ、御社の資源(資産、ノウハウ、ソフト、スキル、技術)は何ですか」と・
これは「機会分析」の幅が拡がり過ぎた結果、「強み」も掴みどころがなくなり、見えなくなったのです。しかし、「機会分析」で、ニッチ(非常に限定されたニーズ)の市場や客層だけが、喜んで買う理由につながる資源なら、明らかに「強み」と言えるのです。
例えば、多くの顧客は「価格重視、品質重視、納期重視」と言う矛盾する要求を出します。これにすべてこたえられるのは一部の大手だけかもしれません。でも、「納期重視」で、若干他社よりも高いけど、全国への即納体制を全面に出せば、それを喉から手が出るほど求めているユーザーに取ては、一番ありがたい事です。では、そういうユーザーはどこにいるのか?どんな状況ならそんな即納を要求するのか、が「機会分析」で具体的に出てこなければなりません。
ここで、「強み分析」をする際に、ある経営戦略の知識があると議論がしやすくなります。それは、ランチェスター戦略の弱者の戦略です。ランチェスター戦略の弱者の戦略とは
●一点集中
●局地戦で戦い
●一騎打ち戦
●接近戦
●陽動作戦
等です。これを、ある特定のユーザーや顧客に絞り込んで、その顧客が買う理由になる事が、その企業の「強み」です。そうすれば、どんな企業も何らかの「強み」が出ます。
そうすると、次に出る反論は、「そんな小さな市場では、業績に貢献しない」と市場規模の小ささを嘆きます。しかし、その市場規模が、そこらへの地域で考えず、日本全体で考える事が、大事なのです。日本全体でPRできるツールとしてWebがあったり、SNSがあったりするのですから、「自分達は地方の中小零細企業だから」と最初から諦めずに、「強み」を出して行きましょう。
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