嶋田利広ブログ

SWOT分析コンサルタント

コロナショック収束を見据えて、今からSWOT分析で「リセット経営の準備」を

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まだ、新型コロナウィルスによる感染拡大は止まらず、非常事態宣言が出る始末。

ですが、必ずどこかで終息します。それが3カ月か、半年か、はたまた1年先か。 いすれにしてもその時、多くの企業で「経営の見直し」が始まります。

  • 極端な需要減から回復した時の一気呵成に責めるには・・・
  • 当面の資金繰りも、固定費を下げない限りすぐ枯渇する恐怖・・
  • テレワークで分かった「中間管理職不要論」をどう処理するか・・・
  • 顧客の廃業倒産に伴う、新たな生き残り策とは・・・

これらを議論して、新たな「自社の経営の姿」つまり、新ビジョンの作成が急がれます。  

1、新ビジョンは、旧来のやり方を相当否定することから始まる

一般に企業経営を変える内容は、

改善⇒改革⇒革新⇒革命(リセット) の順番です。

時に今回は、革命(リセット)に近い「総見直し」が求められます。 それは、コロナショック以前のやり方を「棚卸」し、今後の縮小経済にどう取り組んでいくか、どう取捨選択をしていくかを判断することです。 ここで、旧来のやり方を根本から疑って、新ビジョンを決めるポイントは、

  1. 1人当たり生産性を重点管理
  2. 中間管理職、上級管理職の役割見直しと、組織圧縮
  3. 「強み」と「可能性あるニッチ」以外の分野からの撤退縮小
  4. 企業規模と体制のダウンサイジング
  5. Webを重点とした直販受注システムの確立
  6. RPA、クラウド活用、アウトソーシング活用で、社内固定費を一気に削減
  7. 間接人員、直接生産性人員以外のリストラやセカンドキャリア支援

こういう、ダイナミックな「革命的リセット経営」が求められます。 これらを、コロナ収束後6カ月くらいで実行するスピードが要求されるのです。 そうしないと、緊急融資で得た手元流動性資金はすぐ枯渇してしまいます。 当社も、このコンサルティング手法などを、SWOT分析検定中級以上の受講者には、順次公開していこうと考えています。  

2、得意な事、強みだけに経営資源を絞る

今は、自社の「得意な分野」「強い分野」に的を絞った経営戦略を密かに議論することです。 非常事態宣言の中、外出自粛が要請されるなか、表立った営業はあまり効果がないでしょう。 それより、コロナ収束後を見据えて「今後の青写真」を検討します。 そこで使用するメソッドは「SWOT分析」です。 SWOT分析に詳細は、ここでは割愛しますが、重点戦略を絞り込むには大変有効なツールです。

当社の「SWOT分析スキル検定」受講者は全国に延200名います。 彼らは、私のSWOT分析メソッドを十分理解し、中小企業経営者の為に支援をしています。 「得意な事」「強み」を明確にするには、現象面の「強みの経営資源」をどんどん深堀していく必要があります。 例えば、強みが「〇〇技術が他社より秀でていると評価されている」なら、下記のように問いかけます。

  • 〇〇技術がさらに特定のニーズにだけ絞るなら、もっとどこを技術強化すべきか
  • その〇〇技術は、今の業種の顧客だけでなく、異業種だったらどこが真剣に求めているか
  • その〇〇技術をWebで直販受注するとしたら、どんな形式やPR方法があるか

このように、どんどん「ヒント質問」を通じて深掘りをしていきます。 そこに必ず、何らかの「あれ、もしかして、〇〇にも行けるのでは?」とクライアント自ら気づく瞬間があります。 それが「SWOT分析コーチングメソッド」と言われるものです。    

3、新ビジョンで固定費を下げる

「心あるリストラ」の開始 思い切ったダウンサイジングをするには、前述の固定費削減が急務です。 しかも、やはり人件費には手を付けない訳には行きません。 しかし、このご時世闇雲にリストラをする事は、経営者の品格が疑われるばかりではなく、SNSで叩かれ、企業イメージが相当ダウンすることになります。

そこで、「心あるリストラ」を考えるべきだと思います。 「心あるリストラ」とは、社員のセカンドキャリアづくりに協力することです。 独立起業を支援したり、再就職を支援する為に「キャリアアッププログラム」を用意し、「放り出すリストラではなく、寄り添うリストラ」というイメージです。 「そんなのまやかしで、結局は普通の人切りではないか」と思う人もいるでしょうが、そこはプログラムと企業のフォロー姿勢次第と思います。 もし、そんな余裕もなく「整理解雇」がしたいなら、整理解雇4要件をクリアする必要がありますが、それも時間が掛かります。

ダウンサイジングが避けられないなら、セカンドキャリア訓練を該当者に対して行う事も一案です。 その間社内に不信感が出て、ぎすぎすすることは覚悟の上で行わなねばなりません。 そして、該当者のセカンドキャリアを決める際に有効なツールが「パーソナルSWOT分析」です。 独立起業、転職をする際に「自分の強みを再分析し、それが活かせる分野の起業や転職先」とPR戦略を決めます。 これについては、以前のブログで「50代の早期定年退職希望者の独立起業戦略」というタイトルで5回シリーズで詳細を明記しているので、ご参考にしてください。

今は、非常事態宣言の渦中で、未来が見えずに心だけ右往左往していますが、必ず未来戦略に着手する時期が来るので、頭だけは「未来の為の革新・革命プラン」を考えましょう。

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