アクションプランの書き方でコンサルタントのレベルが分かる?

経営計画の重要性は今更言うまでもありません。しかし、この経営計画書の内容や定義に決まりはなく、コンサルタントや会計事務所は、勝手なフォームで勝手な書き方で支援しています。そういう私も勝手な解釈で、これまで数多くの経営計画書を作成してきました。

  1. 理念や行動指針、姿勢重視の文言が並ぶ経営計画書
  2. 経営分析型の損益数値が並ぶ経営計画書
  3. 商品別、顧客別の数値目標が並ぶ経営計画書
  4. 各部の戦略や具体策中心の経営計画書

等があります。そこに「アクションプラン重視型の経営計画書」を一つ追加しましょう。この「アクションプラン重視型の経営計画書」こそ、行動対策のモニタリングができる経営計画書になります。経営数値の予実モニタリングでは、物事の具体策や行動まではチェックできないので、どうしても表層的なPDCAになりがちです。では、「アクションプラン」とは、どんな書き方をすべきでしょうか?

1、重点具体策を決める

まず、経営計画を実行する為の重点具体策を決めます。これは経営、販売、製造、開発などの各部が数値目標を達成する為にKSF(key success factor=重要成功要因)と言われるものです。この表現は、「何を誰(どこ)が、いつまでに、何を使って、いくつを どうする」という5W2H型の表現になります。だからここでは、抽象的な表現はNGです。KSFが浅い表現だと、その後のアクションプランも抽象的になり、5W2Hのモニタリングができません。

2、重点具体策を行動分解する

重点具体策をそのまま「アクションプラン」だと誤解している人がいます。重点具体策KSFは、まだまだ概念的な目標です。それだけで、行動ができるはずもありません。例えば、重点具体策に「A商品で、B地域の新規開拓を3月までの3件、営業部が実施」と書けば、何となく具体策っぽいですね。

しかし、これを次月以降どうやってモニタリングしますか?せいぜい聞けるのは「営業部長、A商品のB地域での新規開拓は3月までの3件やれそうですか」と聞きます。営業部長が「少しずつ進んでいます。3月までやる予定です」と答えらたら、「頑張ってください」みたいなモニタリングをするのでしょうか。

これでは、何も行動のチェックにはなりません。そこで、重点具体策の行動分解という手法を使います。これは、例えば先ほどの「A商品をB地域で新規開拓を3月までに3件、営業部」という重点具体策なら、

その第1作業は何かを、ヒアリングして記述します。聴き方としては「その重点具体策を行うには、まずどんな準備作業が必要か?」準備とは企画キャンペーン検討やツール作成、方法論決定、マニュアル化などです。その準備があって、次に第2作業として、「いざ動き出す時に、どんな条件整備をすればより効果的か?」などを聴きます。条件整備とは部門間協力やPRの実務などです。そして第3作業として、「実施中にどんなチェックや中間指導、中間対策を実施するか?」を、それぞれ第1、第2、第3作業ごとに具体的な表現で記載します。これを行動分解と言います。

3、モニタリングの行動予定は「実施会議」中心に

第1から第3作業(場合によっては第4第5まで作ることもある)に書かれた5W2Hの行動分解の中身をチェックするのがモニタリングです。ここでの書き方として、例えば「第1作業の〇〇は、何月の◇◇会議時に、△△をチェック」などと表記します。すると、何月のどの会議で、何をモニタリングすべきかが分かり、計画的会運営の一助にもなります。

会議だけでなく、「社長へ〇〇日までに、◇◇を提出」という表現でも結構です。そういうものを本来の「行動チェックモニタリング」といいます。そのモニタリングの結果、実施出来なかったら、再決定事項として、「いつまでに、なにをどのように、どう実施するか」を聞いて、アクションプランに再記述します。

当社が「たった5枚の経営計画書」で中小企業に実施している書式には、このアクションプランが必ず入っています。


RE-経営がこれまで、コンサルティングしてきた経営計画書のひな形、記入実例が豊富に揃ったデータを低価格で提供しています。アクションプランの記載の仕方、表現の仕方もこれを見れば、一目瞭然です。下記にいろいろ、参考になるWord、Excelデータがあるはずです。

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